目次
1. 消毒用アルコールの特徴。エタノールとの違いは?

消毒用アルコールの基礎知識を蓄えよう。「アルコール」「エタノール」「エチルアルコール」「酒精」などさまざまな呼び方があり、同じモノなのか別モノなのか、混乱している方も多いはずだ。
消毒用アルコールの「アルコール」は「エチルアルコール」「メチルアルコール」「プロピルアルコール」などの総称だ。
だが、一般的にアルコールというと「エチルアルコール」を指すことが多い。ちなみに「エタノール」は「エチルアルコール」の国際化学命名法上の呼び名だ。細かく分類されているが、広義でこれらはほぼ同じものと思っていいだろう。この記事では、消毒用アルコール=エタノール(エチルアルコール)として解説していく。
消毒用アルコールの「アルコール」は「エチルアルコール」「メチルアルコール」「プロピルアルコール」などの総称だ。
だが、一般的にアルコールというと「エチルアルコール」を指すことが多い。ちなみに「エタノール」は「エチルアルコール」の国際化学命名法上の呼び名だ。細かく分類されているが、広義でこれらはほぼ同じものと思っていいだろう。この記事では、消毒用アルコール=エタノール(エチルアルコール)として解説していく。
人体には無害
消毒用アルコールは、その名の通りお酒由来の成分だ。そのため口に入れても害はない。揮発性に富み、水とよく混ざり、マイナス114℃以下にならないと凍らないなど、汎用性の高い成分だ。
2. 間違えると逆効果!消毒用アルコールは濃度がポイント

消毒用アルコールの適正濃度
消毒用アルコールは、濃度が高いほど消毒効果も高いと思い込んでいないだろうか?確かにそういったイメージはあるものの、実情は少し違う。
公益財団法人 静岡県薬剤師会(※1)や経済産業省 中部経済産業局(※2)によれば、消毒用アルコールの濃度は80v/v%くらいが最も殺菌力が強くなる。
「v/v%」とは「Volume / Volume%」の略で、容積パーセントのことだ。80v/v%の消毒用アルコールなら、100ml中80mlのアルコールが含まれている、ということだ。市販の消毒用アルコールを購入するなら、濃度が70〜80%程度のものを選ぼう。
公益財団法人 静岡県薬剤師会(※1)や経済産業省 中部経済産業局(※2)によれば、消毒用アルコールの濃度は80v/v%くらいが最も殺菌力が強くなる。
「v/v%」とは「Volume / Volume%」の略で、容積パーセントのことだ。80v/v%の消毒用アルコールなら、100ml中80mlのアルコールが含まれている、ということだ。市販の消毒用アルコールを購入するなら、濃度が70〜80%程度のものを選ぼう。
濃度が高すぎても低すぎても逆効果
50v/v%以下や、無水エタノールと言われる99.5v/v%程度のものは、逆に消毒効果が低くなる。加えて、アルコール濃度が高すぎると手荒れの原因にもなる。適正濃度を正しく理解しておこう。
3. 消毒用アルコールは100均のスプレーボトルがあれば1分程度で作れる

消毒用アルコールは、実はちょっとした道具を揃えればわずか1分程度で簡単に作れてしまう。毎回購入するコストを考えたら消毒用アルコールを自作してみるのもいいかもしれない。
用意するモノ
- スプレーボトル(100均で十分)
- 水道水
- 無水エタノール(ドラッグストア)
消毒用アルコールを作るのに必要なものはこれだけだ。前述のように、無水エタノールは濃度が高すぎるため、手荒れにはくれぐれも注意したい。スプレーボトルに無水エタノールを70〜80%、水道水を30〜20%の割合で配合し、しっかり混ぜるだけで完成だ。水に溶けやすいのであっという間にできてしまう。
なお、エタノールは無臭なので、香りを楽しみたい方はお好みのアロマオイルなどを数滴混ぜてもいいだろう。
なお、エタノールは無臭なので、香りを楽しみたい方はお好みのアロマオイルなどを数滴混ぜてもいいだろう。
4. 消毒用アルコールを使う際の注意点

消毒用アルコールが使える場所
- 手や指
- 水回り
- カビが発生しやすい場所
- 手垢がつきやすい場所
- 冷蔵庫(パッキンにも使える)
- オモチャ
- ガラス
- 鏡
上記は一例だが、消毒用アルコールはこのように幅広く使える。商品にも使える場所が書かれているはずなので、使用前には念のため確認しておこう。
消毒用アルコールの注意点
消毒用アルコールは揮発性が高い。換気しながらの使用がおすすめだ。アルコールなので引火性もある。濃度にかかわらず火気厳禁は守ろう。
また、革製品やニス、ワックスを塗ったものに消毒用アルコールを使うと、コーティングが剥がれてしまうことがある。そのほか、使用中は目に入らないようにゴーグルをかけたり、子供が誤って飲み込まないように手の届かない場所に保管したりすることも大切だ。
また、革製品やニス、ワックスを塗ったものに消毒用アルコールを使うと、コーティングが剥がれてしまうことがある。そのほか、使用中は目に入らないようにゴーグルをかけたり、子供が誤って飲み込まないように手の届かない場所に保管したりすることも大切だ。
結論
消毒用アルコールには適正濃度がある。効果的に消毒するためには70〜80v/v%のものを使おう。消毒用アルコールは人体には無害だが、皮膚や粘膜には刺激が強すぎることがある。使用上の注意も正しく理解し、消毒用アルコールを安全に使おう。
参考文献
(※1)公益財団法人静岡県薬剤師会:「アルコール消毒薬について」
http://www.shizuyaku.or.jp/soudan/soudanshitsu/100406.html
http://www.shizuyaku.or.jp/soudan/soudanshitsu/100406.html
(※2)経済産業省中部経済産業局:知っておきたいアルコールの基礎知識
https://www.chubu.meti.go.jp/c12alco/alcohol.html
https://www.chubu.meti.go.jp/c12alco/alcohol.html