1. 開封した缶詰の保存は2、3日程度
缶詰は内部を水・空気・細菌が一切入り込まない真空に近い状態にするため、長期保存が可能となる。保存に防腐剤や保存料は一切使われていないので、缶詰を開封した時点で内部に空気や微生物が入りこみ、食品が傷みやすくなるといえる。そのため蓋を開けた缶詰は2、3日を目安に食べきるようにするのが理想だ。
魚介類や野菜の缶詰を開けた場合
魚介類や野菜の缶詰は、缶の内部に塗装をしているケースがほとんどだ。そのため開封したらそのまま冷蔵庫で保存しても問題はない。しかし、開封した缶詰は食品が傷みやすいので、可能であればふたつきの密閉容器に移し替えて、冷蔵庫に入れたほうが安全だ。
果物の缶詰
果物の缶詰は内部に塗装がされていないため、開封したら空気にふれて缶のスズメッキが溶け出しやすくなる。もちろんスズは微量であり、体内に入っても排泄されるため害はないが、食品の風味や色が落ちることがあるので、ガラスや陶器、プラスチックなどの容器に移し替えて冷蔵庫で保存しよう。
2. 未開封の缶詰は温度・湿度に注意して保存すること
缶詰の賞味期限は基本的に製造から3年
缶詰の賞味期限は基本的に製造から3年とされ、長期間保存できるのが特徴だ。とはいえ、この賞味期限はあくまでも、未開封で正しく保管された場合において「おいしく食べられる」期限にすぎない。
賞味期限が過ぎると風味や色が落ち、おいしさも低減していくのは確かなので、できれば賞味期限内に缶詰を食べてしまいたいところだ。缶詰の収納箱などの目立つところに、分かりやすく賞味期限を書いておくことで、期限切れを避ける工夫をするといいだろう。
賞味期限が過ぎると風味や色が落ち、おいしさも低減していくのは確かなので、できれば賞味期限内に缶詰を食べてしまいたいところだ。缶詰の収納箱などの目立つところに、分かりやすく賞味期限を書いておくことで、期限切れを避ける工夫をするといいだろう。
直射日光や高い温度を避ける
未開封の缶詰は、温度に注意して保存しよう。缶詰は常温で保存できるものの、直射日光が当たる場所や、コンロの近く、暖房器具の側に置くのは避けよう。温度が高いと、缶詰の風味や色など品質が落ちる可能性があるからだ。温度変化が少なく、風通しのよい場所で保存するのがポイントとなる。
湿度が高い場所を避ける
また、缶詰の保存には温度だけではなく、湿度にも注意しなければならない。湿度が高いと、缶詰の容器が錆びつく原因にもなるからだ。缶詰の表面が錆びただけでは内部に影響を及ぼさないが、もし錆が原因で穴が開けば、そこから空気が入ることで一気に品質が劣化するおそれがある。未開封のまま、中で腐敗が進んでしまうので用心しよう。
3. 缶詰の賞味期限の表示方法
缶詰の賞味期限は基本的に「西暦下2ケタ+月日」
缶詰の賞味期限を確認するとき、一瞬分からなくなることはないだろうか。たとえば、次の賞味期限が缶詰の底に表記されていたとしよう。
「200310」
あなたは正解を答えられるだろうか。2003年10月と解釈すればいいのか、はたまた平成・令和20年3月10日と読むのか...一瞬わからなくならないだろうか。
この場合、「2020年3月10日」が正解だ。日本の缶詰の多くは「西暦下2ケタ+月日」で賞味期限が表示されているので覚えておこう。
「200310」
あなたは正解を答えられるだろうか。2003年10月と解釈すればいいのか、はたまた平成・令和20年3月10日と読むのか...一瞬わからなくならないだろうか。
この場合、「2020年3月10日」が正解だ。日本の缶詰の多くは「西暦下2ケタ+月日」で賞味期限が表示されているので覚えておこう。
「西暦4桁+月日」で賞味期限を表示する場合も
そもそも、缶詰の賞味期限の表記で義務付けられているのは「年月」までとなっている。しかし、多くの缶詰は丁寧に年月日まで表示しているのがほとんどだ。さらに、最近の印刷技術の発達により、「2020.3.10」と日付がわかりやすいように表示している製品も増えてきた。賞味期限を正しく読んで購入・保存をしたいものだ。
結論
缶詰の保存方法について見てきた。開封した缶詰は食品の劣化が始まるため、2、3日以内に食べきることが理想的だ。さらに、未開封の缶詰は高温多湿をさけて保存するし、賞味期限の表示は「西暦下2ケタ+月日」であることを覚えておこう。これらのポイントを押さえつつ、缶詰を日常の暮らしに有効に取り入れ、おいしく食べたいものだ。