目次
- 1. 冷凍庫に霜がついてしまう原因
- 2. 冷凍庫の霜の取り方
- 3. 冷凍庫の霜取りをする際のNG行為
- 4. ゴムパッキンが原因で冷凍庫に霜がついてしまう場合の対処方法
- 5. 冷凍庫に霜がつくのを防ぐ方法
- 6. 冷凍庫の霜は速やかに取り除こう
- ドアの開閉頻度が高い
- ドアを開けている時間が長い
- きちんと閉めたつもりが半開きになっていることが多い
- パッキンが劣化しきちんと閉まらなくなっている
- 冷気の吹出し口が詰まっている など
- 保冷剤を詰めたクーラーボックスなどに食品を移す
- 扉を開放して自然解凍させる
- お湯に濡らして絞ったタオルで拭き取る
- 乾拭きをして食品を戻せば完了
- タオルを40〜45℃程度のお湯で濡らして絞る
- 霜に当て、ある程度溶けてきたら拭き取る
- 乾拭きをして完了
- 内壁を傷つけないように注意しながら、霜の根元から削っていく
- ある程度剥がれたら、お湯に濡らして絞ったタオルを当てて溶かす
- キレイに拭き取ったら乾拭きをして完了
1. 冷凍庫に霜がついてしまう原因

そもそもなぜ冷凍庫に霜がついてしまうのか、その原因を知っておかないとすぐに再発してしまうだろう。たとえば次のような場合、霜がつきやすくなるので覚えておこう。
冷凍庫に霜がつく主な原因
ドアを開けたほんの少しの時間でも、冷凍庫内と外気温の差によって庫内に結露が生じる。冷凍庫の霜は、多くがそうした結露によるものである。日々少しずつ蓄積されていき、やがて分厚い霜となってしまう。こうした原因に心当たりがないか、使い方などを振り返ってみよう。
「冷凍機能の低下」「冷凍庫(冷蔵庫)の寿命」も考えられる
上述した原因にまったく心当たりがないのに霜がついている場合、冷凍機能の低下も考えられる。メーカーや機種によって異なるが、10年など長い間使っている冷凍庫(冷蔵庫)であれば、これを機に買い替えも検討しよう。
2. 冷凍庫の霜の取り方

冷凍庫の霜の取り方はいくつかある。
自然解凍がベスト
冷凍庫の霜は、時間をかけて自然解凍させるのがもっとも安全なやり方だ。保冷剤を詰めたクーラーボックスなどに食品を移し、扉を開放しておけば自然に溶ける。冷蔵庫の食材も別のクーラーボックスに移し、温度調節ツマミを「切」にするか電源コードを抜いてもよい。ある程度溶けてきたら、お湯に濡らして絞ったタオルなどで拭き取ればキレイになるだろう。
溶かしている途中、水滴が床に流れ落ちることもあるのでバスタオルを敷いておくとよい。扇風機やサーキュレーターで風を当てるとより効率的だ。水気が残っているとまた霜ができてしまうので、最後はしっかり乾拭きをして食材を戻せば完了だ。電源を切っている場合は「入」にするのを忘れないようにしよう。
薄い霜は布で拭き取れる
できたばかりの薄い霜ならこの手順でOKだ。タオルを40〜45℃くらいのお湯に濡らして絞り、霜にあてればすぐに溶け始める。そのまま拭き取ったのち、乾拭きで仕上げよう。ごく短時間で霜が取れるのでわざわざクーラーボックスに食品を移さなくてもできるだろう。ただし開閉時間が長くなると食品のパッケージなどに結露が生じ、新たな霜ができることもある。スピーディーな作業が求められる。
分厚い霜はプラスチック製のヘラで削る
冷蔵庫を買ったときにプラスチック製のヘラが付属していることがある。手元に残っていればそのヘラで削っていこう。薄くなったらタオルなどで拭き取って完了だ。薄い霜と比べると時間がかかるため、新たな霜の発生を防ぐためにも食品はクーラーボックスなどへ移したほうがよいだろう。
事前に必ず取扱説明書を読むこと
メーカーや機種により、冷凍庫の霜取りに適した方法が異なる場合がある。必ず冷凍庫(冷蔵庫)の取扱説明書を確認しておこう。
3. 冷凍庫の霜取りをする際のNG行為

冷凍庫の霜取りをするにあたってのNG行為をお伝えする。確かに手っ取り早そうな方法ではあるが、できれば控えたほうがよいだろう。
ドライバーやアイスピック、金属のヘラを使うのはNG
分厚い霜は金属製の工具などで一気に落としたくなるかもしれない。だが冷凍庫内はそこまで頑丈ではない。内壁にかすり傷がつく程度ならまだしも、配管にさされば冷媒ガスが漏れる危険性もある。ほとんどのメーカーではこれらの行為は推奨していないはずなので、絶対に避けよう。
熱湯をかけるのはNG
熱湯で一気に溶かすといった手もある。温度にもよるが場合によっては冷凍庫内が変形するおそれがあるため控えたほうがよいだろう。熱湯が床へダダ流れになり、自分がやけどを負うといった危険性もあるためおすすめしない。
ドライヤーの温風を長時間当てるのはNG
ドライヤーの温風や熱風を長時間当てることも控えたほうがよいだろう。熱湯と同じく変形するといったリスクがあるためだ。
4. ゴムパッキンが原因で冷凍庫に霜がついてしまう場合の対処方法

冒頭で冷凍庫に霜ができる主な原因を挙げたが、そのうちゴムパッキンの劣化はたとえ上手に霜を取り除けたとしてもすぐに再発することが考えられる。この場合の対処方法についても知っておこう。
ゴムパッキンのお手入れ方法
冷凍庫のドアのゴムパッキンが原因できちんと閉まらず霜ができてしまう場合、タオルなどで汚れを拭き取ったり、40〜45℃程度のお湯に濡らして絞ったタオルを当てたりして様子を見よう。それでも改善されなければ(またすぐに霜ができてしまうようであれば)、ゴムパッキンの交換を検討しよう。
ゴムパッキンを交換したいときは?
取扱説明書やメーカーのホームページに書かれていなければ、販売店やメーカーの修理窓口に相談してみよう。対処方法を教えてくれるはずだ。ただしスタッフが出張交換などに来た場合は診断料や出張料、部品代や作業工賃などが発生する場合がある。事前に費用を確認しておくと安心だ。
また自分で交換できないことはないが、取り外しは簡単でも取り付けに苦労することがある。微妙な位置調整なども知識や技術がないとできないことがあるため、できれば業者に頼むことをおすすめする。
5. 冷凍庫に霜がつくのを防ぐ方法

冷凍庫のドアを開閉する以上、霜ができるのを完全に防ぐことは難しい。だがちょっとした心がけで軽減することは可能だ。
ドアは毎回確実に閉める
ごく基本的なところだが、きちんと閉めるように心がけよう。食品を詰め込みすぎていると完全に閉まらないことがあるため、中身の整理も大切だ。
ドアの開閉回数をできる限り減らす
仕方ない部分もあるが、可能な限りドアの開閉回数を減らすようにしよう。「中に何があったか確認するため」だけに冷凍庫を開閉する回数が多い場合は、その都度開閉せずに済むよう中身をメモするといった工夫をしてみよう。
ドアの開放時間を短くする、必要以上に広く開けない
ドアは必要以上に広く開けすぎないこと、かつ短時間で出し入れすることも霜を防ぐために必要だ。中身が整理されていないと探す時間がかかってしまうため、日頃から整えておきたいところである。
薄い霜ができた段階で除去しておく
霜は厚くなるほど取り除くのに時間がかかる。できて間もない薄い霜の段階で取り除いておくのがおすすめだ。
冷風の吹出し口が詰まらないようにチェックする
吹出し口が塞がれていると冷気が行き届かず、冷やす力が低下して結露ができやすくなる。霜がつく原因にもなるため、吹出し口が塞がったり詰まったりしていないか、ときどきチェックしておこう。
冷凍庫(冷蔵庫)を「ファン式」に買い替える手もある
ファン式とは冷却方式のひとつだ。多くの場合、霜ができるのは庫内に冷却機が搭載されている直冷式である。ファン式は冷凍庫(冷蔵庫)の奥にある冷却機で作った冷気を、ファンで送る方式のことで「霜取り不要」などと書かれていることがおおい。冷凍庫(冷蔵庫)の寿命が近いなどで買い替えを検討している方は、ファン式を選ぶことで霜がつくのを大幅に減らせるはずだ。
6. 冷凍庫の霜は速やかに取り除こう

霜がついていると冷却力が低下するなどし、余計な電気代がかかるおそれがある。冷却力の低下は新たな霜の発生を招く要因にもなるため「まだ薄いから大丈夫」と流さず、気がついたときに取り除いておくことをおすすめする。
結論
冷凍庫の霜取りをする際、金属製の道具を使ったり、熱湯あるいはドライヤーなどで熱を加えたりすることは極力控えるようにしよう。NG行為はメーカー保証が適用されないことがあるため注意してほしい。またメーカーや機種により適した霜取りの方法が異なる場合がある。事前に必ず取扱説明書を確認することも忘れないでいただきたい。