目次
1. カーテンレールの種類と特徴

ひと口に「カーテンレール」といってもその種類はさまざまだ。より自分に合ったものを選ぶためにも、取り付け方の前にカーテンレールの種類や特徴を把握しておこう。
機能性カーテンレール
カーテンレールのなかでもっとも一般的な種類だ。とくに賃貸住宅はこのタイプが多い。樹脂、アルミ、スチールといった軽量かつ耐久性のある素材が用いられている。シンプルながらカーテンのスムーズな開閉が可能であり、どんなインテリアにも合わせやすいのが特徴だ。実用性重視なのでデザインにあまり差はないが、静音や遮光など、機能性に優れたタイプが多い。
装飾カーテンレール
デザイン性に重きを置いたのが装飾性カーテンレールだ。木製や鉄製など、機能性カーテンレールよりも素材が豊富で、レールの両端に取り付けるキャップによって、ガラッと雰囲気を変えることも可能だ。フックをかけるライナーがリングになっていたり、端に装飾(フィニアル)が付いていたりと、いろいろなデザインを楽しめる。
さまざまな機能を持つカーテンレールもある
機能性カーテンレールおよび装飾性カーテンレールのいずれも、窓枠1箇所に対してレールが1本であれば「シングルレール」、2本であれば「ダブルレール」だ。たとえば、レースカーテンに重ねてドレープカーテンを取り付けたいなら、ダブルレールでなければならないと覚えておこう。
また、窓枠に合わせて伸縮する「伸縮レール」や、自動で開閉する「電動レール」にも注目してほしい。自由に曲げられる「カーブレール」は出窓やシャワーカーテンに、「突っ張り棒レール」は壁に穴を開けずに取り付けができる。
また、窓枠に合わせて伸縮する「伸縮レール」や、自動で開閉する「電動レール」にも注目してほしい。自由に曲げられる「カーブレール」は出窓やシャワーカーテンに、「突っ張り棒レール」は壁に穴を開けずに取り付けができる。
2. カーテンレールの取り付け位置は?「長さ」と「高さ」の決め方

カーテンレールを取り付ける際に重要なのが「長さ」と「高さ」である。決め方の基本を押さえておこう。
カーテンレールの「長さ」の決め方
窓の幅より長くすることで光漏れを防ぐことが可能だ。カーテンレールの長さを決めるときは、まず窓枠外寸を測る。測った長さより、10~15cm(左右がそれぞれ5~10cm)ほど長いカーテンレールを用意しよう。機能性カーテンレールは10cm以上、装飾カーテンレールは15cm以上を目安にする。
カーテンレールの「高さ」の決め方
カーテンレールは適度な高さに取り付けないと、不格好になってしまう。機能性カーテンレールなら、窓枠の上からブラケット上のビスまで12cm以上、装飾カーテンレールの場合は10㎝以上を目安になる。低ければ不具合が発生する可能性があるが、取り付け位置が高い分には問題ない。窓の上にあるスペースを確認しつつ、丁度よい高さに調整しよう。
天井付けカーテンレールの場合の長さは?
天井付けでは、窓枠内の天井面や、カーテンボックスの天板にカーテンレールを取り付ける。窓枠の外側に付ける正面付と取り付け位置が違うので、まず窓枠やカーテンボックスの内寸を測ろう。カーテンレールが引っかからないように、内寸の寸法から1cmを引いたときの長さ(左右がそれぞれマイナス0.5cm)を目安にしてほしい。
3. カーテンレールの取り付けに必要なもの

カーテンレールの取り付けというと大がかりなイメージがあるかもしれないが、意外と簡単にできる。取り付けに必要なものから見ていこう。
準備するもの
カーテンレールの取り付けに必要なものは以下の通りだ。スムーズに作業するため、あらかじめ揃えておいてほしい。
・メジャー
・鉛筆
・キリ
・ドライバー
・脚立
脚立は十分に高さがあるものを用意しよう。取り付けに必要なビスやブラケットは、カーテンレールとセットになっている。付属品をあらかじめ確認して、紛失しないようにまとめておくことが重要だ。
・メジャー
・鉛筆
・キリ
・ドライバー
・脚立
脚立は十分に高さがあるものを用意しよう。取り付けに必要なビスやブラケットは、カーテンレールとセットになっている。付属品をあらかじめ確認して、紛失しないようにまとめておくことが重要だ。
4. カーテンレールの取り付け方法

それでは、実際にカーテンレールを取り付ける方法を紹介する。商品などによってやや異なる場合もあるが、基本的な取り付け手順は以下の通りだ。
手順1.ブラケットを取り付ける
まずはじめに窓枠より10cm前後長いカーテンレールを用意したら、カーテンを固定するためのブラケットを窓枠の延長線上の壁に取り付ける。安定した場所に脚立を立ててから作業しよう。その際には、キリで壁に下穴を開けておけばネジがズレにくい。メジャーで測って下穴を開ける場所を決めてから、鉛筆で軽く目印を付けておくのがポイントだ。
手順2.カーテンレールを取り付ける
レールの長さが左右対称になるように取り付けて、しっかりとはめる。機能性カーテンレールの場合は、軽くはめこんでから上に押し上げよう。装飾用カーテンレールなら、取り付けたブラケットの上に乗せる。詳しい方法は種類によって違うので、説明書で確認しておこう。
手順3.ネジで固定して完成
仕上げにブラケットとレールをネジでしっかりと締めれば完成だ。端の長さが左右対称になるように、調整してから固定してほしい。カーテンレールを取り付けたら、長さや幅をメジャーで測り、窓に合ったサイズのカーテンを取り付けよう。既製品が合わない場合は、セミオーダーやオーダーカーテンの購入も検討してほしい。
5. カーテンレールの取り付けで失敗を防ぐためのポイント

カーテンレールの取り付けそのものはさほど難しくないものの、失敗は防ぎたいところだ。取り付けに際して、失敗を防ぐための確認ポイントをまとめたので参考にしてほしい。
下地を確認する
カーテンレールを取り付ける前にまず下地を確認する。下地がない壁には固定ができないため、取り付けは不可能だ。古いカーテンレールと交換する場合は同じ部分に固定しよう。新しい場所に取り付けたいなら「下地チェッカー」といったアイテムを活用してほしい。
窓枠上端のスペースに余裕があるか確認する
窓枠の外側に付ける正面付カーテンレールの場合、上にスペースがないと取り付けが難しい。窓枠の上端から10~12cm以上空いているか確認する。もしスペースが足りないようなら、窓枠内に天井付けすることも検討しよう。
窓枠左右のスペースに余裕があるか確認する
カーテンレールは窓枠よりも左右が10~15㎝以上長くなる。カーテンレールが短いと、カーテンを閉めたときに窓をしっかりとおおえない。装飾カーテンレールは両端に装飾が付いているタイプもあり、左右に必要なスペースは広くなる。窓の左右にスペースがないときは、最低でも窓の幅と同じくらいのカーテンレールを用意してほしい。
窓周辺に障害物がないか確認する
エアコンやクローゼットの扉など、取り付けの邪魔になる障害物がないか確認しよう。障害物があるとカーテンレールが収まらなかったり、クローゼットの扉が開かなくなったりする可能性がある。無理に取り付けるのはやめて、窓枠内に天井付けすることも検討しよう。
6. カーテンレールの取り付けを業者に依頼した場合の費用相場

カーテンレールの取り付けに不安がある方、絶対に失敗したくない方は、最初から業者にお願いする手もある。費用は業者によって異なるほか、サイズや工事の難易度、窓の枚数などによっても変わるが、おおよその目安は把握しておこう。
カーテンレールの取付費用
カーテンレールを取り付ける際には、業者に依頼する人も多い。その費用は業者によって異なるが、1箇所〜5箇所で1万円〜2.5万円である。業者によっては1箇所6000円前後で取り付けを行っていることもある。
自分で取り付けをする自信はないが、価格は安く抑えたい人におすすめの方法が、ホームセンターなどで格安のカーテンレールを購入し、取り付けのみ業者に依頼する方法だ。業者に依頼する場合、カーテンレール代が含まれていることで費用が高くなってしまうことがある。
費用を上手に抑えるには、取り付けのみの依頼が可能な業者を選ぶことがおすすめだ。業者を選ぶ際には、複数の業者の見積もりを取れば、相場より高価格で取り付け工事を依頼してしまうことを防ぐことができるので、必ず相見積もりをしよう。
自分で取り付けをする自信はないが、価格は安く抑えたい人におすすめの方法が、ホームセンターなどで格安のカーテンレールを購入し、取り付けのみ業者に依頼する方法だ。業者に依頼する場合、カーテンレール代が含まれていることで費用が高くなってしまうことがある。
費用を上手に抑えるには、取り付けのみの依頼が可能な業者を選ぶことがおすすめだ。業者を選ぶ際には、複数の業者の見積もりを取れば、相場より高価格で取り付け工事を依頼してしまうことを防ぐことができるので、必ず相見積もりをしよう。
7. 賃貸で穴を開けずにカーテンレールを取り付ける方法は?

賃貸物件にお住まいの方は、勝手に壁などに穴を開けることができない。その場合、カーテンレールを取り付ける方法はあるのだろうか?
「突っ張り棒」や「突っ張りレール」が使える
突っ張り棒や突っ張りカーテンレールなら、穴あけは不要だ。簡単に取り付けができ、外しても跡が残らないため賃貸物件にも設置しやすい。ただし、穴を開けて固定するカーテンレールと違い、重さで落ちる可能性がある。
賃貸もOK!突っ張り棒を使ったカーテンレールの作り方
バネ式突っ張り棒をカーテンレールとして代用する場合は以下の手順でおこなおう。最初にパイプを回して伸ばし、次は突っ張る幅より数センチ長く伸ばす。あとは内部のバネを圧縮して取り付けるだけだ。設置箇所でくるくる回して固定する方法はNGで、バネの破損や圧着力不足を引き起こす原因となる。
ジャッキ式突っ張り棒をカーテンレールとして代用する場合は、以下の手順を参考にしてほしい。まず突っ張る壁までパイプを引き伸ばしたあと、ネジを締めて長さを固定する。最後は端のグリップを回して強力に固定しよう。
ジャッキ式突っ張り棒をカーテンレールとして代用する場合は、以下の手順を参考にしてほしい。まず突っ張る壁までパイプを引き伸ばしたあと、ネジを締めて長さを固定する。最後は端のグリップを回して強力に固定しよう。
突っ張り棒の選び方と落下してしまうときの対処方法
突っ張り棒はパイプの直径が太くなるほど耐荷重が上がり、細くなるにつれ下がる。重さがあるカーテンであったり、頻繁に開け閉めしたりする場合は太いパイプ、軽いカーテンなら細いパイプがおすすめだ。買うときはパッケージに記載がある耐荷重を忘れずにチェックしよう。
また、突っ張り棒が落下するときは、まず正しい方法で取り付けをしているか確認する。突っ張り棒が落ちるトラブルでよくあるのが、バネ式の取り付け方が間違っているケースだ。また、100均でも手に入る耐震マットや両面吸着シートがあれば、カーテンレール代わりの突っ張り棒がずり落ちるのを防げる。両側の接地面に取り付けて壁に固定すると安定感が増す。
また、突っ張り棒が落下するときは、まず正しい方法で取り付けをしているか確認する。突っ張り棒が落ちるトラブルでよくあるのが、バネ式の取り付け方が間違っているケースだ。また、100均でも手に入る耐震マットや両面吸着シートがあれば、カーテンレール代わりの突っ張り棒がずり落ちるのを防げる。両側の接地面に取り付けて壁に固定すると安定感が増す。
8. あわせて知っておきたい「カーテンの測り方」

カーテンレールの取り付けとあわせてカーテンを新調するという方も多いだろう。最後に、カーテンを選ぶときのポイントもお伝えする。
カーテンの幅の測り方
幅はカーテンレールを基準にするが、測り方はカーテンレールの種類によって変わってくる。一般的な機能性カーテンレールは、左右どちらかの固定ランナーの中心部分から、反対側の固定ランナーの中心部分までを測ろう。
ランナーとは、プラスチック製のカーテンフックを取り付ける部分のことだ。固定ランナーは、カーテンレールの左右の端に固定されているランナーのことを言う。装飾カーテンレールは左右にキャップが付いているので、そのキャップの付け根部分から反対側のキャップの付け根部分までを測ろう。
ランナーとは、プラスチック製のカーテンフックを取り付ける部分のことだ。固定ランナーは、カーテンレールの左右の端に固定されているランナーのことを言う。装飾カーテンレールは左右にキャップが付いているので、そのキャップの付け根部分から反対側のキャップの付け根部分までを測ろう。
カーテンの長さ(丈)の測り方
長さは窓の縦の寸法だが、窓の種類によって測り方が変わる。腰窓の場合、固定ランナーの下から窓枠の下までを測る。実際にカーテンを購入する場合はプラス15〜20cmほど長めのものを選ぶと、斜めに差し込んでくる日差しも防げる。
掃き出し窓と出窓の場合、固定ランナーの下から窓台までを測る。そこからマイナス1cm程度を目安にカーテンを選ぶと、床につかないのでホコリなどを掻き集めなくなる。
掃き出し窓と出窓の場合、固定ランナーの下から窓台までを測る。そこからマイナス1cm程度を目安にカーテンを選ぶと、床につかないのでホコリなどを掻き集めなくなる。
フックの選び方も大切
カーテンをかけるフックはAフックとBフックに分かれる。種類を間違うと長さがズレてしまうので、あらかじめ確認しておくことが重要だ。
・レールが2本とも装飾:薄地、厚地ともにAフック
・レールが2本とも機能性:薄地をAフック、厚地をBフック
・レールが機能性と装飾1本ずつ:薄地をBフック、厚地をAフック
・カーテンボックス:薄地、厚地ともにAフック
Aフックはカーテンを取り付けたときにカーテンレールが見えるタイプだ。フックより1cmほど生地が長い。Bフックは、フックから4cmほど生地が長く、カーテンを取り付けたときにカーテンレールが隠れる。
・レールが2本とも装飾:薄地、厚地ともにAフック
・レールが2本とも機能性:薄地をAフック、厚地をBフック
・レールが機能性と装飾1本ずつ:薄地をBフック、厚地をAフック
・カーテンボックス:薄地、厚地ともにAフック
Aフックはカーテンを取り付けたときにカーテンレールが見えるタイプだ。フックより1cmほど生地が長い。Bフックは、フックから4cmほど生地が長く、カーテンを取り付けたときにカーテンレールが隠れる。
タブカーテンやハトメカーテンの測り方は?
最後に、カーテンの測り方をもう一つ紹介する。カーテンにはフックタイプ以外に「タブカーテン」「ハトメカーテン」といった種類もある。タブカーテンは同じ生地のタブがついており、ハトメカーテンは上部に穴(ハトメ穴)が開いているのが特徴だ。
いずれもレール自体にカーテンを通すもので、装飾カーテンレールに取り付けるのだが、長さの測り方が少し違う。装飾カーテンレールの上部(キャップの上部ではないので注意。あくまでカーテンレール自体の上部)から、というのが基本的な測り方になるため覚えておこう。
いずれもレール自体にカーテンを通すもので、装飾カーテンレールに取り付けるのだが、長さの測り方が少し違う。装飾カーテンレールの上部(キャップの上部ではないので注意。あくまでカーテンレール自体の上部)から、というのが基本的な測り方になるため覚えておこう。
結論
カーテンレールの取り付けを失敗しないためには、高さや長さをチェックする必要がある。窓や周辺のサイズを測ってから、カーテンレールのサイズや取り付け位置を決定しよう。正しい取り付け方法と注意点を確認しておくことが重要だ。ただし、賃貸だと一般的なカーテンレールの取り付けはできない。穴が開かない突っ張り棒や突っ張りカーテンレールを活用しよう。