1. 洗濯機にカビが発生する原因
洗濯機は一見カビが発生しにくいと思われがちだが、見えない裏側やパーツ部分はカビが繁殖していることが多い。なぜなら洗濯機は「湿度」「栄養素」「温度」と、カビが増える3つの原因が揃っているからだ。
原因1.湿度
洗濯機に限らず、カビが発生する最大の原因となるのが湿度だ。カビは湿度が70%前後の環境でよく繁殖するため、お風呂場やキッチンなどの水回りに発生しやすい。使い終わった後も適度な水気が残る洗濯機は、カビにとって絶好の繁殖スポットなのだ。
原因2.栄養素
洗濯機はお風呂場やキッチンと同じぐらい、あるいはそれ以上にカビが成長するための栄養素が揃っている場所だ。カビは洗剤の残りカスや衣類についた皮脂汚れ、食べカス、髪の毛など、何でも餌にして成長する。餌が多いと当然成長スピードも速くなるため、使用頻度の高い洗濯機はカビが生えやすいといえるだろう。
原因3.温度
カビは20~30℃で活動的になるため、室内に洗濯機を設置している場合は年間を通じてカビが生えやすい。とはいえ、中には5℃以下でも成長するカビがいるので、屋外に洗濯機を置いている場合でも油断は大敵である。なお、気温が上昇する夏のシーズンは最も洗濯機にカビが生えやすい時期となるので注意してほしい。
2. 洗濯機のカビ予防には湿気対策が必要
洗濯機にカビが発生する原因がわかれば、予防方法も見えてくるだろう。とはいえ日頃からカビの餌になるものを除去することと、洗濯槽の中の温度管理をするのは難しい。そこで取り入れてほしいのが、カビを防ぐための湿気対策だ。
洗濯機に湿気を溜め込まないための基本的なルールとしては、以下の3つを守ればOKである。
洗濯機に湿気を溜め込まないための基本的なルールとしては、以下の3つを守ればOKである。
- 使用していない間は洗濯機のフタを開けっぱなしにしておく
- 洗濯が終わったら濡れた衣類をすぐに取り出す
- 濡れた衣類やタオルは洗濯の直前に入れる
さらに湿気を残したくない人は、洗濯機に搭載されている「槽乾燥」機能を使ってみよう。槽乾燥は高温で湿気を飛ばしてくれる機能で、機種にもよるが大体20~30分で洗濯槽の中を乾燥させることができる。湿気が溜まりやすい洗濯の後などに使うと、よりカビ予防に効果的が期待できるだろう。
3. 洗濯機にカビが生えてしまったときの対策方法
洗濯機から変なニオイがしたり、洗濯物に茶色いカスがついてきたりするのはカビが発生しているサインだ。繁殖して黒カビになってしまう前に早めの対策をとろう。おすすめのカビ対策は、ハイターで洗濯機のカビを丸ごと除去する方法だ。塩素系と酸素系、それぞれのハイターでカビの落とし方が違ってくるので、まずは洗濯機の取扱説明書を確認してハイターが使えるかどうか確かめよう。
塩素系ハイターを使ってカビを落とす方法
まずは以下のものを用意しよう。
- 塩素系ハイター(キッチンハイターなどでもOK)
- スポンジ・歯ブラシ・布(必ず用意する必要はない)
手順
- 洗濯機の高水位まで水またはぬるま湯を溜めて塩素系ハイターを入れる。
- 槽洗浄コースを選び、2~3分回したらしばらくつけ置きする。理想としては一晩つけ置きすることをおすすめするが、無理な場合は2~3時間程度で終了しよう。
- 最後に全自動モードで洗濯機を回して完了だ。気になる汚れがあった場合は歯ブラシやスポンジでこすり、乾いた布で拭き取ろう。
酸素系ハイターを使ってカビを落とす方法
まずは以下のものを用意しよう。
- 酸素系ハイター(粉末タイプ)
- ネット(お風呂用のパッチンネットでOK)
手順
- 洗濯機の高水位まで40~50℃のお湯を溜め、酸素系ハイターを投入する。使用量は洗濯機の容量によって異なるが、おおよそ500g程度入れればOKだ。
- 槽洗浄コースで2~3分程洗濯機を回す。粉末とお湯がしっかり混ざったのを確認できたら、その後2~3時間つけ置きしよう。
- 洗濯機の中に浮かんできた汚れをネットで取り除き、再度洗濯機を回す。この工程を何度か繰り返し、汚れが浮いてこなくなったらカビ取り完了だ。あとはそのまま全自動モードで洗濯機を回して脱水まで終わらせよう。
結論
カビ予防にはこまめな掃除が効果的だが、洗濯機は部屋と違ってきれいにするのが難しい。しかし、取り外せるパーツをこまめに洗ったり、糸くずフィルターに溜まったほこりを除去したりするだけでもカビの繁殖をグッと減らすことが可能だ。面倒な作業だが、カビの発生を防ぐためにも日頃からお手入れを行っていこう。