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ドライマーク用洗剤での洗濯とドライクリーニングは全くの別物!

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

2019年4月26日

クリーニング代節約のために、デリケートな衣類も自宅で洗濯をする人は少なくない。そんなとき使うのが「ドライマーク用洗剤」だ。スーツやセーターなど、通常はクリーニング店に出す衣類を自宅で洗うための洗剤なのだが、これを使っても実際には「ドライクリーニングをしていない」という事実にはお気づきだろうか。そもそもドライクリーニングとは何か、というところから考えてみよう。

1. 自宅の洗濯機ではドライクリーニングはできない

自宅の洗濯機でドライクリーニングはできないと聞いて、「そんなハズない!」と思う人は案外多いのではないだろうか。「うちの洗濯機にはちゃんと『ドライコース』がある」「テレビCMでもドライマークの衣類が洗える家庭用洗剤を宣伝している」などと反論の声が上がるかもしれない。しかし、ドライクリーニングがそもそもどのような洗い方なのかを確認すれば、家庭では不可能なことが一瞬で理解できるはずだ。

ドライクリーニングとは

ドライクリーニングとは、水の代わりに有機溶剤を使用する洗浄方法だ。有機溶剤とは石油や塩素が原料で衣類のクリーニングにも用いられるものだ。1800年代にフランスで発明された洗浄法で、油汚れを落としやすく衣類に優しい方法だ。これに対し、家庭の洗濯機や手洗いなど、水を使って洗浄する方法を水洗い、あるいはウエットクリーニングという。

このように、水を使用することが大前提の家庭用洗濯機で、水を使わない洗浄法のドライクリーニングを行うのは、そもそも不可能なのである。ドライクリーニングは免許を持ったクリーニング業者が専用の機材で行うもので、家庭でできる水洗いの洗濯とは全くの別物なのだ。

油絵の筆をガソリンで洗うのと同じように、油汚れは油で落とすという発想から生まれたのがドライクリーニングだ。水洗いでは落ちない油汚れに強いほか、水で洗うと縮みや型崩れ、色落ち、風合いの変化などが起こる素材(絹、麻、レーヨン、複数の素材を組み合わせて使用している衣類など)の洗濯にも適している。

洗濯機にドライコースがあったり、ドライマーク用家庭洗剤が販売されたりしていることから「自宅でもドライクリーニングができる」と勘違いしている人が多いが、本当のドライクリーニングを自宅で行うのはまず不可能なのだ。しかし、ドライクリーニングマークがついていても、水洗いできるものなら、洗濯機のドライコースとドライマーク用家庭洗剤を使って家庭でも洗濯ができるというわけだ。

2. 市販の「ドライマーク用洗剤」、「洗濯機のドライコース」でできること

従来はドライクリーニングに出すようなデリケートな素材の衣類が家庭で洗える洗剤は、「ホームクリーニング用洗剤」「ドライマーク用洗剤」などと呼ばれている。ドライクリーニング向けの衣類を、水洗い専用の家庭用洗濯機で洗える洗剤とは、いったいどんな特徴があるのだろう。その特性と、衣類についている洗濯表示タグを正しく読むことができれば、ホームクリーニングの達人に一歩近づくことができる。

ドライマークはリニューアルしていた

ドライマーク(円の中にドライ/セキユ系などと書かれている記号)自体が、2016年に改定されたことはご存じだろうか。新たな洗濯表示には、5つの基本記号(家庭洗濯、漂白、乾燥、アイロン仕上げ、商業クリーニング)に対して、数字、アルファベット、禁止マークなどを付け加えてその衣類に最適な洗濯法を表示している。ドライクリーニングの記号は円の中にPやFのアルファベット(用いる溶剤の種類を表す)が描かれているものと、空円に✖印のついたドライクリーニング禁止の記号、さらに円内にPとFのマークに下線をつけた「弱いドライクリーニングが可能」のマークの5種類がある。

家庭では水洗いが難しい衣類をクリーニング店が特殊技術で水洗いし、専用の施設やアイロンを用いて仕上げまで行う水洗い処理の「ウエットクリーニング」については、円内にWのマークで4種類ある。

家で洗えるのは、家庭洗濯可能マークがついているものだけ!

上記のドライマークがついていても、一緒に家庭洗濯可能の表示があれば「ドライマーク用家庭洗剤」を使用して洗うことができる。家庭洗濯の新記号は、洗面器に水が入っているようなイラストだ。

これに数字(適温を示す)、下線(洗い方の強弱。線が増えるほど弱い洗い方を推奨)、手のイラスト(手洗い)などが付加されるが、家庭洗濯のマークに✖印がある場合は、家庭で洗うのは禁止という意味。家庭洗濯禁止の衣類は、ドライマーク用家庭洗剤を使っても家で洗うことはできない。

ドライマーク用洗剤とは

家庭洗濯可能でドライマークがついている衣料は、中性洗剤やドライマーク用洗剤で洗うのがよいとされる。普通の洗剤や石鹸で洗うこともできなくはないが、縮みや色落ち、型崩れ、風合いの変化を予防したいなら、やはり専用の洗剤を使う方がよいだろう。ちなみに、市販されているドライマーク用洗剤には、いろいろなタイプがある。

ドライマーク用洗剤のタイプ

  • 中性洗剤タイプ
  • 溶剤・オイル配合タイプ
  • 樹脂配合タイプ
  • シリコンなどのコーティング剤配合タイプ
この中でも、樹脂やシリコン配合で汚れを落とすと同時に繊維をコーティングするタイプは、おしゃれ着用洗剤・ドライマーク洗剤の主流となっている。衣類に対するダメージが少なく、縮みや風合いの変化を抑えてくれる効果も高い。

洗濯機のドライコースとは

最近の洗濯機には、「ドライコース」「手洗いコース」「おうちクリーニングコース」などのコースを選べるものが多い。これらはつまり摩擦を抑えた水洗いで、洗濯槽をあまり動かすことなく優しく洗い上げるコースのことを指す。

手洗い表示があるものも、こうしたコースを選べば洗濯機で手軽に優しく洗えるというわけだ。そのため、型崩れ防止やデリケートな繊維の洗濯に適している。水洗いなので、衣類についた汗や果汁などの水溶性の汚れを優しく落とすことができる。

3. 自宅で簡易ドライクリーニングをする方法

水洗いしてはいけない「家庭洗濯不可」マークがついている衣類を、クリーニング店のように丸ごと自宅でドライクリーニングすることはできない。しかし、簡易なドライクリーニング方式ならば、家でもできる。その手順を説明しよう。ベンジン(ガソリンと同類で、非常に可燃性が高い)を使うので、天気のよい乾燥した日に、窓を開けて行うのが鉄則。もちろん、火気厳禁だ。

簡易ドライクリーニングの手順

準備するもの

  • ベンジン
  • 台所用中性洗剤
  • 古い歯ブラシ
  • 洋服ブラシ
  • タオル
  • ガーゼ
  • スチームアイロン

1. 天日干し

裏返した衣類を1時間ほど日光に当てて干す。次に表に戻して30分程度干す。色あせが心配なものは陰干しでもOK。

2. ホコリ落とし

衣類を軽く手で叩いてほこりを落とす。ポケットのゴミなどは、古歯ブラシなどを使って掻きだすように取り除く。衣類を小刻みに叩くようにして、洋服ブラシを全体にかける。

3. ベンジンで汚れを拭き取る

衿や袖などの汚れには、霧吹きなどでベンジンを吹き付けしみこむ前にガーゼで拭き取る。ひどい汚れがある場合は、ベンジンを含ませたガーゼを汚れた部分にしばらく当てたあと、きれいなタオルを押し付けるようにしてベンジンとともに汚れを吸い取る。

4. 中性洗剤で全体を拭く

台所用の中性洗剤を少量溶かしたぬるま湯にタオルをつけて固く絞り、全体を拭く。

5. 仕上げ拭き

次にお湯で固く絞ったタオルで拭く。ごしごし擦らず、繊維にタオルを押し当てるようにして拭いていく。

6. アイロンで仕上げる

スチームアイロンで型崩れを直しながら仕上げる。ふんわり感が特徴の衣類にはアイロンを押し付けるのではなく、スチームだけを当てる気持ちで軽くかけるとよい。

7. 陰干しする

スチームの水分が飛ぶまで1~2時間陰干しして風を通す。衣類がしっかり乾いたことを確認してからしまう。

結論

ドライマーク用洗剤ではドライクリーニングはできないことはご理解いただけただろう。その上で、ドライ表示があっても水洗いができる衣類は、家庭でも専用洗剤や洗濯機のドライコース、手洗いで洗濯できることもわかった。水で落ちる汗などの汚れは、ドライクリーニングよりも家で洗うほうがしっかり落ちる場合もある。まずは、新しくなった洗濯表示マークを確認するところから始めてはいかがだろうか。
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