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洗濯機置き場に防水パンは必要?サイズや種類は?選び方と注意点も解説

洗濯機置き場に防水パンは必要?サイズや種類は?選び方と注意点も解説

投稿者:ライター 渡辺恵司(わたなべけいじ)

鉛筆アイコン 2021年11月12日

洗濯機置き場には防水パンを設置したほうがよいのだろうか?防水パンの役割とメリット・デメリットから必要性を考えていくとともに、防水パンのサイズや種類、選ぶときの注意点などもお伝えする。洗濯機置き場や防水パンの掃除方法および、おすすめの防水パンの紹介などとあわせてぜひ参考にしてほしい。

  

1. 洗濯機置き場に防水パンは必要?メリット・デメリットをチェック

かさ上げタイプの防水パン
初めから設置されている場合はよいが、そうでない場合は洗濯機置き場に防水パンを設置したほうがよいのかどうか悩むこともあるだろう。防水パンの役割やメリット・デメリットから必要性を考えていこう。

防水パンとは

防水パンとは、洗濯機の下に設置する四角いプラスチックなどでできた受け皿のようなもので「洗濯パン」「洗濯機パン」などと呼ぶこともある。サイズや形状には種類があるため、選ぶ際はきちんと下調べをすることが重要だ。

防水パンのメリット

【水漏れの際、床が浸水するリスクを低減する】

洗濯機と床の間に設置するため、万が一洗濯機(排水ホースなど)から水が漏れた場合でも、床を直接濡らさずに済む可能性が高くなる(あふれるほど漏れた場合は別)。とりわけマンションやアパートなどの集合住宅では、洗濯機からの水漏れが階下に影響を及ぼすおそれがある。賠償問題に発展するなど大変な事態を招くリスクもゼロではない。防水パンを設置することでそうしたリスクを低減できるメリットがある。

【結露で床が傷むリスクを低減する】

湿気が溜まりやすい浴室などの近くに設置した洗濯機は、本体の底に結露が生じることがある。あるいはドラム式洗濯機で、洗濯物を乾かす際に放出された湿気で結露することもある。そのまま床に垂れれば床材が傷んだり、カビが生えたりすることがあるため気をつけたいポイントだ。防水パンを設置することでそうしたリスクを減らすメリットがある。

【洗濯中の振動や音を軽減する】

洗濯中はどうしてもガタゴト動いてしまう。洗濯機を床に直置きした場合、振動や音が階下にダイレクトに伝わってしまいトラブルを招くおそれがある。防水パンには振動や音を軽減するといったメリットもある。

防水パンのデメリット

【一定のスペースが必要】

防水パンを設置するには、当然だが洗濯機置き場にそれなりのスペースがなければならない。たとえば小型の縦型洗濯機本体がギリギリ入る程度のスペースだった場合、それよりも若干大きめのサイズとなる防水パンは残念ながら設置できない可能性が高い(メーカーによっては小さめの防水パンを製造していることもあるし、特注といった方法はある)。

【サイズに応じた洗濯機しか設置できない】

防水パンは洗濯機置き場のスペースに合ったもの、洗濯機はその防水パンのサイズに合ったものしか設置できない。たとえば引っ越しの際、新居が今住んでいる部屋の洗濯機置き場よりも狭い場合などは、洗濯機そのものを買い替えなければならない、あるいは防水パンの設置をあきらめなければならないかもしれない。かさ上げ用のゴムだけを使うといった方法はあるが、防水パンのような安心感は得られないだろう。

防水パンは必須ではないがあると安心

防水パンは絶対に必要という設備ではないが、あったほうが安心だ。とくにマンションなどの集合住宅の2階以上にお住まいであれば、不要なトラブルのリスクを少しでも減らすため防水パンの設置をおすすめする。

2. 洗濯機置き場に適した防水パンのサイズと種類

フラットタイプの防水パン
上述のように防水パンにはサイズや種類がある。ご家庭の洗濯機置き場に合った防水パンを選ぶためにも基本を押さえておこう。

防水パンのサイズ(内寸)

  • 640×640mm
  • 740×640mm
  • 800×640mm
ほかにもあるが、防水パンの標準的なサイズはこの3種類だ。排水ホースと床の排水口をつなぐ穴が開いているのが一般的であるが、防水パンによって穴の位置が異なるためご家庭の排水口の位置と合うものを選ぶことが大切になる。

防水パンの種類

【フラットタイプ】

四辺は立ち上げられている(囲いがある)が、受け皿部分には凹凸などがないため洗濯機を設置しやすい。ただし洗濯機の下と防水パンには隙間がほとんどないため、掃除はややしにくいだろう。別売りのかさ上げ用ゴムなどを購入するといった工夫が必要になるかもしれない。

【かさ上げ枠ありタイプ】

防水パンの四隅がかさ上げされており、洗濯機の脚をのせられるようになっている。したがって洗濯機の下と防水パンに隙間ができるため、フラットタイプと比べて掃除しやすい。

【かさ上げ枠なし】

四隅がかさ上げされているものの、四辺が立ち上がっていない(周囲に枠がない、または枠が低い、あるいはかさ上げ幅が上記のタイプよりも高い)といった防水パンもある。洗濯機の下により広い空間ができるため排水口なども掃除しやすい。

洗濯機置き場のサイズの測り方

防水パンのサイズ表記は基本的に「内寸」である。四辺を囲む枠がある場合が多いため、それよりも大きめになることを覚えておこう。また仮に洗濯機置き場が1m2(1×1m)であっても、排水口の位置によってはバランスよく防水パンを置けないことも考えられる。サイズと同時に、排水口の位置も確認しておくことを忘れないようにしよう。

3. 洗濯機置き場の掃除が楽な防水パンはかさ上げタイプ

かさ上げタイプの防水パンとドラム式洗濯機
お伝えしたとおり、フラットタイプは洗濯機こそ設置しやすいが、防水パンや排水口の掃除は大変だ。そのため買い替えるなら、掃除が楽なかさ上げタイプの防水パンをおすすめする。ただし選ぶ際のポイントがあるので覚えておこう。

かさ上げタイプの防水パンを選ぶときのポイント

【サイズをきちんと測る】

お使いの洗濯機のサイズと防水パンの内寸および外寸、排水口の位置や洗濯機置き場のスペースなどをきちんと測り、設置が可能かどうかを調べておこう。

【コンセントや水栓の高さを確認する】

洗濯機置き場にある水栓やコンセントの高さも忘れずに確認しておこう。とくにフラットタイプからかさ上げタイプに買い替える際は要注意だ。洗濯機のかさが高くなるため、水栓やコンセントが使いにくくなる(隠れて使えなくなってしまう)といったおそれがある。水栓の位置を高くする工事などは余計なコストがかかるので、できれば現状のまま使えるものを選ぼう。

4. 洗濯機置き場や防水パンの掃除方法

コンパクトサイズの防水パン
続いて洗濯機置き場や防水パンの掃除方法を簡単に解説する。

洗濯機を動かさずに掃除する方法

  • 掃除機でゴミを吸引する
  • ハンディモップを洗濯機の下に差し込み、残ったホコリなどを拭き取る
  • 洗濯機置き場周辺の汚れを雑巾などで水拭きし、乾拭きで仕上げる
掃除機は狭い部分に挿入可能なアタッチメントに付け替えよう。またハンディモップではなくフロアワイパーのようなアイテムでもOKだ。何もなければ針金ハンガーを左右に引き伸ばし、その上から不要なストッキングをかぶせて洗濯機の下に差し入れて掃除しよう。

洗濯機を動かして掃除する方法

  • 水栓を閉めて電源プラグとアース線を抜く
  • 給排水ホースや排水エルボなどを取り外し洗濯機を移動させる
  • 防水パンに亀裂や破損がないかチェックしながら雑巾で汚れを拭き取る
  • 排水口のゴミを手で取り除き、歯ブラシなどで細かい部分の汚れを落とす
  • 排水口にパイプクリーナーを流し入れる
  • 給排水ホースやエルボに破損や亀裂がないかチェックしつつ雑巾で汚れを拭き取る
  • 排水口に水を流し、所定の時間放置しておいたパイプクリーナーを流す
  • 掃除が終わったら給排水ホースやエルボ、洗濯機などを元通りにする
できれば年に2回は、洗濯機を移動させて防水パンや洗濯機の下を掃除しよう。給排水ホースを取り外す際、残っていた水が出てくる場合があるため、バケツを用意して先端を突っ込むなどしよう。洗濯機を移動させたときは排水口も一緒に掃除するとよい。髪の毛や洗剤カスといった汚れを取り除くことが、詰まりによる水漏れ対策になる。

5. 洗濯機置き場の防水パンの交換費用は?

防水パンを新設したあとのイメージ写真
今お使いの防水パンをかさ上げタイプなどに交換する際の費用はどれくらいかかるのだろうか?料金設定は業者によって異なるが、おおよその目安は知っておいたほうがよいだろう。

防水パンの交換費用の目安

作業にかかる料金と出張料、材料費や防水パンの値段、そのほかドラム式洗濯機を移動したり診断したり、場合によっては水栓の位置を高くしたりといった工事が必要になる場合もある。そのためケースバイケースになってしまうが、おおよそ3〜8万円程度を見ておくとよいだろう。もちろん、事前にきちんと見積もりを取って金額を確認するとともに、不明な点がないよう確認しておくことが大切だ。

防水パンは自分で交換できない?

一見簡単そうに見えるかもしれないが、水漏れといったトラブルを防ぐためには「確実な作業」が求められる。なんとなく交換して水漏れが生じ、階下に損害を与えるようなことがあればそれこそ何十万円といった費用が必要になるおそれがある。防水パンの新設や交換は信頼できる業者に依頼しよう。

6. 洗濯機置き場におすすめ!かさ上げタイプの防水パン3選

かさ上げタイプ&枠なしの防水パン
洗濯機置き場の防水パンをかさ上げタイプにしたい方に、おすすめを3つ紹介しよう。

カクダイ(KAKUDAI)「洗濯機用防水パン(水栓つき)」

内寸640×640mmのかさ上げタイプの防水パンだ。自動閉止機構が付いているほか、2mの洗濯機給水ホースと専用ユニット取り出し用の金具も付属している。

テクノテック(TECHNOTEC)「かさ上げ防水パン イージーパン」

同じく内寸640×640mmの防水パンだ。コンパクトな洗濯機置き場にピッタリなサイズで、12cmほどかさ上げできるため、防水パンや洗濯機置き場の掃除もやりやすい。

エスピージー(SPG)「洗濯機防水パン 排水トラップセット」

ドラム式にも対応する740×640mmの防水パンだ。11.8cmかさ上げできる。排水トラップ(縦排水・横排水各1個)と、排水口を覆う目隠しカバーが付いてくる。

結論

防水パンを洗濯機置き場に設置すると、万が一洗濯機から水が漏れた際の被害を軽減できるだけでなく、振動や音の軽減にもつながる。掃除が楽な防水パンはかさ上げタイプだが、購入する際は内寸や外寸、排水口の位置や水栓・コンセントの位置などを忘れずに確認しよう。
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  • 公開日:

    2019年6月30日

  • 更新日:

    2021年11月12日

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