目次
1. 自転車のサビの原因とは?

まずは、自転車のサビ取り前に基礎知識を身につけよう。基本を知っていれば、サビ取りやサビ予防にも生かせるはずだ。
サビの原因は多くが雨
雨と酸素によって金属が酸化・腐食し赤茶や黒などのサビとなっていく。屋根がある場所に自転車を保管していても、風が吹けば雨粒は当たってしまうことがある。もちろん、水たまりを走行した場合なども同様だ。
汗やドリンクでサビることも?
自転車で走行中にかいた汗やこぼしたドリンクが付着したまま残り、サビになってしまうという可能性もゼロではない。濡れたままにすることは避け、乗ったあとは丁寧に拭いておこう。
2. 自転車のサビはどこに発生する?

自転車の中でサビが発生しやすいとされているのは次のようなパーツだ。
サビが発生しやすいパーツ
- チェーン
- ギア
- スポーク
- ボルト(ネジ)
- インナーワイヤー(ブレーキ)
- カゴ など
チェーンはとくにサビやすいパーツなのでこまめにお手入れするとともに、サビを見つけたら早めに取り除いておきたいところだ。金属が露出しているハンドル付近などもサビが発生しやすいといえるだろう。
3. 自転車の簡単なサビ取りの手順

それでは、自転車のサビ取りの手順を見ていこう。まずはサビが軽度だったときの取り方からだ。
自転車のサビ取りに必要なアイテム
- 市販のサビ取り剤
- ワイヤーブラシ
- 歯ブラシ
- ウエス
- 軍手
- 防錆スプレー など
自転車のサビ取りをする際はこれらを揃えておこう。ごく軽度ならワイヤーブラシはなくてもOKだ。またサビ取りをしたあとは、再発防止のために塗布する防錆スプレーもあるとよい。
ギアやボルトなどのサビの簡単な取り方
- サビ取り剤を塗る
- 3分ほど待って薬剤を浸透させる
- 歯ブラシなどで擦る
- ウエスで薬剤ごと拭き取る
- 防錆スプレーを吹き付けておく
自転車のサビが軽度ならこれだけでも十分落とすことができる。続いてチェーンのサビを取る方法だ。
チェーンのサビを簡単に取る方法
- チェーンにサビ取り剤を塗る
- 2本の古い歯ブラシを、毛先同士を向き合わせた状態で輪ゴムで固定する
- 歯ブラシと歯ブラシでチェーンを挟む
- 歯ブラシは固定したまま、後輪を空転させるなどしてチェーンを回す
- 防錆スプレーを吹きかけておく
自転車のチェーンのサビも、軽度ならこの方法でキレイになる。回す時間は30秒〜1分程度でよい。ただしチェーンの側面を挟むパターンと上下を挟むパターンの2通り行ってほしい。
4. 自転車の頑固なサビ取りの手順

赤錆など自転車の頑固なサビ取りのやり方も覚えておこう。用意するアイテムは基本的に同じだが、そのほかに研磨剤の入った「サビ落としクリーム」も入手しておくことをおすすめする。
ギアやボルトなどの頑固なサビの取り方
- サビ取り剤を塗る
- 力を入れずにワイヤーブラシで擦る
- 研磨剤入のサビ落としクリームで磨く
- ウエスで薬剤ごと拭き取る
- 防錆スプレーを吹きかけておく
自転車の赤錆などはこの手順で落としていこう。最初に使うサビ取り剤は、前項で使ったものと同じでOKだ。
チェーンの頑固なサビを取る方法
- チェーンにサビ取り剤を塗る
- 力を入れずにワイヤーブラシで擦る
- 2本の古い歯ブラシを、毛先同士を向き合わせた状態で輪ゴムで固定する
- 歯ブラシと歯ブラシでチェーンを挟む
- 歯ブラシは固定したまま、後輪を空転させるなどしてチェーンを回す
- 研磨剤入のサビ落としクリームで磨く
- ウエスで薬剤ごと拭き取る
- 防錆スプレーを吹きかけておく
チェーンに発生した頑固なサビはこの手順で取り除こう。なお一度サビが発生してしまうと、完全に取り除く(新品のようにピカピカにする)ことは難しい。一気にキレイにするというよりも、何度か繰り返して少しずつキレイにしていこう。
5. クエン酸や酢でも自転車のサビ取りができる?

サビ取り剤がない場合、酢やクエン酸でも代用できるのをご存知だろうか?頑固なサビは難しいかもしれないが、軽度であれば落とせる場合がある。やり方を覚えておいて損はないだろう。
クエン酸や酢でサビを取る方法
クエン酸はパッケージに書かれた分量で水溶液を作り、スプレーボトルなどに入れておこう。酢はそのまま使用すればOKだ。いずれかをサビに塗り(吹きつけ)、しばらく放置する。ラップを巻けるパーツであれば流れ落ちないようにパックしておいてもよいだろう。
ある程度経ったらティッシュなどで擦ってみて、落ちるようであればクエン酸水や酢ごと拭き取ろう。最後に自転車用のオイルまたは水性塗料などを塗って仕上げれば完成だ。クエン酸水や酢が残っていると新たなサビの原因となるため、拭き残しがないように気をつけよう。
ある程度経ったらティッシュなどで擦ってみて、落ちるようであればクエン酸水や酢ごと拭き取ろう。最後に自転車用のオイルまたは水性塗料などを塗って仕上げれば完成だ。クエン酸水や酢が残っていると新たなサビの原因となるため、拭き残しがないように気をつけよう。
6. 自転車のサビを防ぐコツ

サビ取りをしてキレイになったら、再発させないように工夫することが大切だ。自転車を守っていくために心がけたいことをお伝えする。
屋内で保管する
自転車のサビの原因は多くが雨であるとお伝えした。そのためサビ取りした後の自転車は屋内で保管することをおすすめする。屋内が難しい場合は、シートをかけるなどして雨から守ろう。また走行中に濡れた場合はしっかり乾拭きして、水滴を残さないように気をつけてほしい。
防錆スプレーを吹きかける
サビ取りをしたあとだけでなく、定期的に自転車全体に防錆スプレーを吹きかけておくのもおすすめだ。とくにチェーン部分はサビが発生しやすいため、防錆スプレーは有用である。自転車の素材によって適した防錆スプレーが異なる場合があるため、詳しくは自転車店などプロに判断してもらおう。
7. 自転車のサビ取りにおすすめのアイテム

自転車のサビ取りに便利なおすすめアイテムも紹介しておこう。
呉工業「CRC5-56」
おなじみ、呉工業のCRC5-56だ。通販でも容易に手に入る。スプレーでシュッとひと吹きするだけの潤滑効果もある防錆剤で、自転車はもちろんさまざまな用途に使える。持っておいて損はないだろう。
100均「サビ取りゼリー」「サビ取り消しゴム」
いずれも100均で手に入るアイテムだ(ただし店舗によってはない可能性もある)。100均とはいえ、自転車のサビにも効くスグレモノである。近くに100均があれば探してみよう。
99工房「サビ落とし液&サビ止め油」
ソフト99コーポレーションのサビ取り剤と防錆油のセットだ。キャップに筆が付いているので、自転車のネジなど細かい部分にも塗りやすい。
8. サビが発生しにくい自転車もあるってホント?

どんなに丁寧にメンテナンスをしていても、サビが発生してしまうことはある。本当にお困りであれば、最初からサビができにくい自転車を購入するのもひとつの手だろう。
サビが発生しにくい自転車とは?
一般的に、ステンレスやアルミ製のパーツを多く採用しているモデルは、サビが発生しにくいといわれている。まったくサビができないわけではないし、一般的なスチール製の自転車と比べると高価だが、買い替えのタイミングなどであれば検討してみてはいかがだろうか?
結論
自転車のサビ取りは難しくはない。ぜひサビ取りをして快適に乗れるようにしよう。また大切なのはサビが発生しないよう、自転車を雨などから守ることだ。屋内保管にしたり防錆スプレーを吹きかけたりなど、一層愛着を持って自転車と接していこう。