目次
1. プラスチックの黄ばみの原因

プラスチックの黄ばみの原因は大きく3つある。
タバコのヤニや食べ物の色素などによるもの
タバコのヤニや食べ物のカスなどがプラスチックに付着し、時間が経つと黄ばみになってしまうことがある。
添加物の化学変化によるもの
プラスチックには添加物として酸化防止剤や難燃剤などが含まれている。たとえばプラスチックを暗所に長期間保管するなどした場合、それらが化学変化を起こして黄ばみとなることがある。
素材自体の経年劣化によるもの
もうひとつは、単純に経年劣化による黄ばみだ。多くのプラスチック製品に使われているABS樹脂という素材のうち、B(ブタジエン)という成分は、経年劣化によって黄ばみに変わる。
2. メラミンスポンジや除光液を使ったプラスチックの黄ばみの落とし方

それでは、実際にプラスチックの黄ばみを落とす方法を見ていこう。まずはメラミンスポンジを使ったやり方からだ。
どんな黄ばみが落とせる?
メラミンスポンジには研磨作用があり、除光液には物質を溶かす作用がある。したがって、タバコのヤニや食べ物が原因でできたプラスチックの黄ばみを落とす効果が期待できる。
メラミンスポンジで黄ばみを落とす方法
たっぷりと水を含ませたメラミンスポンジで、黄ばみをこするように洗ってみよう。ただし上述のように、メラミンスポンジには研磨作用がある。プラスチックの表面が徐々に削られてしまうため、大切に使いたいプラスチックなどはこすりすぎないように気をつけるか、別の方法を選ぼう。
除光液で黄ばみを落とす方法
水だけでは落ちなかった場合、メラミンスポンジに除光液を含ませて磨いてみよう。ただし除光液は溶解作用だけでなく脱色作用もあわせ持つ。そのためプラスチックが濁ってしまうことがある。目立たない場所で使うか、濁っても問題ないプラスチックの黄ばみに使おう。
3. 酸素系漂白剤やオキシドールを使ったプラスチックの黄ばみの落とし方

酸素系漂白剤やオキシドールで黄ばみを落とす方法もある。
どんな黄ばみが落とせる?
これらを使うのは、プラスチックに使われている添加物が化学変化を起こしてしまったときの黄ばみだ。
酸素系漂白剤で黄ばみを落とす方法
プラスチックが完全に浸る大きさの桶などに水を入れ、商品に記載された分量を守って酸素系漂白剤を混ぜる。そこにプラスチックを入れてラップで密閉し、1週間ほど日光にさらす。酸素系漂白剤と紫外線によって黄ばみが浮きあがってくるので、取り出してメラミンスポンジでこすれば黄ばみが落ちるはずだ。水でよくすすぎ、乾かしてから使おう。なお黄ばみの度合いにもよるが、早ければ1〜2日程度で漂白できる場合もある。こまめに様子を確認するとよいだろう。
オキシドールで黄ばみを落とす方法
電子部品が使われているプラスチックなどは水に浸せないため、酸素系漂白剤は試せない。そんなときはオキシドールがおすすめだ。布に含ませて黄ばみを拭く、またはキッチンペーパーに含ませて黄ばみに貼りつけ少しの間放置する。いずれも乾いた布で拭き上げよう。
4. プラスチックの経年劣化による黄ばみの落とし方は?

ところで、上記4つの落とし方には経年劣化によるプラスチックの黄ばみに対する方法がない。残念ながら、経年劣化による黄ばみは元に戻すのが難しいとされている。酸素系漂白剤を使ったやり方で多少改善される場合もあるようだが、そもそも経年劣化ということは長期間使い続けていることなので、できればプラスチックの買い替えを検討しよう。
5. プラスチックの黄ばみを予防するコツ

プラスチックの黄ばみは、ちょっとしたコツで予防することができる。経年劣化による黄ばみを防ぐことは難しいが、少しでも長持ちさせるためコツをぜひ覚えておこう。
直射日光を避ける
紫外線で黄ばみを落とす方法を紹介したのだが、黄ばんでいないプラスチックは直射日光に当てると黄ばみやすいとされている。できるだけ直射日光を避けて使用・保管しよう。
暗所に長期間保管しない
プラスチックの添加物が化学変化を起こして黄ばんでしまうのを防ぐため、暗所への長期間の保管は避けたい。
タバコのヤニや食べ物のカスをつけない
プラスチックの黄ばみの中でも、タバコのヤニや食べ物による黄ばみは落としやすい。だが、そもそも黄ばみを作らないようにすることが大切だ。プラスチックの近くでタバコを吸ったり色素の強い食べ物を入れたりすることはなるべく避けるとともに、付着したらすぐに拭き取るように心がけよう。
車用のコーティング剤は効果的?
プラスチックに車用のコーティング剤を塗るといった方法も紹介されているが、車用はあくまで車用だ。プラスチックにどういった影響を及ぼすかが不確かであり、また口に運ぶものなどは人体への影響も不透明である。できれば避けたほうがよいだろう。
結論
プラスチックの黄ばみは、経年劣化によるものでなければ落とせる可能性が高い。今回紹介したやり方をぜひ実践してみてほしい。それでも黄ばみが落ちない場合は、元通りにすることは難しいと考え、プラスチックの買い替えを検討しよう。