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亀の子たわし(亀の子束子)の魅力とは?使い方や名前の由来も解説!

亀の子たわし(亀の子束子)の魅力とは?使い方や名前の由来も解説!

投稿者:ライター 西村七海 (にしむらななみ)

鉛筆アイコン 2021年6月 8日

日本が世界に誇る「亀の子たわし」。長年愛され続けているその所以はどこにあるのか。今回は、亀の子たわしの魅力や使い方、名前の由来まで徹底解説していく。亀の子たわしについて知りたいことがあるときは、ぜひ当記事をご覧になってほしい。

  

1. 亀の子たわし(亀の子束子)とは?

亀の子たわしは、「株式会社亀の子束子西尾商店」の商標だ。調理器具を洗うときはもちろん、野菜についた泥をキレイに落としたいときにも活躍する。

100年以上愛される超ロングセラー商品

亀の子たわしは、株式会社亀の子束子西尾商店が手掛ける束子(たわし)だ。明治40年の創業から令和へと、100年以上同じ形、同じ品質、同じ名前で販売され続けている超ロングセラー商品だ。工場での自動化が当たり前になった今もなお、すべて熟練の職人による手作りだというから頭が下がる。なんとか後世に受け継いでもらいたいものだ。

また、株式会社亀の子束子西尾商店では、亀の子たわしだけではなくスポンジや柄付きたわし、台所用洗剤など、さまざまなシリーズ商品が販売されている。用途によって、シリーズ商品を使い分けるとよいだろう。

海外からも高評価

亀の子たわしが、日本で人気なのはもちろんなのだが、海外でも絶賛されていることをご存知だろうか?

アメリカ版のAmazon.comで「tawasi kamenoko」などと検索すると、多くのレビューを見ることができる。これが軒並み好評価なのだ。「I love this brush!」「Best scrubber ever」「Fantastic!」など、日本人であることが誇らしくなるような、海外ユーザーからのコメントが並んでいる。

株式会社亀の子束子西尾商店とは

株式会社亀の子束子西尾商店は、明治40年、初代社長である西尾正左衛門の発案により誕生したたわしの販売から始まった。創業依頼、亀の子たわしを中心とした洗浄アイテムや日用雑貨を販売し続けてきた会社だ。高い品質をキープし、さらに向上させることに努めてきたからこそ、亀の子たわしは長きにわたり愛されてきたのだろう。

2. 亀の子たわし(亀の子束子)の素材

亀の子たわしを使っているご家庭も多いかもしれないが、どのような素材からできているかをご存知だろうか。亀の子たわしは、用途に合わせて3つの天然素材の繊維で作られている。

パーム(やし)素材

パーム(やし)は、適度な硬さを持つ素材。掻き出したり、こすり取ったりするのが得意だ。たとえば、目に汚れが入るとなかなか落ちづらいザルも、繊維の先端部分でキレイに掻き出すことができる。ただし、硬さがあるぶん傷のつきやすい物への使用には向かない。

ホワイトパームと呼ばれる素材は、通常の茶色いパームを過酸化水素水で脱色したものだ。仕上がりは、通常のパームよりも少し硬めである。

シュロ(棕櫚)素材

シュロ(棕櫚)は、強度だけではなく柔軟性も持っている素材。コシで洗うたわしだ。繊維の先端が細くなっているため、細かい部分の汚れも掻き出せる。たとえば、包丁で傷がついたまな板などの小さな凹凸にも繊維が入り込み、汚れを掻き出してくれるのだ。

サイザル麻素材

真っ白な色をしているのが、サイザル麻素材。高い柔軟性と吸水性を持ち、主に健康たわしに使われている。やわらかい繊維の集まり全体で、汚れを落とす。鉄製の調理機器や、テフロン加工のフライパンにも使用可能だ。

3. 亀の子たわし(亀の子束子)の形と大きさ

亀の子たわしを使ったことがない方は、形や大きさも想像しづらいはずだ。実は亀の子たわしには、さまざまな形と大きさがある。

亀の子たわし(亀の子束子)の形

定番の亀の子たわしといえば、小判型。そのほかにも、細身でロングタイプのたわしや、金具を中心にねじ込んだタイプなどがある。得意な洗い方や特徴がそれぞれに異なるのだ。

また、繊維を立たせるため側面に縄をかけているたわしと、先端や側面もそのほかと同様に使えるよう刈り込まれた、縄のないたわしもある。

亀の子たわし(亀の子束子)の大きさ

キーホルダー程度のものから、業務用の大きなものまでさまざまなサイズが展開されている亀の子たわし。使用する人の手の大きさや、洗う物のサイズによって使い分けができる。

4. 亀の子たわし(亀の子束子)が作られるまで

亀の子たわしは素材を準備し、断裁・棒巻き・刈込み・仕上げの工程を経て出荷されていく。亀の子たわしが作られるまでの製造工程を具体的に見ていこう。

素材を準備する

亀の子たわしの主な素材はパームやし。厳選された繊維をまとめて、ゴムで等間隔に束ねていく。この過程は、パームやしの繊維の太さや質が場所によって異なるため、断裁で均等な量になるよう職人の手で調整されながら行なわれる。

裁断と棒巻き

束ねた繊維を断裁する。あらかじめ折り曲げてある、たわしの芯になる針金の間に隙間なく詰めていく。

刈込みと仕上げ

棒巻きの工程で隙間なくぎっしりと巻き込むと、棒状になる。それを刈込機に入れて、繊維を刈り揃えていく。刈り揃えたたわしは、基本の形状である棒たわしとなる。そして定番の亀の子たわしであれば、専用の台座にセットし、繊維を立たせるための縄をかけていく。余った針金はカットして外に出ないよう閉じられる。

こうしてできあがった亀の子たわしは、サイズや重量など、20以上の検査基準を満たしているかひとつひとつチェックされ、我々の手元へと届くのだ。

5. 亀の子たわし(亀の子束子)には種類がある!商品ラインナップを紹介

続いて、さまざまなラインナップがある亀の子たわしの種類を紹介しよう。

亀の子たわし(亀の子束子)

亀の子たわしだけでも「1号」「3号」「4号」の3サイズ展開。加えて、品質をそのままに小さくした「パームチビッコP」という置き場所を取らないミニサイズも販売されている。パームチビッコPは狭い場所も洗いやすく、繊維が短いため水はねが少ないのが特徴だ。

棕櫚たわし極〆シリーズ

強度と柔軟性の両方を併せ持つのが、棕櫚たわし極〆シリーズ。No.1〜6までの6種類が販売されており、サイズや形状が異なる。木製の調理器具のほか、ステンレスやホーロー、テフロン製品の洗浄、籐かごのほこり取りから艶出しにまで使用可能だ。

白いたわし

白いたわしは、素材が2種類に分けられる。1つは通常のパームを過酸化水素水で脱色し、少し硬い仕上がりになったホワイトパーム。もう1つは、やわらかいサイザル麻だ。それぞれ大小2つずつ販売されている。中心に穴のあいたベーグルやドーナツのような形状は、乾きやすくするための工夫だ。

ボディたわし(ボディ用)

ボディたわしは、お風呂でのマッサージや身体洗い用のたわしだ。好みによって、4つの硬さが用意されている。「サトオさんシリーズ(サイザル麻)」「タムラさんシリーズ(サイザル麻&棕櫚)」「ナリタくんシリーズ(棕櫚)」「ニシオくんシリーズ(パーム)」の順に硬さが増していく。

亀の子ジャンプ

靴洗いや掃除に便利なのが、柄付きの亀の子ジャンプ。大小2つのサイズ展開で、用途に合わせて選ぶことができる。ふつうサイズは、大人の靴や掃除全般にちょうどよい。小サイズは、子どもの靴や細かい場所の掃除に活躍してくれる。

シマシマ

カラフルなシマ模様が特徴的なたわしだ。ホワイトパームをベースに、さまざまな色のポリプロピレンを入れ込んでいる。定番のサイズと小回りの効くミニミニサイズ、ロングタイプ、スリムタイプの4種類が販売されている。

スポンジ・洗剤シリーズ

たわし以外にも、スポンジや洗剤も販売されている。スポンジは、抗菌や防カビといった嬉しい効果付き。手に馴染む形状に工夫されたものもある。洗剤である亀の子ウォッシュは、洗浄力だけでなく手肌や環境へのやさしさも考慮されているのが特徴。天然香料100%のシトラスの香りは、あとに残らないのがポイントだ。

そのほかにもオリジナル商品が多数

たわしの素材で作られた動物モチーフのインテリア雑貨や、ほうきなど、さまざまなオリジナル商品も豊富だ。Tシャツやマグカップ、トートバッグなどのグッズも多数販売されている。

6. 亀の子たわし(亀の子束子)の使い方

亀の子たわしにさまざまな種類があることがわかったところで、基本的な使い方を解説していこう。

パームたわしの使い方

パームたわしは強度があるため、繊維の先端で汚れを掻き出し、こすり取るのに適している。野菜の泥や靴などの頑固な汚れ、ザル、鉄のフライパン、浴室のタイルなどに使用可能だ。使用前に水洗いし、使用後はしっかりとすすいで水気を切り、天日干ししよう。

棕櫚たわし極〆の使い方

棕櫚たわしは強度と柔軟性を併せ持ち、さまざまな用途に使えるオールラウンダー。細かい傷ができやすいまな板、おひつ、テフロン加工されたフラインパンやホーロー鍋の洗浄におすすめだ。そのほかにも野菜の泥落としや茶しぶ取りにも活躍する。ただし、テフロン加工のフライパンなどを強くこすり過ぎると、針金で傷がつくことがあるため注意しよう。使用前に水洗いし、使用後はしっかりとすすいで水気を切り、天日干ししておく。

ボディたわしの使い方

ボディたわしを使ったマッサージは、心臓から遠い足の裏や指、手の平からリンパの流れにそって行うとよい。刺激が気になる方や、初めての方は、やわらかいサトオさんシリーズを使い、かかとなどの皮膚が分厚いところから始めるのがおすすめだ。

たわしとスポンジの使い分けは?

亀の子たわしは、お皿よりもザル、まな板の包丁傷の汚れ、おろし金など、溝や穴があるものを洗うのに適している。素材が天然繊維のため、大根やゴボウなどの野菜の泥を落としたり、薄皮を剥いたりすることもできる。

一方、亀の子スポンジは「面」で洗う。そのため平らな調理器具や食器類の洗浄に適している。

7. 亀の子たわし(亀の子束子)のお手入れ方法

亀の子たわしを使ううえで、お手入れ方法の確認も大切だ。解説していくので、チェックしておこう。

たわし同士をこすり合わせると汚れが落ちる

亀の子たわし同士を擦り合わせるだけでよい。お互いの繊維が入り込み、汚れを掻き出してくれる。おろしたてのたわしには、粉状の繊維のカスがついていることがあるため、水洗いしてから使おう。

サイザル麻素材は力加減に注意が必要

サイザル麻を使った「白いたわし」はやわらかいため、繊維にクセがつきやすく、力加減に注意が必要だ。

8. 亀の子たわし(亀の子束子)の保管方法

亀の子たわしの使用後は、水気をしっかりと切って風通しのよい場所で乾燥させ保管しよう。

9. 亀の子たわし(亀の子束子)誕生秘話!「亀」と名が付く由来は?

亀の子たわしの誕生秘話に加え、亀と名が付く由来について紹介しよう。

亀の子たわし(亀の子束子)誕生まで

創業者の西尾正左衛門の母は、貧しさからいつも忙しく働いていた。西尾正左衛門は、母に楽をさせてやりたい、なにか売れる物を発明し、お金持ちになると子どもの頃から思い続けていたという。その思いが、亀の子たわしの始まりだった。

実は、亀の子たわしの元となったのは、靴の汚れを落とすための足拭きマットだったという。西尾正左衛門は、母親が編んでいたシュロ(棕櫚=ヤシ)を針金で巻いた足拭きマットを発明した。その足拭きマットは失敗に終わったのだが、正左衛門の妻がマット用の棒を曲げて掃除していたのを見て、「たわし」を思いついたのだという。これが亀の子たわし誕生の瞬間だ。

亀の子たわし(亀の子束子)の名前の由来

苦心の末に生み出した新商品の特許をとるため、特許庁へ向かった正左衛門。しかし特許をとるためには、名前が必要になる。名前が思い浮かばずに悩む正左衛門に、息子が「亀が水の中を泳いでいる」と声をかけた。その亀を見た正左衛門は「たわしに似ている」「長寿な亀は縁起がよく、たわしと似た形をしているうえ、どちらも水に縁がある」と感じたという。このことから、「亀の子たわし」と命名されることとなった。

10. どんな亀の子たわし(亀の子束子)が買える?

ここまでに亀の子たわしにはさまざまなラインナップがあると伝えたが、その一部を紹介しよう。

亀の子束子西尾商店「亀の子 掃除用たわし 束子1号 2個セット」

定番の亀の子たわし1号の2個セット。女性でも使いやすいサイズ感と、パームならではの強度で「掻き出す」「こすり取る」ことが得意なたわしだ。ザルなどの調理器具から掃除まで、オールマイティに活躍してくれる。2個セットのため、台所用と掃除用に使い分けるのもおすすめだ。ストックとしておいておくのもよいだろう。

亀の子束子西尾商店「亀の子たわし 1号」

上記と同様の、定番の亀の子たわし1号。こちらはセットではなく1個売りのため、買い足しておきたいときや、初めて使うときのお試しにもおすすめだ。

亀の子束子西尾商店「亀の子 ボディブラシ マッサージ・体洗いタワシ タムラさん」

お風呂でのマッサージや身体洗いに使用するたわし。タムラさんシリーズは、やわらかいサイザル麻と棕櫚の繊維を使っている。心地よい適度な刺激で、ボディたわしに少し慣れてきた方におすすめだ。

11. 「亀の子たわし(亀の子束子)」をご家庭にぜひ

亀の子たわしは国内外問わず、その使い勝手のよさで多くのユーザーから高い評価を得てきた。調理器具の洗浄はもちろん、野菜の泥落とし、掃除や靴の汚れ取りなど、多岐にわたって活躍してくれる。亀の子たわしだけでなく、用途によって使い分けられる豊富なラインナップも魅力だ。ぜひご家庭で、亀の子たわしを使ってみてはいかがだろうか。

結論

亀の子たわしは創業者の母を思いやる気持ちから始まり、明治から現代にわたって1世紀以上愛され続けている。当記事では、亀の子たわしの魅力や高い品質を保ち続ける製造工程、豊富なラインナップなどを解説してきた。亀の子たわしについて知りたいときは、ぜひ参考にしてほしい。
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  • 公開日:

    2019年11月30日

  • 更新日:

    2021年6月 8日

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