目次
1. 騒音の原因は多くが窓だった

ひと口に「騒音」といっても性質に種類がある。まずは基本から押さえておこう。
騒音にも種類がある
床や壁、天井など「建物を伝わってくる騒音」と、電車や車の走行音、屋外の話し声など「空気を伝わってくる騒音」がある。部屋に入ってくる騒音の多くは後者である。
窓の騒音対策の重要性
空気を伝わってくる騒音が室内に入ってくる原因の多くは、窓といわれている。窓は壁と比べて薄いため空気振動が伝わりやすいことや、窓とサッシの隙間から音が入ってくることなどがその理由だ。したがって、室内の騒音に悩んでいるのであれば窓に対策を講じることが重要になる。
一般的に「極めてうるさい」とされるのは80dB(デシベル=音の強さを表す単位)以上とされている。仮に壁だけの部屋があった場合、外の80dBの騒音に対して室内に侵入する騒音の大きさは40dB程度という。これは図書館ほどの静けさだ。一方、窓がある部屋は60dB程度の騒音が入ってくる。これは普通の会話や時速40kmで走る車の内部に匹敵する音の大きさといわれており、その差は歴然だ。騒音に悩まされている方は、ぜひ窓の騒音対策を一考してほしい。
一般的に「極めてうるさい」とされるのは80dB(デシベル=音の強さを表す単位)以上とされている。仮に壁だけの部屋があった場合、外の80dBの騒音に対して室内に侵入する騒音の大きさは40dB程度という。これは図書館ほどの静けさだ。一方、窓がある部屋は60dB程度の騒音が入ってくる。これは普通の会話や時速40kmで走る車の内部に匹敵する音の大きさといわれており、その差は歴然だ。騒音に悩まされている方は、ぜひ窓の騒音対策を一考してほしい。
2. 窓の防音をDIYするアイデア4選

DIYで手軽にできる窓の騒音対策について紹介しよう。
隙間テープを使う
手軽なのは、窓とサッシの隙間に「隙間テープ」を貼る方法だ。隙間テープはポリプロピレン素材で耐久性や吸音性に優れたものが多い。注意点として、貼る場所はキレイに掃除して乾燥させておくこと、窓が少し開閉しにくいと感じる程度に貼ることなどが挙げられる。
防音(遮音)カーテンを使う
既存のカーテンレールに取り付けられるものが多い。カーテンで防音する場合は、窓をしっかり覆うサイズを選ぶことが大切だ。
防音シートを使う
窓に直接貼る防音シートがある。透明なので視認性にはほぼ影響を与えないだろう。厚さがあるほうがすぐれた防音効果が期待できるが、隙間から侵入する騒音対策には向かないため、合わせワザにするのもおすすめだ。あるいは、防音シートを窓ではなくサッシに貼る方法もある。窓と防音シートの間に隙間が生まれ、窓ガラスの振動を室内に伝わりにくくしてくれる。
ただし注意点として、窓と防音シートの隙間に結露が起こり、サッシが傷んだりカビが生えたり、防音効果が下がったりするおそれがある。吸湿剤などによる結露対策も必要だ。
ただし注意点として、窓と防音シートの隙間に結露が起こり、サッシが傷んだりカビが生えたり、防音効果が下がったりするおそれがある。吸湿剤などによる結露対策も必要だ。
吸音材シートを使う
音を防ぐというよりも「吸収する」ことで防音する方法もある。この場合に用いるのは吸音材や吸音シート、あるいは吸音ボードおよびウレタンボードなどと呼ばれるアイテムだ。空間内で発生する楽器やテレビなどの音漏れを防ぐものだが、騒音が侵入する窓の近くの壁に貼ることで騒音を吸収する効果も期待できる。
3. 思ったほど効果が期待できない窓の防音方法とは?

窓の防音をDIYする際、次のようなアイテムには注意しよう。思ったほどの効果が期待できないことがあるためだ。
プチプチなどの緩衝材
緩衝材として用いられる、いわゆる「プチプチ」の類は、衝撃を和らげたり断熱したりといった効果は期待できるものの、防音には向かないものが多い。また透明でない遮音シートも、視認性を著しく低下させるおそれがあるため窓の防音としては不向きだ。
ペアガラス
ペアガラスを設置する方法もあるが「コインシデンス効果」といって、ある周波数に入ると同じ厚さの2枚のガラスが共鳴し、防音効果が低下することがある。効果はゼロではないが、こうしたデメリットがあることも覚えておこう。
4. 窓の防音をより万全にするなら「二重窓」

窓にDIYしてみたものの防音効果がイマイチという方や、窓の防音により万全を期したい方は、さらに踏み込んだ対策も検討しよう。
二重窓(二重サッシ・内窓)にする
ペアガラスではなく、今ある窓の内側にもう1つ窓を取り付けて二重にすることで、より高い防音効果が期待できる。2枚の窓の間にできた空間が、外側の窓から伝わる騒音はもちろん、サッシの隙間から入ってくる音もしっかり防いでくれるため、高い防音効果が期待できる。設置の際は、外窓と内窓の厚さのバランスも重要になってくる。どういった種類の音が気になるのかなどをリストアップし、交換を依頼する業者などに相談しよう。
ただし二重窓が向かないケースもある
ルーバー窓や内倒し窓、ドアクローザー付きの窓、あるいは補助錠やブザーといった障害物がある窓などは、二重窓には適さない。こうした窓を防音仕様にしたいときは、別の方法を考えよう。
5. 賃貸物件で窓の防音をDIYする際の注意点

賃貸物件にお住まいの方は、原状回復なども含め注意点がある。
事前に大家や管理会社に確認する
DIYで手軽にできる「貼る」などの騒音対策はさておき、勝手に内窓を取り付けるといった本格的な騒音対策は施せない。まずは大家または管理会社に「騒音に悩んでいる」「騒音対策をしてほしい」などと相談しよう。もしかすると取引のある施工業者がいて、窓に騒音対策を施してくれるかもしれない。また賃貸用の「穴をあけない内窓」という商品もあるので、気になる方は探してみてはいかがだろうか?ただし、穴をあけない場合でも大家や管理会社の許可はとっておこう。
6. 窓の防音のDIYにおすすめのアイテム3選

最後に、窓の騒音対策におすすめのアイテムを3つ紹介しよう。
びっくりカーテン「あとから裏地」
既存の生地に取り付けるだけで手軽に騒音対策ができる裏地だ。DIYが苦手な方でもこれならやりやすいだろう。
槌屋ティスコ「すき間モヘアシール」
モヘアとはアンゴラ山羊の毛のことだ。優れた吸音性を備えており、窓とサッシの隙間からの騒音にお悩みなら、このモヘアシールで埋めるだけでも防音効果が得られるだろう。
YYT「ウレタンフォーム 防音シート」
壁に両面テープで貼り付けるだけで手軽に騒音対策ができる。高耐候性・難燃性・吸音性などに優れたウレタンフォームを採用している。
結論
窓からの騒音にお悩みの方は多い。DIYで手軽にできる騒音対策はいくつもあるので、まずはできるところから試してみよう。期待したほどの効果が得られないときは、二重窓など本格的な対策を検討することになるが、賃貸の場合は必ず事前に確認することをお忘れなく。