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シャワーヘッドの掃除方法は?内部の汚れもゴッソリ落とす方法を伝授

シャワーヘッドの掃除方法は?内部の汚れもゴッソリ落とす方法を伝授

投稿者:ライター:渡辺恵司(わたなべけいじ)

鉛筆アイコン 2021年11月 3日

シャワーヘッドにも汚れが溜まっているのをご存知だろうか?放置すれば黒カビの発生にもつながるため、掃除をしておくことが大切だ。本稿ではシャワーヘッドの汚れを放置するリスクや簡単にできる掃除方法などを詳細に解説する。

  

1. シャワーヘッドを掃除したほうがよい理由

シャワーヘッドは毎日お湯が流れるので汚れが溜まりにくいと思い込みがちだが、残念ながら汚れは溜まる。体をキレイに洗い流すためのシャワーヘッドが汚れていては本末転倒だ。

シャワーヘッドにはさまざまな汚れが溜まっている

シャワーヘッドには主に次のような汚れが付着し蓄積されていく。

水垢

白っぽい粉のような汚れは水垢である。水道水に含まれるカルシウムなどのミネラル成分が空気に触れて凝固したもので、こすったくらいでは落ちない頑固なものである。電気ケトルの内側などにこびりつく白い固形物と同じだ。不衛生なものではないが散水穴をふさいでしまうことがあるため掃除することが望ましい。

石鹸やシャンプーのカス

髪や体を洗ったときに飛び散る石鹸の泡やシャンプーはシャワーヘッドにも付着する。水垢と同じように散水穴の目詰まりの原因になるため、溜まらないうちに落としておくことが大切だ。

皮脂

皮脂、つまり体の汚れもシャワーヘッドに付着する場合がある。お湯を捨てたあと浴槽の壁に残る、ザラザラした汚れと同じものだ。油とたんぱく質が混じり合った汚れで蓄積されると頑固にこびりついて落としにくくなる。

ピンクぬめり

排水口まわりでも見られるピンクぬめりは、ロドトルラという酵母菌の一種が繁殖したものである。繁殖スピードが速く洗剤や乾燥に強いのが特徴だ。人体への悪影響はほとんどないとされているが、見た目的に不衛生である。これをエサに黒カビ発生することもあるため、やはり見かけたら掃除をしてキレイに取り除いておこう。

黒カビ

浴室はただでさえ湿気が溜まりやすいことに加えて、ピンクのぬめりや石鹸カス、皮脂汚れなどカビのエサも多い。つまり黒カビが発生しやすい環境ということだ。一度発生するとどんどん増殖するため、広がらないうちに退治することが重要になる。

2. シャワーヘッドの掃除を怠るとどうなる?

シャワーヘッドの掃除を怠ると、どういったことが考えられるのだろうか?

お湯の出や流れが悪くなる

汚れがシャワーの散水穴をふさいでしまうと、お湯の出や流れが悪く感じるようになる。

お湯があちこちに跳ねる

散水穴が目詰まりを起こすと、お湯が不ぞろいな方向に吹き出すようになる。一部のお湯が変な方向に跳ねているといった場合、シャワーヘッドが汚れているサインと捉えてよいだろう。

お湯がにおう・汚くなる

内部で黒カビなどが増殖するとシャワーのお湯が臭くなることがある。見た目には透明でも、実はカビまみれのお湯を全身に浴びているといったケースもあるかもしれない。

3. シャワーヘッドの掃除に必要な洗剤や道具

シャワーヘッドを掃除するにあたり、次のようなアイテムをそろえておこう。

必須アイテム

  • スポンジ
  • 歯ブラシ
  • クエン酸
  • 洗面器(洗濯桶)
最低限、これだけあればシャワーヘッドは掃除できる。ただし頑固な汚れだったりカビが生えていたりする場合もあるため、できれば以下のようなアイテムも用意しておこう。

あると便利なアイテム

  • つまようじ(まち針)
  • 塩素系漂白剤(カビキラー、カビハイターなど)
  • 消毒用エタノール
  • お風呂用の中性洗剤
  • キッチンペーパー
  • 食品用ラップ
  • 輪ゴム
  • ゴム手袋
  • マスク
  • ゴーグル(メガネ)
  • セスキ炭酸ソーダ(重曹)
つまようじやまち針は散水穴の詰まり除去、塩素系漂白剤やエタノールはピンクぬめりや黒カビ退治、中性洗剤は皮脂など軽度な汚れを落とすのに使う。

4. シャワーヘッドの分解方法

シャワーヘッドを掃除するなら、外側だけでなく内側もキレイにしておこう。散水穴の目詰まりを取り除く際も、ヘッドを分解したほうが裏表からアプローチできて効率がよい。なおここでは一般的なケースを紹介するが、外し方は商品によって異なるため詳しくは取扱説明書を参照してほしい。

手順1:ホースからシャワーヘッドを外す

ホースとシャワーヘッドのつなぎ目の部分はネジ状に連結されていることが多い。シャワーヘッドをしっかり握り、ホースを反時計回りに回せば簡単に外せるはずだ。ホースとシャワーヘッドの間に輪ゴム状のパッキンが挟まっていることも多いので一緒に外して失くさないように除けておこう。

手順2:散水板のねじをドライバーで外す

散水板の中央がねじ止めしてある場合はドライバーで外そう。ねじがない場合はヘッドの表面を左にひねるように回すと外れることが多い。

手順3:カートリッジがあれば抜き出す

塩素除去作用のあるビタミンCや、アロマ・美肌効果のあるカートリッジが入ったシャワーヘッドならそれも外しておこう。ほかに分解できそうなパーツがあればできる範囲で分解する。なお取り外したパッキンや小さな部品をなくすと水漏れなどの原因になるため、一箇所にまとめて保管するなどして紛失に注意しよう。

5. シャワーヘッドの汚れが軽いときの掃除方法

準備が整ったらいよいよシャワーヘッドを掃除する。本稿では汚れの度合いや種類別に掃除方法を紹介していこう。まずはごく軽い汚れだったときの掃除方法からだ。なお商品によって掃除方法が指定されていたり、NGとされている洗剤があったりすることも想定される。必ず事前に取扱説明書などで問題ない方法か確認してほしい。

シャワーヘッドの汚れが軽いときの掃除方法

お風呂用の中性洗剤とスポンジでこすり洗い

ごく軽い汚れであれば、お風呂用の中性洗剤をスポンジに含ませてこすり洗いをする程度で十分だ。最後に水気をよく切って水垢が発生するのを防ごう。

6. シャワーヘッドに水垢が付着しているときの掃除方法

続いて、頑固な水垢などがこびりついている場合の掃除方法を紹介する。

水垢があるシャワーヘッドをクエン酸で掃除する方法

1.クエン酸を溶かしたお湯にシャワーヘッドを浸けて放置する

分解したシャワーヘッドが入る大きさの洗面器に、40℃程度のお湯1.2Lに対しクエン酸大さじ1杯を溶かす。軽く混ぜれば溶けるので、部品も含めてシャワーヘッドを浸けて1時間ほど放置する。

2.時間がきたらスポンジや歯ブラシなどで軽くこする

水垢がクエン酸で中和され落としやすくなっているので、ぬるま湯を流しながらスポンジなどで軽くこすり洗いをして落とそう。散水穴は丁寧に歯ブラシでこするとよい。目詰まりが解消しない部分は、つまようじやまち針などでつついて落とそう。

3.お風呂用の中性洗剤で皮脂汚れや石鹸カスを洗い流す

クエン酸のみで十分にきれいになればOKだが、手で握る部分などに汚れが残っている場合はスポンジにお風呂用の中性洗剤を含ませてこすり洗いをしよう。皮脂汚れや石鹸カス、シャンプーなどの汚れはこれで取り除けるはずだ。

頑固な水垢には「クエン酸パック」も有効

クエン酸を溶かしたお湯に浸けても汚れが残ってしまう場合、パックをする方法もおすすめだ。キッチンペーパーを数枚重ねてクエン酸水で濡らし、シャワーヘッドに巻いたら上からラップをして輪ゴムで固定する。1時間ほど放置したら歯ブラシなどでこすり洗いをして流水でよくすすごう。

7. シャワーヘッドに皮脂汚れが付着しているときの掃除方法

水垢などアルカリ性の汚れはクエン酸で落とせるが、皮脂など酸性の汚れはクエン酸がほとんど効かない。その場合はアルカリ性のアイテムを使うのがおすすめだ。なおお風呂用中性洗剤で落とせる場合もあるので、先にそちらを試してほしい。

皮脂など酸性の汚れが付着しているシャワーヘッドの掃除方法

お風呂用の中性洗剤で落ちなければ重曹やセスキ炭酸ソーダで落とす

重曹でもよいが、できればより洗浄力の高いセスキ炭酸ソーダを使うのがおすすめだ。バケツなどに、お湯1Lあたり小さじ2杯のセスキ炭酸ソーダを溶かして洗浄液を作ってシャワーヘッドを浸す。1〜2時間ほど放置したのちスポンジや歯ブラシなどでこすり洗いをする。最後に流水でよくすすぎ、水気を切って乾燥させれば終了だ。

8. シャワーヘッドにピンクぬめりが付着しているときの掃除方法

続いて、ピンクぬめりが見られるシャワーヘッドを掃除する方法を紹介しよう。こちらも、軽度であればお風呂用の中性洗剤で落とせる場合が多いので、先にそちらから試していただきたい。

ピンクぬめりが見られるシャワーヘッドの掃除方法

お風呂用の中性洗剤で落ちなければエタノールを吹きつける

発生したてなどで柔らかいピンクぬめりであれば、お風呂用の中性洗剤で落とせることも多い。スポンジに含ませて入念にこすり洗いをしよう。それでも落ちないピンクぬめりは、消毒用のエタノールスプレーを吹きつけよう。5~10分ほど置いたあと、ぬるま湯でよく洗い流せばキレイになっているはずだ。

9. シャワーヘッドに黒カビが付着しているときの掃除方法と注意点

黒カビが生えてしまっているときの掃除方法も知っておこう。なお以下のやり方でキレイに落とせるかもしれないが、黒カビは素材に深く根を張るやっかいな存在だ。再発しやすいため、不安な方は思い切ってシャワーヘッドを買い替えることも検討しよう。

黒カビが生えているシャワーヘッドの掃除方法

ハイターやカビキラーといった塩素系漂白剤で落とす

黒カビを発見したら、まずはタオルなどでシャワーヘッドの水分をしっかり拭き取ろう。次にカビハイターやカビキラーといったカビ取り剤(塩素系漂白剤)を黒カビに直接スプレーする。5〜10分など所定の時間放置したら、ぬるま湯で念入りに洗い流せばOKだ。ピンクぬめりと黒カビが同時に見られる場合は、この方法で一気に落としたほうが効率がよい。作業する際はゴム手袋とマスク、目を保護するゴーグルなどがあれば装着しよう。

塩素系漂白剤とクエン酸などのアイテムは絶対に混ぜてはいけない

塩素系漂白剤を使う際の注意点として、酸性のアイテムとは絶対に混ぜないようにする点だけ覚えておこう。両者が混ざると人体に有害なガスが発生して大変危険だ。酸性洗剤はもちろん、クエン酸やアルコール(消毒用エタノール)、後述する酢などもNGなので覚えておこう。また念のため換気扇を回したり浴室のドアや窓を開けたりして、通気性も確保しておこう。
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10. シャワーヘッドの掃除は「酢」でもできる?

ご家庭にクエン酸がないということも想定される。その場合は、クエン酸と同じ酸性アイテムである「酢」で代用してもOKだ。

酢でシャワーヘッドを掃除する方法

洗面器に40℃程度のお湯1.2Lに対し大さじ2杯の酢を溶かす。あとはクエン酸のときと同じようにシャワーヘッドや分解したパーツを浸して1時間ほど放置し、歯ブラシやスポンジなどでこすり洗いをすればOKだ。ただし酢のにおいが残る場合があるため、すすぎは入念に行うことと、換気しながら作業にあたることをおすすめする。

11. シャワーヘッドをオキシ漬けする方法もおすすめ

もうひとつ、酸素系漂白剤のオキシクリーンを使ってシャワーヘッドを掃除する方法も紹介しておこう。いわゆる「オキシ漬け」で汚れを落とすやり方だ。

「オキシ漬け」でシャワーヘッドを掃除する方法

バケツや洗面器に40~60℃程度のお湯1Lにつき、小さじ1杯程度のオキシクリーンを加えて溶かす。シャワーヘッドを浸したら2時間程度(最長6時間まで)放置したのち、流水をあてながらスポンジなどでこすり洗いをすればOKだ。お湯の温度は60℃を超えないように気をつけよう。

12. シャワーヘッドの掃除を楽にする日々のお手入れ

毎回シャワーヘッドを分解して掃除するのは手間がかかる。それに浸け置きしている間はシャワーを使えないため不便なこともあるだろう。要は、シャワーヘッドに汚れを溜めないように工夫すればよいのだ。完全に防ぐことはできないが、少しでも掃除を楽にしたいのであれば使用後に水気を拭き取って水垢ができるのを防ごう。お風呂のあがり際にタオルでひと拭きしておくだけでも違うはずだ。

結論

シャワーヘッドの掃除は難しくはない。分解なども一度覚えてしまえば簡単だ。3カ月から半年の頻度で掃除をすれば汚れが溜まるのを防げるだろう。快適なバスタイムのためにも、シャワーヘッドの掃除を新たな習慣にしよう。
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  • 公開日:

    2019年6月10日

  • 更新日:

    2021年11月 3日

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