目次
1. 布団乾燥機とは?

文字通り布団を乾燥させるためのアイテムだ。セットしてボタンを押すだけというシンプルな使い方が魅力だが、まずはどういった効果があるのかなど基本的なところから簡単に解説しよう。
布団乾燥機の効果とは?
布団乾燥機機は、温風を当てて布団にこもっている湿気を飛ばすのが主な役割だが、それ以外にも布団を温める効果や、熱風を長時間当ててダニを退治する効果を備えた商品もある。湿気が飛びふんわりすれば寝心地がよくなるし雑菌の繁殖も抑制できる。寒い冬に布団を温めておけばスムーズに眠りに入れるし、冷え性の方などはとくに嬉しいだろう。そのうえダニ退治でアレルギーの原因物質を遠ざけられるなど、得られるメリットは多い。
布団乾燥機の種類
布団乾燥機には、敷布団と掛布団の間に「マットを挟みホースをつなげて使うタイプ」と「ホースのみを挟み込むタイプ」がある。現在主流になりつつあるのは後者だ。使い方に大きな差はないが、マットを広げる・畳むといった手間が少ない分、ホースのみのタイプのほうが手軽だろう。
2. 布団乾燥機の基本的な使い方

マットを広げるタイプと、ホースのみを挿すタイプに分けて基本的な使い方を紹介する。なお布団とベッド、いずれも基本的には同じ使い方でOKだ。
マットを敷いてホースをつなげるタイプの使い方
- 敷布団の上にマットを広げ、接続口にホースを挿す
- その上に掛布団を広げたら布団乾燥機の電源を入れる
- コースや時間を選んでスタートボタンを押す
- 終了したら逆の手順でバラして収納すれば完了
コースや時間はツマミを回して自分で設定するもの、ボタンひとつでセットできるものなどがある。
ホースのみを挟み込むタイプの使い方
- 敷布団の上にホースを伸ばし、その上に掛布団を広げる
- 電源を入れてコースや時間を選び、スタートボタンを押す
- 終了したら逆の手順でバラして収納すれば完了
基本的には同じだが、マットを敷く・畳む工程がない分手軽だし、子どもや腕力に自身のない方、高齢者の方などにも使いやすい。
使用時間
各モードが搭載されていればそれを選ぶだけでよいが、なければシングルは30分、セミダブルからダブルは90分、ダニ退治は120分程度を目安にしよう。
使用頻度
週1回を基本に、梅雨の時期などは週2〜3回、汚れやにおい、湿りが気になるときはその都度といった使い方がよい。もちろん、ダニや雑菌の繁殖などが気になる場合は毎日乾燥させても問題はない。
季節ごとの使い分け
夏場に乾燥のみといった使い方をすると、布団が熱すぎて眠れなくなるおそれがある。その場合はクールダウンや送風機能を併用しよう。逆に冬は乾燥のみでもOKだ。また寒暖差が大きくなる春秋などは、その日の天候や気候に応じて乾燥のみ、あるいはクールダウンを併用するなど、使い分けをするとよいだろう。
3. 布団乾燥機でダニ退治がしたいときの使い方は?

乾燥以外に、ダニ退治を大きな目的として布団乾燥機を購入する方もいるだろう。実際、どのような使い方をすれば布団乾燥機でダニ退治ができるのだろうか?
ダニが死滅する温度とは?
一般的に、ダニは50℃で20〜30分、60℃であれば一瞬で死滅するといわれている。布団乾燥機に温度設定があれば50℃や60℃に設定するといった使い方をすればよい。また温度設定ではなく親切に「ダニ退治モード」などが搭載されている商品もあるので、そちらを選んだほうが手っ取り早いかもしれない。
ダニ退治をしたあとは布団クリーナーを
布団乾燥機の熱風でダニ退治できるとお伝えしたが、そのままではダニの死骸やフンなどが残ってしまう。布団乾燥機でダニ退治したあとは、布団クリーナーなどでダニの死骸やフン、ホコリなどを取り除くのをセットにするとよいだろう。
4. 思わず買いたくなる?布団乾燥機の意外な使い方とは

続いては布団乾燥機のいろいろな使い方を紹介する。一例だがこのように用途が広いので、1台備えておくとさまざまなシーンで重宝するかもしれない。
靴や部屋干し中の衣類を乾燥させる
予想できる使い方かもしれないが、布団乾燥機の温風を使って靴や衣類を乾燥させることが可能だ。とくに部屋干しは、できるだけ早く乾燥させるのが生乾きのにおいを防ぐコツである。布団乾燥機を利用して速乾を目指そう。また靴を効率よく乾燥させられるよう、靴専用のアタッチメントが付属している商品もある。
湿気を飛ばしてカビや臭い対策をする
クローゼットや押入れ、あるいは靴箱など空気の流れが滞りやすく湿気がたまりがちな場所でも布団乾燥機が大活躍する。使い方はいたって簡単だ。そうした空間に向けて温風を吹き出させればよい。湿気が飛んでカビ対策になるだけでなく、臭いがこもるのも防いでくれる。
毛布やタオルケットを乾燥させる
敷布団と掛布団を乾燥させる際、ついでに毛布やタオルケットを乾燥させるのも効率のよい使い方である。掛布団の上に毛布やタオルケットを広げてからスタートするだけでOKだ。
枕やぬいぐるみなどの小物を乾燥させる
逆に、枕やぬいぐるみといった小物は掛布団の中に入れてしまう手もある。ただし予期せぬトラブルを防ぐため、中身がパイプの枕やぬいぐるみの装飾品などは耐熱温度を事前にチェックしておくことをおすすめする。
5. 使い方とあわせて覚えたい布団乾燥機のお手入れ

せっかく布団乾燥機の正しい使い方を覚えても、お手入れせずにいると劣化が早まり十分な効果が得られなくなるおそれがある。温風の吹出し口にホコリが溜まれば布団がホコリだらけになるかもしれない。布団乾燥機の機能を長持ちさせるため、使い方と一緒に覚えておきたいお手入れ方法を紹介しよう。なお作業に当たる前に必ず電源プラグを抜くことをお忘れなく。
フィルターと吸込口
使い方や頻度によって変わるが、おおよそ月1回を目安にフィルターや吸込口をお手入れしよう。掃除機をかけられるところは掃除機でできるだけホコリを除去しておく。水洗いできる部品は水洗いし、日陰で完全に乾燥させてから本体に戻す。
本体
布団乾燥機本体は、中性洗剤(食器用洗剤など)を水で薄めて布に含ませ、よく絞ってから水拭きする。洗剤が残らないように、別のキレイな布で水拭きをして最後に乾拭きで仕上げよう。
マット
桶などに40℃程度のぬるま湯を溜め、オシャレ着用中性洗剤を適量入れて押し洗いをする。すすぎも押し洗いと同じ要領だ。泡立たなくなるまでぬるま湯を入れ換えながらすすぎ、キレイになったら風通しのよい場所で陰干しをする。完全に乾いたのを確認してから取り込もう。
事前に必ず取扱説明書をチェックする
上記は一般的な機種を想定しているが、現在では各メーカーから実にさまざまな布団乾燥機が発売されている。洗えるパーツ、フィルターや本体のお手入れ方法など機種ごとに異なるため、事前に必ず取扱説明書を確認するとともに、上記と異なる場合はそちら(取説)を優先させよう。
6. 布団乾燥機の電気代は使い方で変わる?

ところで「乾燥機」といえば、電気代が気になる方も多いのではないだろうか?もちろんメーカーや機種、コースや使用時間などさまざまな要因で変わってくるが、おおよその目安は把握しておくとよいだろう。
電気代の計算方法
電気代の目安は「消費電力(W)÷1000×使用時間(h)×27円」で算出できる。1000で割るのはW(ワット)をkWh(キロワットアワー)に換算するためだが、細かい説明は割愛させていただく。また消費電力はお使いの布団乾燥機の取扱説明書などでチェックしよう。なお27円は「公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会」による電力料金の目安単価を参考にしたものだ。実際には契約している電力会社のプランなどにより異なるため、契約内容に基づいた単価を当てはめよう。
布団乾燥機の電気代の目安
たとえば三菱の「ふとん乾燥機 AD-X50」は消費電力が600Wである。30日間毎日30分使用すると仮定し上記の計算式に当てはめると243円になる。またアイリスオーヤマのカラリエ「ふとん乾燥機ツインノズル FK-W1」は、高温運転時の消費電力が760Wだ。同じ条件で計算すると307.8円である。クリーニングやコインランドリーの乾燥機を使った場合と比べて大幅に安いことは一目瞭然だろう。
7. 使い方が簡単&おすすめの布団乾燥機4選

最後に、おすすめの布団乾燥機を紹介しよう。いずれも使い方は簡単で、ダニ退治など多機能のものもある。
日立「ふとん乾燥機 HFK-VS2500」
ホースやノズルを本体にスッキリ収納できる、オールインワン型のシンプルな布団乾燥機だ。敷布団の両面乾燥やダニ退治などうれしい機能も備えている。
三菱電機「ふとん乾燥機 AD-X50」
乾燥はマットとホース、温めはホースのみなどいろいろな使い方ができる。靴乾燥もできるほか抗菌・防カビ効果のあるフィルターも搭載している。
アイリスオーヤマ「ふとん乾燥機 ハイパワーツインノズル FK-WH1」
最大1000Wという、同社のカラリエ史上最強のスペックを謳った布団乾燥機がこちら。速乾・速暖・保温・ダニ退治・靴乾燥など幅広く使える。
象印「ふとん乾燥機 スマートドライ RF-AB20」
マットもホースも不要、本体を開いてセットしてスタートするだけという手軽さが魅力だ。もちろん乾燥・ダニ退治・暖めなど基本性能はしっかり備えている。
結論
布団乾燥機は使い方が簡単で多くのメリットが得られるスグレモノだ。布団はなかなか洗ったり干したりできないという方でも、布団乾燥機があれば心地よい眠りにつけるだろう。いろいろな使い方ができる優秀なアイテムをぜひ、導入してみてはいかがだろうか?