1. こんな症状が出たら要注意!ガス給湯器の寿命と故障

ガス給湯器の寿命はどのくらい?
一般的にガス給湯器の耐用年数は、10年前後といわれている。メーカーの修理部品保有期間も10年のところが多く、交換のタイミングは10年が目安といえそうだ。ただし、使用頻度が高ければそれだけ寿命も短くなるので、頻繁に利用する家庭ではその点も考慮したい。
こんなサインがあったら交換が必要かも
問題無く使えていても10年を超えたガス給湯器であれば、いつ故障してもおかしくない。以下のような症状があれば、交換のサインと考えよう。
- 異音がする
- お湯の温度が一定でない
- 湯量が少なくなった
- 追いだき機能が作動しない
- エラーコードが頻繁に出る
- 黒い煙が出ることがある
やっておきたい定期点検
ガスは静電気でも発火するほど危険でありながら、給湯器の異常は素人では判断しづらい。できれば定期的な点検を行い、日頃から、給湯器本体や排気口・給気口などに、ほこりやすすがたまらないよう、こまめな掃除・メンテナンスを心がけよう。
2. ガス給湯器の賢い選び方

ガス給湯器の交換は「現状と同じ」が原則
寿命や故障でガス給湯器を交換することになったら、現状と同じ設置方法で、同じ種類の給湯器に交換するのが基本。持ち家の場合は、多機能給湯器などへの交換も可能だが、分譲マンションだと設置条件が多く、選択肢が限られる。また、賃貸物件の場合は、ほとんどの場合大家や管理会社の判断となり、自分の希望だけでは決められないことに留意しよう。
ガス給湯器選びのポイント
1. 設置場所の確認
ガス給湯器には、「屋内設置タイプ」と「屋外設置タイプ」の2通りがある。いずれにしろ、現状と同じ設置場所・方法がのぞましい。
屋内設置タイプ
給湯器の吸排気を煙突でする「FF方式」「BF方式」「FE方式」などがある。
屋外設置タイプ
壁面に固定する「壁掛型」、地面に置く「据置型」、マンションの廊下などに置く「パイプシャフト型」などがある
2.どの程度の機能が必要か
ガス給湯器の機能には以下のようなものがあり、家族のライフスタイルに合わせた機能を選ぶようにしよう。
- 給湯機能だけの「給湯専用機」
- 給湯+自動湯はり+追いだき機能の「ふろ給湯器」
- 温水暖房機能だけが使える熱源機の「暖房専用機」
- 給湯+自動湯はり+追いだき+温水暖房機能の「暖房機能付給湯器」
3.どのメーカーにする?
ガス給湯器の4大メーカーは、リンナイ・ノーリツ・パロマ・パーパスで、中でもリンナイとノーリツが2強となっている。どのメーカーも、その商品の性能や寿命、故障リスクは変わらないが、品揃えや機能などにそれぞれの個性がある。自分や家族の希望にあった商品を有する、アフターサービスも充実しているメーカーを選ぼう。
4.おトクなエコジョーズ
「エコジョーズ給湯器」は、少ないガス量で効率よくお湯を沸かすタイプ。従来タイプに比べ初期費用はかかるものの、月々約10~15%程度ガス消費を抑えられるためランニングコストが減る。
給湯器の平均寿命は10年程度のため、2年〜3年程度で元が取れ、それ以降の期間はエコジョーズタイプの方がお得なのだ。
給湯器の平均寿命は10年程度のため、2年〜3年程度で元が取れ、それ以降の期間はエコジョーズタイプの方がお得なのだ。
5.ライフスタイルに合った号数の選択
給湯器の号数とは、1分間に出るお湯の量(リットル)を示す単位で、6号・20号・24号の3種類がある。家族の人数やお湯の使用量でなど、ライフスタイルに合った号数を選ぼう。例えば6号なら1分で6Lで、24号なら1分で24Lのお湯を使うことが可能だ。ちなみに、この湯量は水温+25度で計算されているので、水温が低い地域や季節では、暖かい時よりも1分で使える湯量は減る事になる。
6.オート?フルオート?
オートタイプは、お湯はり、追いだき、保温まで自動で行うタイプ。フルオートタイプは、これに加え、たし湯や追いだき配管自動洗浄、入浴検知自動沸きあげも含めて全自動のタイプ。予算に余裕があれば、後者を選びたい。
3. 賃貸アパート・マンションの場合はどうする?

賃貸物件で給湯器が故障したら?
先にも書いたが、賃貸物件の場合は、大家や管理会社の判断となるため、勝手に号数を上げたり多機能に変更したりなどはできないことが多い。仮に賃貸物件で給湯器が故障した場合は、入居者が故意で壊していない限り、原則大家が修理代金を払うので、直接業者を手配するのもNGだ。故障となると慌てがちだが、まずは大家か管理会社に連絡をしよう。その際にスムーズに進めるためにも、ガス給湯器の種類やメーカー、型番、製造年月日、不具合の状態などを確認しておこう。
結論
ガス給湯器の異常は、ガス漏れなどの危険を伴うため、いざとなった時にあわてないためにも、日頃から異常のサインや対処方法などをチェックしておこう。できれば、定期的な点検を行うほか、こまめな掃除・メンテナンスも心がけよう。