目次
1. 電子レンジの処分は「家電リサイクル法」に則るべき?

家電を処分する際「家電リサイクル法」を思い浮かべる方も多いかもしれないが、電子レンジは同法の対象品目ではない。ではどういった処分方法が適切なのだろうか?家電リサイクル法の基礎知識も交えながら解説しよう。
「家電リサイクル法」とは
家電リサイクル法は不法投棄の防止や環境保全、資源の再利用を目的として制定された。対象の家電の利用者と小売店に、定められた方法にしたがった処分が義務付けられている。対象品目の収集や運搬にかかる手数料のほかに、リサイクルにかかる費用が発生する。リサイクル料金はメーカーごとに異なるので、事前にインターネットなどで確認するようにしよう。
電子レンジは対象品目ではない
家電リサイクル法の対象になるのは「エアコン」「テレビ」「冷蔵庫(冷凍庫)」「洗濯機(衣類乾燥機)」の4品目だ(※1)。これらの家電はごみとして処分できないため、引き取りを依頼する必要がある。しかし、電子レンジは対象ではないので、正しい方法ならごみとして処分することが可能だ。
電子レンジはどう処分するのが正解?
電子レンジの分類は自治体ごとに異なるが、一般的に電子レンジのような一辺が30cmを超える電化製品は粗大ごみとして扱われることが多い。粗大ごみを捨てるときは事前に自治体に連絡し日時や手数料を確認した後、粗大ごみ処理券を買うなど自治体それぞれのやり方にしたがう必要がある。
例えば川崎市の場合、粗大ごみ処理券はコンビニや郵便局で購入することが可能だ。粗大ごみの収集は指定日に自治体が行ってくれる。一方で小型の電子レンジを不燃ごみとして扱う自治体もあり、この場合は不燃ごみの処分方法にしたがう。
また札幌市など一部の自治体では「小型家電リサイクル法(※2)」の無料回収を行っている(※3)。このように処分方法は自治体によって違うので、確認しておくことが重要だ。使用できる電子レンジなら、フリマアプリやリサイクルショップに売却する方法もあるので、検討してほしい。
例えば川崎市の場合、粗大ごみ処理券はコンビニや郵便局で購入することが可能だ。粗大ごみの収集は指定日に自治体が行ってくれる。一方で小型の電子レンジを不燃ごみとして扱う自治体もあり、この場合は不燃ごみの処分方法にしたがう。
また札幌市など一部の自治体では「小型家電リサイクル法(※2)」の無料回収を行っている(※3)。このように処分方法は自治体によって違うので、確認しておくことが重要だ。使用できる電子レンジなら、フリマアプリやリサイクルショップに売却する方法もあるので、検討してほしい。
2. 電子レンジの処分方法|自治体の粗大ごみや不燃ごみに出す

それでは、電子レンジの処分方法についてひとつずつ詳しく解説していこう。まずは自治体のルールに沿って処分する方法からだ。
まずは自治体のルールを確認する
自治体によってごみ処理のルールは異なる。電子レンジの場合、粗大ごみや不燃ごみ、無料回収など、分別や処分方法が異なるので注意が必要だ。サイズによって分別が異なるケースもあり、無料回収をしている自治体でも詳しい方法はそれぞれ違う。ホームページや問い合わせで確認することが重要だ。
粗大ごみに出す方法
- 自治体指定の連絡先に粗大ごみ収集の申込みをする(自治体によって申込み方法が異なる)
- 粗大ごみ処理券(自治体によって名称が異なる)を買う
- 粗大ごみ処理券に必要事項を記入し、電子レンジに貼る
- 指定の収集日にごみに出す
申込方法は電話やインターネットが一般的だ。粗大ごみ処理券は自治体が指定する店舗で購入できるので、申込みのときに確認しておこう。
不燃ごみに出す方法
- 居住している自治体指定の袋に電子レンジを入れる
- 指定の収集日にごみに出す
粗大ごみに出す際のシールの書き方は?
粗大ごみ処理券には収集日と受付番号(もしくは氏名)を記入する。氏名を記入したくない場合は、申し込みのときに受付番号をメモしておこう。あとは電子レンジの見えやすい場所に、必要な枚数の粗大ごみ処理券を貼るだけだ。ただし、お住まいの自治体によって詳しい書き方は違うため、あらかじめ確認してほしい。
3. 電子レンジの処分方法|家電量販店に引き取ってもらう

家電量販店が近所にある、または買い替える予定だという方は、各店舗に引き取ってもらう方法もある。いくつか例を紹介するが、各社条件や料金が異なるほか引き取り可能な年式・型式などが異なるケースも。以下は2021年5月の執筆時点のものであるため、最新情報については各社のホームページなどで事前にチェックしておこう。
ヨドバシカメラの回収サービス概要と料金目安
3辺合計が240cm以下かつ30kg以下の電子レンジであれば、回収料金は2,200円だ。配送と同時の回収以外に、不要家電のみの処分も行っているが、別途で2,200円の出張費用がかかる。また、3辺合計160cmで30kg以内であれば、宅配によるリサイクル回収が可能だ。1,950円のリサイクル券を購入して、ホームページや電話で申し込みをしよう。
ケーズデンキの引き取りサービス概要と料金目安
電子レンジの引き取りにかかる料金は2,200円だ。新規購入ではなく引き取りだけ申し込む場合は、別途で出張料金が必要になるため、申し込みのときに確認してほしい。
エディオンの回収サービス概要と料金目安
エディオンでは小型家電を店舗で回収している。3辺合計が120cm、重さが10kg以下の電子レンジなら料金は550円だ。ただし、フランチャイズ店舗では対応していないので、公式サイトであらかじめ確認しておこう。また、3辺の合計が160cmで、重量30kg以内なら宅配回収にも対応している。リサイクル利用券を購入したら、記入してあるシリアルナンバーを入力して申し込むだけだ。
ヤマダ電機の買取サービス概要と料金目安
ヤマダ電機では使用できる家電の買取サービスを実施。2014~2021年製の電子レンジが対象になっている。店舗に持ち込めば最大で2,000円での買取が可能だ。ただし、破損や変色、サビがある電子レンジは対象外なので、正しい方法で処分してほしい。また、ヤマダ電機では小型家電回収サービスも利用できる。電子レンジを持ち込みしたときの料金は1,100円だ。訪問回収の場合はこの料金と異なるので、処分したいときはあらかじめ確認しておこう。
ジョーシンの引き取りサービス概要と料金目安
一部の店舗で小型家電リサイクル引取をしている。電子レンジは550円、オーブンレンジは1,100円だ。引取方法は店舗への持ち込みか、商品配達時の引き取りが対象になっている。商品配達時の引き取りでは別途で運搬料金が必要なケースもあるので、購入時に聞いておくと安心だ。また、公式サイトから申し込める宅配便リサイクルも実施している。3辺合計が160cm、重量30kg以内であれば利用が可能だ。リサイクル利用券を購入してから手続きをしてほしい。
4. 電子レンジの処分方法|リサイクルショップに買取依頼をする

まだまだ現役の電子レンジであれば、リサイクルショップに買取依頼する方法もおすすめだ。人気機種などであれば、不用品が多額の現金に変わる可能性もある。
まずは買取金額の目安を知る
リサイクルショップで電子レンジを処分するために重要なのが、見積もりは決して1社だけではなく、複数のリサイクルショップへ依頼し比較するという点だ。一括見積もりをすれば自動的に全国各地のリサイクルショップへ依頼されるため、より好条件となる可能性が高い。
故障品であっても買取可能なリサイクルショップが存在する。ジャンク品を扱っている業者であれば、たとえ壊れていても買取ってくれる可能性が高い。壊れているからといって諦めるのではなく、リサイクルショップへ気軽に依頼してみよう。
故障品であっても買取可能なリサイクルショップが存在する。ジャンク品を扱っている業者であれば、たとえ壊れていても買取ってくれる可能性が高い。壊れているからといって諦めるのではなく、リサイクルショップへ気軽に依頼してみよう。
リサイクルショップに買取依頼をする流れ
買取価格を上げるには、事前に電子レンジをキレイにしておくことがポイントとなる。汚れている場合は掃除し、なるべく新品同様に仕上げておこう。
- 最も条件に合ったリサイクルショップへ買取依頼の連絡をする
- 買取方法を選択する
- 日時などを決め実際に電子レンジを査定してもらう
- 価格に納得したら買取を行ってもらう
買取方法は主に店頭・出張・宅配が考えられる。リサイクルショップが自宅周辺にある場合は自分で電子レンジを持ち込む店頭買取、仕事などで日中時間がとれない人は出張買取、自宅が遠方なら宅配買取と状況に合わせて選択しよう。
リサイクルショップの買取には費用がかかる?
気になる費用についてだが、電子レンジをリサイクルショップで処分した場合、ほとんど費用はかからずむしろプラスとなる可能性が大きい。実際に買取を行う前の査定については、ほとんどのリサイクルショップで費用0円をうたっており、利用者の負担はほぼないといえる。
また、買取についても店頭はもちろん、スタッフが出向く出張買取や配送料がかかる宅配買取でも費用負担なしとしているリサイクルショップが多々ある。リサイクルショップによって実施しているサービスは異なるので、処分の前に確認しておこう。
また、買取についても店頭はもちろん、スタッフが出向く出張買取や配送料がかかる宅配買取でも費用負担なしとしているリサイクルショップが多々ある。リサイクルショップによって実施しているサービスは異なるので、処分の前に確認しておこう。
5. 電子レンジの処分方法|フリマアプリなどで売却する

電子レンジを処分するついでに現金化する、もうひとつの方法も紹介しておこう。フリマアプリやオークションについて、メリットと注意点を解説する。
フリマアプリやオークションに出品するメリット
フリマアプリやオークションなら、自分で価格をつけることが可能だ。手数料や発送の手間がかかるが、リサイクルショップより高値で処分できるケースが多い。買取が不可能な状態の電子レンジでも、出品できるのが魅力だ。
フリマアプリやオークションで売却する際の注意点
電子レンジを出品しても必ず売れるとは限らない。早く処分したいならその他の方法を検討しよう。また、個人間の取引なので、トラブルが発生することも。商品状態の詳細な記載や丁寧な梱包、売却後のフォローなど、十分な対策が必要になる。
6. 電子レンジの処分を不用品回収業者に依頼する際の注意点

不用品回収業者はご家庭まで引き取りに来てくれるうえ、日時さえ合えば休日や夜間などにも対応してもらえることが多い。たしかに便利なサービスだが、電子レンジに限らずご家庭から出るごみ(廃棄物)の処分を依頼する際は十分に気をつけてほしい。その理由は以下の通りだ。
無許可の違法業者は利用しないこと
一般家庭から排出されるごみは「一般廃棄物」だ。回収するには自治体から「一般廃棄物処理業」の許可を受けているか、委託を受けている必要がある。「産業廃棄物処理業(収集運搬業)」や「古物商」といった許可では、電子レンジは回収できない。
自治体から許可を得ていない違法業者は多いため注意が必要だ。不法投棄や不適正処理につながるおそれがあるため、電子レンジを処分するときはくれぐれも注意してほしい(※1)。大音量で街中を巡回していたり、チラシを配布していたりする業者に処分を依頼するのは避けたほうがよいだろう。
自治体から許可を得ていない違法業者は多いため注意が必要だ。不法投棄や不適正処理につながるおそれがあるため、電子レンジを処分するときはくれぐれも注意してほしい(※1)。大音量で街中を巡回していたり、チラシを配布していたりする業者に処分を依頼するのは避けたほうがよいだろう。
7. 電子レンジを自治体の粗大ごみとして処分する料金は?

ところで、自治体の粗大ごみとして電子レンジを処分する場合は手数料がかかるのが一般的だ。自治体によって異なるがおおよその目安は知っておきたいところだろう。いくつか例を挙げるので参考にしてみてほしい。なお以下はいずれも2021年5月の執筆時点のものだ。最新情報については、お住まいの自治体のホームページなどで確認していただきたい。
横浜市
横浜市で電子レンジ、オーブンレンジを処分するときの料金は500円だ。
大阪市
電子レンジの処分料金は400円。ただし、ガスオーブンレンジだと1,000円かかる。
世田谷区
電子レンジやオーブンレンジの処分料金は800円だ。
川崎市
処分にかかる料金は500円が目安になる。ただしこれは最長辺が50cm以上、180cm未満のものである場合だ。大きさや材質で異なるケースもあるので、サイズを測り申し込みのときに確認しておこう。
名古屋市
名古屋市の場合、電子レンジの処分料金は20kg以下なら500円、20kg超であれば1,000円だ。
仙台市
電子レンジを処分するときの料金は800円になる。
神戸市
神戸市だと電子レンジの処分料金は600円だ。
8. 電子レンジの処分は自治体のルールに沿うのがもっとも安心

電子レンジの処分方法を間違えるとトラブルにつながる。不法投棄になる可能性があるので、自治体のルールにしたがって処分するのが一番安心だ。粗大ごみや不燃ごみ、無料回収など、電子レンジの処分方法は自治体で異なる。
自治体のホームページを確認して、それでもわからない場合は電話で問い合わせをしてほしい。粗大ごみとして処分する場合は、申込みや粗大ごみ処理券が必要になる。こちら料金も自治体によって異なるので、あらかじめ確認しておこう。
自治体のホームページを確認して、それでもわからない場合は電話で問い合わせをしてほしい。粗大ごみとして処分する場合は、申込みや粗大ごみ処理券が必要になる。こちら料金も自治体によって異なるので、あらかじめ確認しておこう。
結論
電子レンジを処分する方法はいろいろある。自治体のルールにしたがって、粗大ごみや不燃ごみに出すのが基本の方法だ。分別や詳しい方法は自治体で違うのであらかじめ確認しておこう。引き取りをしている家電量販店もあるため、サービス内容を確認してほしい。まだ使用できる電子レンジの場合は、リサイクルショップやフリマアプリ、オークションを活用してもよいだろう。
(参考文献)
※1:経済産業省「あなたの家電処理の仕方は間違っている?」
https://www.meti.go.jp/policy/it_policy/kaden_recycle/fukyu_special/
※2:内閣府大臣官房政府広報室「使用済み小型家電のリサイクルお住まいの市町村の分別ルールに従い、正しくリサイクルを」
https://www.gov-online.go.jp/useful/article/201303/2.html
※3:札幌市「小型家電の無料回収」
https://www.city.sapporo.jp/seiso/gomi/koden.html
※4:環境省_廃棄物の処分に「無許可」の回収業者を利用しないでください!
https://www.env.go.jp/recycle/kaden/tv-recycle/qa.html