1. 洗い物を効率よく済ませるコツ

なんとなく洗い物をしている方、自分がいつもやっている方法が効率的なはずだと思いこんでいる方も多いだろう。もちろんそれが負担ではなく、かつ本当に効率的であるなら構わないが、もしかするとより楽にできるかもしれない。まずは洗い物を効率よく済ませるためのコツをまとめたので見ていただきたい。
油やソース、カレーなどの汚れは先に拭き取る
これらがたっぷり付いた食器やフライパン、鍋などをそのまま洗うのは時間がかかるし、スポンジが汚れたり洗剤の使用量が増えたりするなどマイナス要素が多い。洗う前にキッチンペーパーなどで拭き取っておくだけで洗い物が大幅に楽になるのでぜひ習慣づけよう。なおフライパンや鍋などは、熱を持っているうちに拭き取っておくとより汚れが落ちやすい。
茶碗や炊飯器は水に浸けておく
茶碗に残った米粒は時間が経つと乾燥してカピカピになり落としにくい。食後すぐに洗い物をするならよいが、そうでないときは水またはぬるま湯に浸けておこう。同じく空っぽになった炊飯器の釜も、水またはぬるま湯に浸けておくと落としやすくなる。
汚れている食器同士は重ねない
食器を下げる際に効率よく運ぶために重ねたり、シンクのスペースを作るために重ねたりすることはよくある。だがこれをしてしまうと、食器の底に汚れが付着してしまう。結果的に汚れが増え、洗い物にかかる時間も長くなってしまう。当然スペース問題が生じるが、どうしても重ねる必要があるときは、汚れがひどいものだけでも重ねないように置き方を工夫しよう。
汚れが少ないものから洗う
洗剤をつけたスポンジに泡がたくさんあるうちに、汚れがひどいものを洗いたくなるかもしれない。だがこれも控えたほうがよい。グラス、茶碗、お椀、箸など汚れが軽いものから洗ってすすぎ、水切りカゴなどへ移しておくようにしよう。
汚れがひどいものは大物から
ここまで済むと、残っているのは汚れがひどい食器類になるはずだ。ここからは大物から順番にスポンジで洗い、シンクにそのまま(すすがずに)置いておこう。大きな食器類から洗い、徐々に小さいものを重ねていくと崩れるといったリスクを低減できる。
すすぎは小物から
大物から洗ったあとは、下に大物、上に小物という重ね方になっているだろう。すすぎは洗うときとは逆で、上にある小物から順番に済ませ水切りカゴへ移していく。そうすることで効率よく水切りカゴのスペースを使うことができるからだ。
2. すぐに洗い物ができないときは?

忙しいご家庭では、食後すぐに洗い物ができないこともあるだろう。とくに共働きのご家庭であれば朝は時間に余裕がないことも多い。そんなときは次のひと工夫で洗い物の負担を少しでも減らそう。
洗い桶に水をはって食器類を浸けておく
すぐに洗い物ができないときはこの方法がベストだ。汚れがふやけて落ちやすくなるため時短が期待できる。それに洗い桶で「ため洗い」をすれば、流水はすすぎのときだけで済むため水道代の節約も望める。野菜を洗ったりゆでたりした水、米の研ぎ汁、麺類のゆで汁などを洗い桶に溜めればさらなる節約にもなるだろう。なおパスタなどのゆで汁にはデンプンが溶け出しており、油汚れを落としやすくするといったうれしい効果もある。
3. そもそも洗い物自体を減らすコツ

そもそも、洗い物をできるだけ出さないようにする工夫も大切だ。大きく2つのコツを紹介しよう。
使用する調理道具を減らすコツ
- 牛乳パックを開いてまな板代わりに使う
- ザルに入れたままキッチンバサミで切る
- ボウルの代わりにポリ袋で混ぜ合わせる
- 油揚げなどは袋に入れたまま切る
- そのまま保存できる容器で調理する
- 食品トレーにのせたまま調味料をまぶす など
まな板は場所を取るし、食材を変えるたびに洗うのも大変だ。牛乳パックがあれば切り開いてよく乾かし、まな板の代わりに使ってみよう。そのまま捨てられるので洗い物が出ない。また野菜やしらたき、肉などでザルに入るものがあれば、キッチンバサミでカットするとまな板の出番を減らせる。そのほかボウルではなくそのまま捨てられるポリ袋で混ぜ合わせたり、食品トレーのまま調味料をまぶしたりといったことでも洗い物が減る。すべてはできなくても、いくつか実践できれば洗い物が減るはずだ。
使用する食器類を減らすコツ
- ワンプレートに盛り付ける
- 丼ものにする
- スキレットを活用する
- 使い捨ての食器を使う など
毎回は難しいかもしれないが、ワンプレートや丼にすれば洗い物が減る。また調理をそのまま食卓に並べられるスキレットなどもおすすめだ。コストの問題があるため強く推奨はできないが、洗い物を減らしたいと思ったときだけ使い捨ての食器を使うといった方法もある。
4. 意外と知らない?節約につながる洗い物の豆知識

最後に、洗剤の節約にもつながる洗い物のちょっとした豆知識を紹介しておこう。
洗剤を使うのは油汚れだけでOK
洗剤の用途は「油(脂)汚れ」を落とすことだ。したがって、それらの汚れが付いていないグラスや茶碗などは、洗剤を使わずに洗ってもよいということになる。もちろん雑菌が気になるという場合は洗剤を使ったほうがよいケースもあるが、洗剤なしで洗えるものもあるということは知っておこう。洗剤を使う量が減れば節約にもなるし、手荒れを防いだり排水を減らしたりすることにもなる。
お湯だけで汚れを落とせるアイテムもある
通常の食器洗いスポンジは油汚れを落とす際に使い、洗剤を使わずに洗うときはアクリルたわしやびわこふきんを使うといった方法もおすすめだ。どちらも洗剤不要で、お湯のみで汚れをキレイに落としてくれるというアイテムである。とくに相性がよいのは磁器や陶器だ。
結論
洗い物は毎日のことだ。とくに深く考えず黙々とこなす方も多いだろう。だがお伝えしたように、ちょっとしたコツで時短できたり洗剤を節約できたり、洗い物を減らしたりできる場合がある。洗い物にストレスを感じている方にとって、本稿が少しでもお役に立てれば幸いだ。