1. 水垢の性質と風呂の鏡掃除に便利な道具
風呂の鏡は白く汚れやすい。汚れの正体はおもに水垢と石鹸カスの二つだ。水垢と石鹸カスの性質と便利な掃除道具を紹介する。
水垢の性質
水垢は、水道水の中に含まれるミネラル分が結晶化したものである。水のあるところではどこでも発生する汚れなので、風呂や台所、トイレなどの水まわりに多い。水垢はアルカリ性の汚れで、酸性洗剤で中和すると落ちやすい。
水道水は自然の水を利用しているので、山や川の水にミネラル分が豊富な地域では水垢が付きやすい傾向にある。ミネラル分は「硬度」としてあらわされ、硬度が大きいほどミネラル分は高くなる。
たとえば、愛知県や山形県は平均硬度が30mg/L以下なのに対し、沖縄県や千葉県は平均硬度が80mg/L以上もある。地域によって、水のミネラル量は異なるのだ。
水道水は自然の水を利用しているので、山や川の水にミネラル分が豊富な地域では水垢が付きやすい傾向にある。ミネラル分は「硬度」としてあらわされ、硬度が大きいほどミネラル分は高くなる。
たとえば、愛知県や山形県は平均硬度が30mg/L以下なのに対し、沖縄県や千葉県は平均硬度が80mg/L以上もある。地域によって、水のミネラル量は異なるのだ。
石鹸カスの性質
石鹸カスには「金属石鹸」と「酸性石鹸」の二種類がある。金属石鹸は、水道水に含まれているミネラル分と石鹸の成分が混ざった汚れのことで、ウロコ汚れの原因になる。アルカリ性の汚れなので酸性の洗剤を使うと落ちやすい。
酸性石鹸は、皮脂などの汚れと石鹸の成分が混ざった汚れのことで、ベタベタしているのが特徴である。酸性の汚れなのでアルカリ性の洗剤を使うと落ちやすい。
酸性石鹸は、皮脂などの汚れと石鹸の成分が混ざった汚れのことで、ベタベタしているのが特徴である。酸性の汚れなのでアルカリ性の洗剤を使うと落ちやすい。
風呂の鏡掃除に便利な道具
軽い汚れなら、風呂用の中性洗剤、スポンジ、ブラシなどの道具を使って落とすことができる。頑固なウロコ汚れには、歯磨き粉や研磨剤を使って物理的に落とす方法もあるが、鏡に傷が付くことがあるので注意が必要だ。ラップやキッチンペーパーなどの道具でパックをすると汚れに洗剤が浸透し、落ちやすくなる。
2. クエン酸で風呂の鏡を掃除する方法
水垢はアルカリ性の汚れなので、酸性洗剤を使うと落ちやすい。レモンや梅干しなどの酸っぱい成分であるクエン酸は、人体に影響がないので安心して掃除に使うことができる。クエン酸はドラッグストアや100均などで購入することができる。クエン酸がない場合は酢などでも代用することができるが、調味料などが配合された酢ではなく、穀物酢など純粋な酢を使用するのがおすすめだ。
家中で使えるクエン酸スプレー
クエン酸を水に溶かしたクエン酸スプレーは、風呂や台所、トイレなどの掃除に便利である。水100mlにクエン酸を小さじ一杯程度溶かし、スプレーボトルに入れるだけで作ることができる。軽い汚れであればクエン酸スプレーを吹きかけてこするだけで落ちるだろう。
頑固な汚れにはクエン酸パック
風呂の鏡などは汚れがこびり付きやすく、こすっただけでは落ちないことも多い。頑固な汚れにはクエン酸スプレーを吹きかけたあとキッチンペーパーで覆う「クエン酸パック」をするとよい。長時間パックする場合は水分の蒸発を防ぐために、キッチンペーパーの上からラップでふたをしておくと効果が高まる。
クエン酸パックは1時間ほど放置し、パックを外したあとラップを丸めてこすると汚れが落ちやすい。クエン酸は水で洗い流し、新たな水垢を防ぐため水分をしっかり拭き取っておこう。
クエン酸パックは1時間ほど放置し、パックを外したあとラップを丸めてこすると汚れが落ちやすい。クエン酸は水で洗い流し、新たな水垢を防ぐため水分をしっかり拭き取っておこう。
クエン酸を使うときの注意点
曇り止め加工された鏡は、曇り止めの効果が薄れてしまうおそれがあるのでクエン酸の使用は控えておいたほうがよい。クエン酸は塩素系洗剤と混ざると有害物質が発生するおそれがある。とくに「まぜるな危険」という表記がある洗剤とは、絶対に一緒に使用してはいけない。
3. 重曹や新聞紙などを使って風呂の鏡を掃除する方法
石鹸カスのうち、水道水中のミネラル分と結合した金属石鹸はアルカリ性の汚れなので、酸性の洗剤で掃除するのが効果的だ。皮脂などと結合した酸性石鹸には、重曹のようなアルカリ性の洗剤がおすすめである。風呂の鏡をクエン酸で掃除して落ちない場合は、酸性汚れの可能性があるので重曹を試してみよう。重曹を使った掃除方法と、重曹以外の掃除方法を紹介する。
重曹スプレーでパックする
重曹もクエン酸と同じようにスプレーを作っておくと掃除に便利である。水100mlに小さじ一杯程度の重曹を溶かし、スプレーボトルに入れれば完成だ。軽い汚れなら、重曹スプレーを風呂の鏡に吹きかけ、スポンジなどでこするだけで落とすことができる。頑固な汚れには重曹スプレーを吹きかけたあとキッチンペーパーでパックし、水分の蒸発を防ぐためにラップでふたをしておくと汚れが落ちやすくなる。
新聞紙を使った掃除方法
新聞紙に使われているインクは汚れを吸着する効果があり、風呂の鏡掃除や窓掃除に便利である。掃除方法は、風呂の鏡を霧吹きや濡れタオルで濡らし、丸めた新聞紙で拭くだけだ。ポイントは新聞紙を丸めて使うことと、円を描くようにクルクルと拭くことである。汚れが落ちたら、乾いた新聞紙で乾拭きして終了だ。風呂場では鏡以外の場所にインクが付かないように注意しよう。
削るのは最終手段
風呂の鏡は、研磨剤を使用して削れば汚れが落ちる。汚れが落ちる際に鏡を傷付けてしまうこともあるので、削る際は注意が必要だ。削るのは最終手段とし、まずはほかの方法を試してみよう。
結論
風呂の鏡は常に水がかかっている状態なので、水垢ができやすい。ウロコ汚れを予防するには、鏡を濡らさないことが重要だ。風呂上がりには鏡に付いた石鹸カスを洗い流し、水分をキレイに拭き取っておくと汚れが付きにくい。クエン酸や重曹は風呂以外の掃除に役立つので、ストックしておくのがおすすめだ。風呂の鏡をキレイにして、気持ちよく入浴を楽しもう。