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木の背景とスキレットの写真

スキレットの洗い方を徹底解説!頑固な焦げ付きやサビの落とし方は?

投稿者:ライター 渡辺恵司(わたなべけいじ)

鉛筆アイコン 2021年12月21日

スキレットを使う前のシーズニングや普段の洗い方、頑固な汚れや焦げ、サビの落とし方などを解説する。スキレットは近年人気の調理道具で愛用者も増えている。油断するとサビが発生することもあるが、正しい洗い方や取り扱い方を覚えておけば一生モノにもなりうる。保管の注意点や長く使うコツも解説するので、ぜひ参考にしてほしい。

  

1. スキレットを使い始める前に「シーズニング」をしよう

スキレットとオリーブオイルの写真
スキレットは、使い始める前に「シーズニング」と呼ばれるお手入れ(油ならし)をするのが基本だ。どういった作業なのか、洗い方とあわせて解説していこう。

そもそも「シーズニング」とは

店頭などに並んでいるスキレットには、表面にサビ止めがコーティングされているのが一般的だ。そのサビ止めを落とし、油を馴染ませることで油膜を張る。サビを防止するための最初のお手入れがシーズニングである。

【シーズニング不要のスキレットもある】

中にはサビ止めが塗られていないスキレットもある。また最初からシーズニング済みのスキレットが売られていることもある。購入する前によく確認しておこう。

シーズニングに必要なもの

  • 食器用中性洗剤
  • スポンジ
  • キッチンペーパー
  • 菜箸
  • 食用油(オリーブオイルまたはサラダ油)
  • タオルまたは鍋つかみなど
  • 野菜くず
食用油はオリーブオイルやサラダ油などでよい。またタオルや鍋つかみは、持ち手を握る際にやけどを防ぐ目的で使用する。野菜くずはなくてもシーズニングできるが、このタイミングで炒めておくことで「鉄くささ」を取り除ける。あればぜひ用意しておこう。

シーズニングのやり方

  • 食器用中性洗剤とスポンジでスキレットをよく洗う
  • 流水ですすぎ、キッチンペーパーでよく水気を拭き取る
  • そのまま火にかけ、白い煙が出るまで強火で空焚きする
  • スキレットを冷まし、オリーブオイルを垂らす
  • 菜箸を使い、キッチンペーパーでオリーブオイルをスキレット全体に薄く伸ばす
  • 持ち手や外側にもオリーブオイルを塗る
  • 野菜くずを炒める
  • 野菜くずを取り除き、残った油をキッチンペーパーで吸い取る
  • 弱火で5分ほど空焚きしたのち、再度、キッチンペーパーで油を薄く塗れば完了
やや手順が多いが、最初が肝心なのでしっかりシーズニングをしておこう。最初にサビ止めを落とすため、食器用中性洗剤とスポンジでしっかり洗う。また食用油は持ち手や外側まで、塗り残しのないようにまんべんなく馴染ませるのがポイントだ。持ち手が熱くなるため、タオルなどを使ってやけどに注意しながら作業しよう。

2. スキレットで調理をしたあとの基本的な洗い方

木の背景とスキレットの写真
スキレットは使ったあとのお手入れも大変重要である。調理したあとの洗い方はシーズニングに比べると簡単なのでぜひ省かずに毎回おこなってほしい。

用意するもの

  • スポンジ
  • たわし
  • キッチンペーパー
  • 菜箸
  • 食用油(オリーブオイルまたはサラダ油)
  • タオルまたは鍋つかみなど
軽い汚れはスポンジで落とせるが、こびりついている汚れを落とす際はたわしがあると便利だ。なお通常の調理道具の洗い方とは異なり、食器用中性洗剤は使わない。せっかくの油膜が流れてしまうため、ぬるま湯や水で洗うと覚えておこう。

スキレットで調理したあとの洗い方

  • ぬるま湯をかけながらスポンジやたわしで汚れを落とす
  • ぬるま湯ですすぎ、キッチンペーパーでよく水分を拭き取る
  • そのまま火にかけ、水気が飛ぶまで空焚きする
  • 火を止め、スキレットが熱いうちにオリーブオイルを垂らす
  • 菜箸を使い、キッチンペーパーでオリーブオイルをスキレット全体に薄く伸ばす
  • 弱火で5分ほど空焚きする
  • 新聞紙に包んで風通しのよい場所に保管する
お気づきかもしれないが、スキレットは使うたびに油をなじませる。初回のように食器用中性洗剤を使うわけではないが、シーズニングは毎回やるものと思っておこう。

【調理後は速やかに洗うこと】

スキレットの中に長時間料理を入れたままにしたり、汚れを付着させたままにしたりしていると、サビの原因となる場合がある。調理後は速やかに洗うのがポイントだ。

【急激に冷やすのはNG】

熱いスキレットをいきなり冷水にさらしてしまうと、変形したりヒビ割れを起こしたりするおそれがある。基本はお湯またはぬるま湯で洗うように心がけ、水で洗う場合はスキレットが十分に冷めてからにしよう。

3. スキレットの頑固な汚れや焦げの洗い方

汚れがこびりついているスキレットの写真
スポンジやたわしで洗った程度では落ちない頑固な汚れや焦げ付きなどは、重曹を使った洗い方がおすすめだ。

用意するもの

  • 重曹(大さじ1杯)
  • スポンジ
  • たわし
  • キッチンペーパー
  • 菜箸
  • 食用油(オリーブオイルまたはサラダ油)
  • タオルまたは鍋つかみなど
基本のお手入れ道具プラス重曹を用意しよう。重曹には研磨作用があるほか、弱アルカリ性なので油など酸性の汚れを効率よく中和できる。

スキレットの頑固な汚れや焦げの落とし方・洗い方

  • ぬるま湯とスポンジ、たわしなどで汚れを落としてすすぐ
  • スキレットにぬるま湯を入れて重曹を溶かす
  • 火にかけて頑固な汚れや焦げ付きを浮かせる
  • 火を止め、十分に冷めたらスポンジやたわしでこすり洗いをする
  • ぬるま湯でよくすすぎ、キッチンペーパーなどで水気を拭き取る
  • そのまま火にかけ、煙が出なくなるまで空焚きする
  • スキレットが熱いうちにオリーブオイルを垂らす
  • 菜箸を使い、キッチンペーパーでオリーブオイルをスキレット全体に薄く伸ばす
  • 弱火で5分ほど空焚きする
  • 新聞紙に包んで風通しのよい場所に保管する
上述のように、弱アルカリ性の重曹には油汚れや焦げ付きを落としやすくする作用がある。加熱することでさらにアルカリの度合いが高まり、洗浄力もアップする。その特性を生かした洗い方だ。

重曹がなければスクレーパーで削ってもよい

重曹がないときは、スクレーパーで削ぎ落としたあと、スキレットにお湯を入れてそのまま沸騰させるといった洗い方でもよい。

4. スキレットがサビてしまったときの洗い方

サビているスキレットの写真
水気が残っていたり、湿気が溜まりやすい場所に保管していたり、あるいは料理を入れっぱなしにしていたりするとスキレットがサビてしまうことがある。そんなときは次の洗い方を試してみよう。

用意するもの

  • たわし
  • ナイロンたわし(金たわし)
  • 金属ヘラ
  • 重曹またはクレンザー
  • キッチンペーパー
  • 菜箸
  • 食用油(オリーブオイルまたはサラダ油)
  • タオルまたは鍋つかみ
普通のたわしとナイロンたわし(金たわし)は別で用意しておこう。また重曹がなければクレンザーを使ってもよい。

スキレットのサビの落とし方・洗い方

  • スキレットを強火で空焚きする
  • サビの部分に直接炎を当てて炭化させる
  • スキレットが十分に冷めたら、たわしやヘラなどでこそげ落とす
  • サビが落ちたら重曹をふりかけ、ナイロンたわしや金たわしで優しく磨く
  • 重曹をお湯で洗い流し、シーズニングをして完了
この洗い方でたいがいのサビは落とせるはずだ。しっかり炭化させることがポイントになるので覚えておこう。また重曹やクレンザーで磨く際、力を入れすぎると研磨作用によってスキレットの表面が削れてしまうことがある。優しく磨くことを心がけよう。

5. スキレットの洗うときに注意したい3つのポイント

使い込まれたスキレットの写真
スキレットの洗い方では次のようなポイントに気をつけよう。

熱いスキレットを急に冷水にさらさない

十分に冷めたスキレットであればよいが、調理直後などで熱い状態のスキレットを冷水にさらしてしまうと、上述のように変形やヒビ割れを起こすおそれがある。お湯またはぬるま湯を使った洗い方を基本としよう。

最初のシーズニング以外は食器用中性洗剤を使わない

同じくお伝えしたように、食器用中性洗剤を使って洗うと油膜が剥がれてサビなどの原因となる。洗剤を使うのは最初のシーズニングのみとし、それ以降は洗剤を使わない洗い方を実践しよう。

水分はしっかり拭き取るまたは飛ばす

スキレットの表面には微細孔がある。一見乾いているように思えても、微細孔に水分が残っているとサビの原因となる。洗ったあとは水分をよく拭き取るとともに、十分空焚きして微細孔の水分を飛ばすことも重要なので覚えておこう。

6. スキレットのサビを防ぐための収納や保管のポイント

スキレットを保管する際にあると便利な新聞紙の写真
スキレットはそう頻繁に使用しないというご家庭も多いだろう。収納方法や保管方法が適当だとサビの原因になることがある。次のような点に気をつけよう。

新聞紙に包んでから収納・保管する

油膜の酸化や湿気によるサビを防ぐため、収納・保管する際は必ず新聞紙などに包んでからにしよう。

風通しのよい場所に収納・保管する

シンク下など、通気性が悪く湿気が溜まりやすい場所に収納したり保管したりすると、サビが発生するおそれがある。風通しのよい場所、湿気が溜まりにくい場所に収納・保管しよう。

7. スキレットを使用する上での注意点

丁寧に使用されているスキレットのイメージ写真
洗い方とあわせて覚えておきたい、スキレットを使う上での注意点もお伝えしておく。

火加減に気をつける

スキレットは熱伝導率が高いため、強火にかけると食材が焦げ付きやすい。焦げは落とすのが面倒なだけでなく、残ってしまうとサビの原因ともなりうるため要注意だ。弱火〜中火での調理を基本にしよう。

油は適量を守る

油が少なすぎると焦げなどの原因となる。ヘルシーさを優先して少なめに、といったことは避け適量を使うようにしよう。

料理を入れたままにしない

調理したあとや食べ終わったあと、料理が入ったまま放置しているとサビの原因となる。理想は調理後に器に盛り付け、速やかに洗うことだ。スキレットのまま食卓に出す場合は、食べ終わってすぐ洗うようにしよう。

8. スキレットは一生モノになる!洗い方を覚えて長く使い続けよう

いろいろなサイズのキレイなスキレットの写真
スキレットを長く使い続けるためにも、洗い方などのお手入れ方法や取り扱い方法、収納や保管のポイントなどはきちんと理解しておくことが大切だ。

シーズニングは毎回やるものと思っておこう

スキレットはお手入れが面倒といったイメージがあるかもしれないが、やることは単純だ。慣れてしまえば大変ではない。むしろ使うたびに味が出るスキレットに愛着が深まっていくはずだ。使い始める前のシーズニングと調理したあとのシーズニングで、よいコンディションをキープしよう。
なお最初から焦げ付きにくいようコーティングされているスキレットもある。そうしたスキレットをたわしなどでこすってしまうと、コーティングが剥がるおそれがある。購入する際などによく確認しておこう。

洗い方や取り扱い方法を守れば「一生モノ」となりうる

お伝えしてきた洗い方や取り扱い方法、収納や保管のポイント、注意点などをしっかり守っていただければ、それこそ「一生モノ」になりうるのがスキレットだ。水分をきちんと飛ばすとともに、湿気などからも守ることも忘れずにいよう。それでもサビが発生してしまうことはあるが、本稿で紹介した洗い方で落とせるのでぜひ覚えておいてほしい。

結論

スキレットは食器用中性洗剤を使わず、お湯とスポンジ、たわしなどを使った洗い方が基本となる。空焚きして水分をしっかり飛ばし、シーズニングをしてから収納・保管しよう。頑固な焦げやサビも落とせるので、本稿で紹介した洗い方をぜひマスターしておいてほしい。また長期保管する際は、湿気対策を十分に講じておこう。
インフォメーションマークアイコンオリひとを楽しむための注意事項はこちら
  • 公開日:

    2019年7月 6日

  • 更新日:

    2021年12月21日

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