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いろいろな種類の紙皿の写真

紙皿はレンジでチンしても問題ないのか?発火した際の対処方法も解説

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

鉛筆アイコン 2022年4月19日

「紙皿」はレンジで加熱してもよいのだろうか?発火のリスクはないのだろうか?そんな疑問にお答えするとともに、万が一発火してしまったときの正しい対処方法についても紹介する。火災ともなれば「うっかり」では済まされない。ぜひ正しい知識を身につけておこう。

  

1. 紙皿をレンジでチンすると燃える?

いろいろな形の紙皿の写真
「紙」というと熱に弱く、すぐに燃えてしまうイメージがあるが、紙皿も同様にレンジで使用しないほうがよいのだろうか?

紙皿をレンジで使わないほうがよい理由

レンジが発する電磁波(マイクロ波)は、食品などに含まれる「水分」を振動させる。その際に生じる摩擦熱によって温めているのだ。水分を吸収してしまう紙をレンジで加熱した場合、発熱して発火するリスクが生じる。

【ポリエチレンの耐熱温度は「110℃」程度である】

上記は単なる紙の例だ。話を紙皿に戻そう。一般的に、紙皿には防水加工が施されている。そうでなければ食品などの水分を吸って強度が低下してしまうためだ。具体的には、表面にポリエチレンがコーティングされている。そのポリエチレンの耐熱温度は110℃程度とされており、これがすなわち紙皿の耐熱温度と考えられている。
紙皿のみをレンジでチンした場合、水分を含んでいなければ110℃まで上がることは考えにくい。だが水分が含まれる食品を紙皿にのせてレンジで加熱した場合、食品の温度は110℃を超える可能性がある。紙皿と接している部分などはポリエチレンの耐熱温度を超えるため、耐水性が失われて水分が染み込み、発熱して溶けたり発火したりするおそれがある。こうしたことからも、紙皿はレンジで使わないのが鉄則だ。

【溶けたポリエチレンは人体に有害?】

上述のように、紙皿をレンジで温めた場合、ポリエチレンが溶け出すおそれがある。食品に付着して体内に入ってしまった場合、どうなるのだろうか?と不安に思う方もいるだろう。だが一般的に、紙皿から溶け出したポリエチレンを口にしても人体に影響はないといわれている。
そのまま体外に排出されるため、毒性については過度に心配しなくてよいだろう。とはいえ体内に入れないに越したことはない。やはり紙皿をレンジで温めるのは控えたほうがよさそうだ。

2. 紙皿をチンするなら「レンジ対応」のものを使おう

電子レンジの写真
紙皿の中には、レンジで加熱することを想定して作られているものがある。ポリエチレンでコーティングされておらず「レンジ可」などと表記がある紙皿だ。パッケージで確認できるはずなので、最初からレンジで使用することを想定している場合はそうした商品を選ぼう。

「レンジ対応」のカレー用紙皿があると便利

文化祭など催し事の定番であるカレーは、紙皿で提供されることが多い。その際に使われる紙皿は、基本的にはレンジ対応のものである(もちろん確認はしていただきたい)。カレー用ということで深めに設計されており、使い勝手もよい。こうした紙皿を備えておくのもひとつの手だろう。ただし、いくらレンジOKとはいえ注意点はあるので覚えておこう。

レンジ対応の紙皿は100均でも買える

レンジ対応の紙皿は100均でも買える。さまざまな形の紙皿があるが「レンジ可」といった表記があるので見つけるのは簡単だろう。ただし注意点として温める時間は意識する必要がある。加熱可能な時間が商品により異なるほか、再加熱禁止といったものも想定されるため、使用前に確認することが大切だ。

レンジ対応の紙皿をチンする際の注意点

  • 長時間の加熱は避ける
  • ラップをしない
  • 油を含む食品はのせない
  • 使用中は目を離さず、少しでも異変があれば直ちに停止させる など
レンジOKとはいえ、長時間の加熱は危険をともなう。最長でも500W2分を目安にしよう。またラップをすると熱がこもりやすくなるほか、油を含む食品も高温になりがちなので控えたほうがよいだろう。

3. 紙皿をレンジで温めている途中に「発火」してしまったときは?

電子レンジのボタンを押そうとしているところの写真
万が一、紙皿をレンジでチンしている最中に発火してしまった場合、どのように対処すればよいのだろうか?パニックになるとさらなる悲劇を招いてしまうおそれがある。冷静に対処するためにも覚えておこう。

扉は開けない!電源をすぐに落とすこと!

庫内で発火していることが確認できた場合、扉は絶対に開けないことだ。空気が入り込むと火の手が一気に広がるおそれがある。扉は閉めたまま、直ちに電源を切るようにしよう。その状態で庫内の様子を確認し、火が消えないようであれば消化器を準備する。(※1)

4. 紙皿でなく「紙コップ」はレンジでチンしても大丈夫?

紙コップの写真
ところで、紙皿ではなく「紙コップ」の場合はどうなのだろうか?

基本的にはレンジで温めないほうがよい

紙皿と同様に、紙コップも基本的にはレンジでの加熱を控えたほうがよい。そもそも紙コップに入れるものといえば液体が多いだろう。加熱によって紙コップの強度が低下し、柔らかくなってしまうと手に持ったときやけどをするおそれがある。水分を含んで発熱すれば火災のリスクもともなう。やはり紙コップもレンジで加熱することは避けた方がよいだろう。

紙コップをレンジで加熱するなら「レンジ対応」のものを

紙コップにもレンジ対応といった商品がある。安全に使用するための条件や注意点を守れば、温めることは可能だ。なお「断熱紙コップ」もあるが、これはレンジ対応という意味ではなく「熱くなりにくい」という意味である。熱い飲み物などを入れても手に熱が伝わりにくい、といったイメージだ。レンジOKではないため、くれぐれも誤解のないようにお願いしたい。

結論

レンジに対応していない紙皿を加熱すると、最悪のケースとして発火や火災が想定される。必ずレンジ対応のものを選ぶこと、正しい使用方法を守ることを心がけていただきたい。そもそも紙皿は「調理」に使用するものではないため、やはり面倒でもレンジOKの皿を用意したほうがよいだろう。
(参考文献)
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  • 公開日:

    2019年6月16日

  • 更新日:

    2022年4月19日

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