1. おしゃれ着洗いとは?

おしゃれ着洗いとは、洗濯機の『ドライ』『手洗い』といったコースで洗う方法だ。とくに「この服はおしゃれ着洗いで」とはっきり定義されているわけではないが、大切にしたい服、繊細な素材のものなどはおしゃれ着洗いでやさしく丁寧に仕上げたい。
通常コースとの違い
おしゃれ着洗いは通常コースと比べて「洗う力や水流が弱い」「脱水が軽め」といった特徴がある。いずれも素材を傷みにくくするためだ。
メリット
通常コースでは傷んだり毛羽立ったり、よれたりしてしまう服もおしゃれ着洗いなら綺麗に仕上げられる。
おしゃれ着洗いに適した服
繊細な素材はもちろん、洗濯すると型くずれしそう、縮みそうといった服や、高価な服などもおしゃれ着洗いが向いている。ただし、水洗いOKであることが条件だ。洗濯表示を見て「洗濯機で洗える」「手洗いできる」を示すマークが描かれていれば、おしゃれ着洗いできる。
2. おしゃれ着洗いの流れと綺麗に仕上げるコツ

揃えるモノ
- おしゃれ着洗い用洗剤(中性タイプ)
- 洗濯ネット
- 液体の酸素系漂白剤(汚れがひどく前処理をする場合)
色落ちチェック
色柄ものは念のため色落ちチェックをしよう。白い布に洗剤を含ませ、服の縫い目など目立たない部分をトントン叩く。布に色が移らなければ、おしゃれ着洗いできる。
前処理
汚れがひどいときは先に前処理をするといい。酸素系漂白剤を汚れになじませ、キャップのてっぺんで軽く叩いて汚れを浮かせよう。
たたんで洗濯ネットに
洗濯ネットのサイズに合わせ、汚れやすい部位はできるだけ表にくるようにたたむ。ボタンやファスナー、ホックは閉じ、プリントや装飾があるものなどは裏返しておこう。
洗濯機を使う場合の流れ
洗濯ネットに入れた服を洗濯機に入れ、『ドライ』『手洗い』『おしゃれ着洗い』などのコースを選ぶ。脱水に入ったら10〜20秒程度でストップして取り出す。
手洗いする場合の流れ
桶に水を入れて洗剤を適量溶かし、服を浸す。全体は「上から押す→力を抜いて浮かせる」、襟や袖などは「掴む→離す」といった作業を繰り返して洗っていく。すすぎも同じ要領で、水が綺麗になるまで繰り返そう。脱水はニットや薄めの服なら丸めて押す、シワになると困る服はバスタオルで挟んで水分を吸収するといった方法がおすすめだ。
お湯を使う際の注意点
一般的に水温が高いほど洗浄力がアップする。だが、おしゃれ着洗いの場合は素材を傷めてしまうおそれもあるので、30℃以下にとどめておこう。
3. おしゃれ着洗いをした服は干し方もポイント

洗い方も大切だが、おしゃれ着洗いで服を綺麗に仕上げるには干し方も大切だ。脱水のあとはすぐに干すことを心がけよう。そのうえで、次のような点を意識してほしい。
干すのに適した環境
おしゃれ着洗いした服は、風通しがいい場所での陰干しが基本となる。部屋干しをする際は生乾きの臭いを抑えるため、窓を開けるなどして通気性を確保しておこう。
重さをうまく分散する
ハンガーにかけて吊り干しする際は、前後左右の重さがうまく分散されるようにバランスを考えて干すのがポイントだ。ニットなど、自重で伸びてしまいそうな服をおしゃれ着洗いしたときは平干しがおすすめ。平干しに適した台などがないときは、ピンチハンガーの上で干す方法もあるので覚えておこう。
重なりを少なく/立体的に干す
たとえばフードつきの厚手の服をおしゃれ着洗いしたときは、重なりを減らすためフード・身頃・袖をそれぞれハンガーにかけて広げて干そう。パンツは、円形のピンチハンガーにかけて立体的に干すことで通気性を確保したい。長いものは、物干し竿を2本使ってM字干しするといった方法がおすすめだ。
4. おしゃれ着洗いができない服の見分け方と対処法

おしゃれ着洗いができるのは「洗濯機で洗える」「手洗いができる」マークが表示された服だ。「水洗い不可」の表示があったら、残念ながらおしゃれ着洗いはできないので、クリーニングに出して綺麗にしてもらおう。おしゃれ着洗いでなんでも洗えるわけではないことを認識しておくことが大切だ。
結論
大切にしたい服や高価な服、繊細な服などはおしゃれ着洗いがおすすめだ。一般的な洗濯物よりも気を使うし、手間がかかるかもしれないが、慣れればスムーズにできるようになる。愛着がある服だからこそ、おしゃれ着洗いで綺麗に仕上げてあげてほしい。