目次
- 1. 白カビとは?
- 2. 白カビが発生する原因
- 3. 白カビが発生しやすい場所やモノ
- 4. 白カビの除菌方法
- 5. 白カビを除菌するときの注意点
- 6. 白カビの発生を予防する方法
- 7. 白カビ対策におすすめのアイテム3選
1. 白カビとは?

そもそも白カビとはどんなカビなのか、まずは簡単に解説しておこう。
黒カビなどと同じ真菌(糸状菌)のひとつ
白カビは文字通り白くフワフワした見た目から、ほかのカビと違い「毒々しさ」を感じにくい。だが黒カビや青カビ、赤カビといったほかの真菌類と同じカビの一種だ。空気中を漂う胞子が場所やモノなどに付着して根を張り、発芽して胞子が実る。やがてその胞子が空気中へ舞い上がり、別の場所やモノへ付着することで生息範囲を広げていく。
人体への影響は?放置するリスクについて
一見ホコリと似ているので放置しがちだが、家具や建材の劣化を招くリスクが考えられるため、見つけ次第取り除くことが望ましい。白カビがダニなどの害虫の呼び水となるおそれもある。また白カビにもいろいろな種類があり、強力な毒素を持つものもいる。胞子を吸い込めば喘息や鼻炎といったアレルギー症状を招くこともあるため、放置することだけは避けよう。
2. 白カビが発生する原因

なぜ白カビが発生してしまうのか、原因を知ることも大切だ。
白カビが好む湿度・温度・栄養がそろうことで発生する
カビが発生するには湿度と温度、栄養が必要だ。これは白カビも例外ではない。では、具体的に、どのような環境を好むのだろうか?
【白カビが好む環境とは?】
白カビは湿度60%を超えてくると活発になり、70〜80%で一気に繁殖する。活動する温度は0〜45℃の間とされているため、一般的なご家庭であればほぼ、どの環境でも繁殖のリスクがあるといえるだろう。そのほかエサとなるホコリやダニ、皮脂などの汚れおよび酸素があれば、どんどん繁殖するおそれがある。
3. 白カビが発生しやすい場所やモノ

白カビはどういった場所やモノに発生しやすいのかを把握し、適切な対策につなげよう。
押入れや下駄箱
押入れや下駄箱など「湿気が溜まりやすい場所」は白カビの温床になりやすい。寝具には寝ている間にかいた汗が染み込むため、そのまま押入れに収納すれば湿気がこもる。さらにホコリや汚れ、ダニがエサになりカビが繁殖するのに最適な環境となる。知らない間に押入れの奥が白カビだらけだったというケースも決して珍しくはない。こまめに換気したり、寝具は陰干しで乾かしてから収納したりしよう。
観葉植物
適度な湿気と栄養がある観葉植物の土は、白カビにとって理想的な繁殖場所だ。日光を好まない観葉植物を育てている、受け皿に水をためているという方は注意しよう。水や肥料のやりすぎも白カビの発生原因となるため、適量を守ることが大切だ。
木製の壁や床
白カビは、木材など「自然素材」を好むのもまた特徴である。木製の壁や床に根付いて繁殖するのだ。木製のクローゼットやタンスから衣類に移るケースもあるため、そうした素材には注意を払おう。
畳
畳の素材であるイ草は湿気を吸い込みやすい。すなわち白カビが生えやすい素材である。足の垢や汗が付いたり、ホコリを吸着したりするためエサも多くなる。とくに新しい畳は吸水性に優れているので白カビ対策が必要だ。
衣類やバッグ、帽子など
汗や食べこぼし、ホコリが付着したままの衣類などを保管した場合もそうだが、湿気やホコリが溜まりやすい場所に保管している衣類やバッグなどの小物も要注意だ。胞子が付着すれば根を張って繁殖するおそれがある。
4. 白カビの除菌方法

続いて白カビの正しい除菌方法について解説しよう。
アルコール除菌スプレーが有効
白カビは黒カビと違い、素材に深々と根を張るわけではない。したがってカビの中でも除菌しやすい部類に入る。軽度であればアルコール除菌スプレーだけで十分な除菌効果がある。ただしアルコールを使っても問題ない素材かどうかは、事前に確かめておこう。
押入れや下駄箱の白カビの除菌方法
先に中のモノを全部取り出しておこう。アルコール除菌スプレーを含ませた布やブラシで、白カビがなくなるまで拭き取る。水分が残っていると白カビが発生しやすいので、乾燥させてから中のモノを戻そう。
観葉植物に発生した白カビの除菌方法
白カビが生えている部分およびその周辺をスコップなどですくい、ビニールシートなどの上に広げる。そこへアルコール除菌スプレーを吹きつけ、日光に晒すなどして乾かしてから元へ戻そう。
木製の壁や床に発生した白カビの除菌方法
こちらも同じようにアルコール除菌スプレーが有効だ。布に含ませて素早く拭き取ったあとは、しっかり乾燥させよう。
畳に発生した白カビの除菌方法
やはりアルコール除菌スプレーが有効である。やり方などは同じなので上記を参考にしていただきたい。
衣類やバッグ、帽子などに発生した白カビの除菌方法
衣類やバッグ、帽子などに発生した白カビもアルコール除菌スプレーが効果的だ。除菌したあと、洗濯できるアイテムであれば酵素系漂白剤を使って洗うなどするとよい。
白カビが発生した食べ物は廃棄を
食べ物に付着した白カビは、一部分を削っても菌が残っているおそれがある。口に入れるものなので、残念だが廃棄することをおすすめする。
5. 白カビを除菌するときの注意点

白カビの除菌自体はそれほど大変な作業ではないが、効率よく除菌するため、またトラブルを防ぐためにも次のような注意点を押さえておこう。
掃除機で吸い込むのはNG
フワフワしているため掃除機で一気に吸い込むこともできる。だが掃除機の中に胞子が付着したり、風で舞い上がったり、排気口を経て室内に撒き散らされたりといったリスクもある。掃除機で吸い込むのはやめておこう。
水拭きも控えたほうがよい
水拭きで「伸ばしてしまう」リスクがある。拭き取っているように見えて白カビの生息範囲を広げていることにもなりかねないため、水拭きも控えたほうがよいだろう。
通気性を確保して作業に当たる
白カビの除菌中、胞子が空気中に舞うおそれがある。ホコリが舞ってしまうような強風の場合は別だが、そうでなければ部屋の窓を開けるなどして空気の流れを作っておくとよいだろう。
ゴム手袋やマスクを着用する
白カビの胞子を吸い込むのを避けるため、ゴム手袋やマスクを着用しよう。あればゴーグルやメガネなどをかけるのもおすすめだ。
広範囲を掃除する
目に見えない胞子が周囲に広がっていることも考えられる。やや広めに除菌しておくことで、少しでも再発リスクを減らしてほしい。
強力な薬剤を使用するのはNG
白カビが発生しやすいのは、素材的にデリケートな場所やモノであることが多い。市販の強力なカビ取り剤や塩素系漂白剤などを使うと変色や劣化を招くおそれがあるため、できれば使わないほうがよいだろう。どうしても使う場合は目立たない場所で試してからにしよう。
6. 白カビの発生を予防する方法

うまく除菌できたら、次は再発させないように心がけることが大切だ。白カビの予防方法について解説しよう。
湿気対策をする
白カビ発生の原因となる湿気を遠ざけよう。クローゼットや押入れ、下駄箱などは定期的に風通しするだけでも効果的だ。湿度が高い時期以外なら、少し扉を開けておくのもよい。除湿剤や吸湿シートを使ったり、すのこを敷いたりとアイテムを活用するのもおすすめだ。
乾燥させてから収納する
衣類や寝具などは、乾燥させてから収納する習慣をつけよう。たとえば布団であれば小まめに陰干しや天日干しをし、着用した靴や衣類・小物なども乾燥させてから収納するなどしよう。
ホコリを溜めない
ホコリや汚れは白カビのエサになる。定期的に掃除をして清潔に保つことは、白カビを予防するもっとも基本的な方法だ。
7. 白カビ対策におすすめのアイテム3選

最後に、白カビ対策におすすめのアイテムを紹介する。
ドーバー酒造「パストリーゼ77」
食品にも直接噴射できるアルコール除菌スプレーだ。77とはアルコール濃度のことで、除菌にもっとも効果があるとされる範囲に調整されている。
エステー「ドライペット」
押入れやクローゼット、靴箱や部屋の隅などいろいろな場所に置ける除湿剤だ。箱型やシートタイプなど場所によって使い分けができる。
シリカクリン「激取りMAX 靴ドライ」
乾燥剤に使われるシリカゲルを用いた靴専用の乾燥剤だ。吸湿してもベタつかず、天日干しすることで繰り返し使えるためコスパもよい。
結論
白カビを見つけたら速やかに除菌するとともに、再発しないよう対策を講じることが大切だ。湿度や温度が高い夏だけでなく、暖房や加湿器を使う冬も要注意である。こまめに掃除をしたり換気をしたり、乾燥させてから収納したりなど、ちょっとした心がけで白カビを予防しよう。