1. エアコンのリモコンが効かないときに考えられる原因
まずは、エアコンのリモコンが効かなくなったとき、どういったことが考えられるのか考えてみよう。
エアコンのリモコンが効かなくなるケース
- リモコンの電池切れ/電池が正しく装着されていない
- リモコンとエアコンの設定にズレが生じている
- リモコンと本体との間に遮蔽物(障害物)がある
- リモコンから赤外線信号が発信されていない
- リモコンの設定や信号(コード)が変わってしまっている
- エアコンの電源プラグが抜けている
- エアコンの赤外線受信部に不具合が生じている
- エアコンのブレーカーが「切」になっている など
このように、エアコンのリモコンがいきなり「効かない」といったトラブルに見舞われたとき、考えられる原因は意外と多い。大きく分けてリモコンそのものに問題があって効かないケースと、エアコン本体にトラブルが生じているため効かないケースがある。
2. エアコンのリモコンが効かないときにまず試すこと
リモコンが効かない原因がエアコン本体にあるのか、それともリモコン側なのかを検証しよう。
エアコン本体の「運転/停止」ボタンを押す
エアコンの室内機に「応急運転」といったボタンがあれば押してみよう。それで作動するようなら、効かない原因がリモコン側であることが考えられる。一方、応急運転ボタンを押しても作動しない場合、リモコンが効かない原因はエアコンの室内機にあることが考えられる。まずはこのいずれかをはっきりさせよう。
エアコン本体をリセットする
応急運転ボタンでも作動しない場合、エアコン本体をいったんリセットしてみよう。電源プラグを抜き、3分ほど待ってから差し込む。再度応急運転ボタンを押してみて、作動すればリモコンで試してみよう。効かない現象が解消されれば、問題は解決だ。
エアコン本体?リモコン?効かない原因の判断基準は?
「応急運転ボタンを押すと作動するが、リモコンは効かないまま」という場合はリモコン側に原因があると考えよう。一方「応急運転ボタンを押しても(リセットしても)作動しない」という場合はエアコン本体が疑わしい。
エアコンが原因なら販売店またはメーカーへ連絡する
応急運転ボタンを押したりリセットしたりても作動しない場合で、かつ電源プラグが正しく差されている、ブレーカーも落ちていないとなれば、エアコン本体の不具合と考えられる。取扱説明書を見ても解決しなければ、販売店に連絡するかメーカーのサポート窓口に問い合わせよう。
3. エアコンのリモコンが効かないときの対処方法
エアコンがリモコンで効かない原因が「リモコン側」だったときの対処方法を見ていこう。なお、エアコンのリモコンなどに関するトラブルシューティングは各メーカーのホームページでもチェックできる。メーカーや機種で異なる場合があるため、そちらも確認しておいてほしい。
リモコンをリセットする
リモコンにはリセットボタンが付いている。先の細いボールペンなどで押してみてリセットしよう。これで効かない現象が解消されればひと安心だ。
リモコンの電池を交換する
エアコンのリモコンに使用する電池の寿命は1年程度である。単純に電池切れであれば、交換することで解消するだろう。なお電池を交換した際もリセットしておくとよい。
リモコンの信号を確認する
肉眼では見えにくいのでスマホのカメラアプリを立ち上げ、レンズ(画面)越しにリモコンの赤外線送信部を覗いてみよう。オン・オフといった操作をした際、赤や白など何らかの信号が発信されていればリモコンは正常に動いている。効かない原因がエアコン本体にあると考えられるため、販売店やメーカーに問い合わせしよう。逆に信号が出ていなければリモコン側の故障と考えられる。リモコンが原因なら修理や買い替えを検討しよう。
使用状況や環境を確認する
リモコンとエアコンの距離が離れすぎていると、赤外線信号が届かずに効かないことがある。またリモコンとエアコンの赤外線受光部との間に、遮蔽物は存在しないだろうか?家具やカーテン、観葉植物や部屋干し中の洗濯物などがないか確認し、あれば取り除いておこう。
ほかのリモコンと混信していないか確認する
照明やテレビ、ほかの部屋のエアコンなどのリモコンが、うっかりその(効かないとされる)エアコンに向けて信号を送っていないだろうか?赤外線が混信することでうまく受信できないことがある。念のため確認しておこう。
4. 修理?買い替え?エアコンのリモコンが効かない原因が故障だったとき
上記いずれの方法を試みてもリモコンが効かないという場合、修理するか買い替えるかを判断することになる。
エアコンのリモコンの修理費用の目安は?
- 三菱電機:12,100円~31,900円(税込)
- 日立:14,000円前後(税込)
- シャープ:15,000円~10,000円(税込)
- ダイキン:2,000~10,000円程度(税別)
概算だが、リモコンが効かないケースでの修理や点検にかかる費用はエアコンメーカーによって差がある。ただし上記は予想される部品交換などをした場合の費用なので、実際は前後することもある。また上記以外に、点検費用や出張費用などが加算されるメーカーもある。
保証期間外であれば買い替えがおすすめ
エアコンのメーカー保証期間内に生じたリモコントラブルであれば、費用がかからずに済むこともある。まずはエアコンメーカーに問い合わせ、どのように効かないのか、試した操作はなにかなどを伝えて判断してもらおう。
なおリモコンは、メーカーのオンラインショップや家電量販店などで数千円程度で手に入るものがほとんどだ。保証期間外なら、10,000円などの修理費用を出すよりも買い替えたほうがよいだろう。
なおリモコンは、メーカーのオンラインショップや家電量販店などで数千円程度で手に入るものがほとんどだ。保証期間外なら、10,000円などの修理費用を出すよりも買い替えたほうがよいだろう。
5. エアコンのリモコンが効かない不安を解消?スマートリモコンとは
ここまで解説してきたのは、あくまで物理的な赤外線リモコンが効かないときの対処方法だ。近年では、スマートリモコンも普及し始めている。この機会に取り入れてみるのはいかがだろうか?
スマートリモコンとは?
エアコンやテレビ、照明など赤外線を発信するリモコンの赤外線信号を学習し記憶するというデバイスだ。一度覚えさせれば、あとはスマホアプリからエアコンをオン・オフしたり、温度や運転モードを設定したり、タイマーを設定したりといったことが可能になる。スマートスピーカーと連携させれば、音声コントロールもできる。しかも外出先からでも操作できるので、うっかり消し忘れたときも安心だし、寒い夜には暖かい部屋に帰宅することもできる。
ネットワークの不具合やエアコンの室内機本体が故障したときなどは使えないが、通常のリモコンのほかにスマートリモコンもあれば、リモコン側のトラブルで「効かない」という状況に陥ったときも安心だろう。電池交換の手間や「リモコンをなくした」といった心配もなくなる。
ネットワークの不具合やエアコンの室内機本体が故障したときなどは使えないが、通常のリモコンのほかにスマートリモコンもあれば、リモコン側のトラブルで「効かない」という状況に陥ったときも安心だろう。電池交換の手間や「リモコンをなくした」といった心配もなくなる。
6. エアコンのリモコンが効かないときはまず原因究明を
最後はやや話が逸れたが、とにかくエアコンのリモコンが効かないときは、エアコン本体に原因があるのか、リモコン側に問題があるのかをはっきりさせよう。それにより次の一手が決まるからだ。それほど高いものではないため、長く使っているリモコンなどは効かなくなった時点で買い替えることも検討しよう。
結論
エアコンのリモコンが、何の前触れもなく効かなくなることはある。まずは取扱説明書やメーカーのホームページを確認するとともに、お伝えしたトラブルシューティングを試してみよう。それでも効かない状態が続くときは、エアコンメーカーに問い合わせるなどしてほしい。あわせて、スマートリモコンを導入するのもおすすめだ。