目次
- 1. 掃除機の寿命は何年?タイプ別に目安を解説
- 2. 掃除機の寿命が近いときのサインと買い替え目安
- 3. 掃除機の寿命を少しでも延ばす使い方
- 4. 寿命を迎えた掃除機の処分方法も知っておこう
- 5. 掃除機の寿命は平均6〜8年!壊れる前に買い替えを検討しよう
1. 掃除機の寿命は何年?タイプ別に目安を解説

さっそく、掃除機の寿命がどれくらいなのかを解説していこう。
一般的には7〜8年が目安
掃除機の寿命は、一般的に7〜8年が目安といわれている。内閣府「消費動向調査(令和3年3月実施)(※1)」によれば、電気掃除機の平均使用年数は7.2年で、買い替え理由の60%以上が「故障」であった。このあたりが掃除機の「平均寿命」と考えてよいだろう。
ただし実際には10年以上使えることもあるし、3年で寿命を迎えてしまう掃除機もある。サイクロン式や紙パック式などタイプでも異なるため、もう少し詳しく寿命の目安を解説しよう。
サイクロン式の寿命は6〜8年とごく一般的
吸引したごみをダストカップに溜め、カップを開いてごみを捨てるタイプの掃除機がサイクロン式だ。このタイプは近年かなり増えてきているので、まさに今、ご家庭で使っているという方も多いだろう。サイクロン式の掃除機の寿命は6〜8年と、ごく平均的だ。
紙パック式は15年など寿命が長い
サイクロン式が普及する以前に主流だったのが紙パック式である。サイクロン式に取って代わられつつあるが、とはいえ未だに根強い人気もある。紙パック式の掃除機は寿命が長く15年程度といわれている。ほかのタイプに比べて圧倒的だ。
コードレス式は3〜6年とやや寿命が短め
コードレス式の掃除機はバッテリーが内蔵されている。スマートフォンなどと同じように、バッテリーは次第に容量が減ってくるため数年ごとに買い替えるのが一般的だ。メーカーにもよるが、3〜6年が目安となるだろう。
ロボット掃除機の寿命は3〜5年程度が目安
ロボット掃除機もバッテリーが内蔵されている。各パーツの性能が向上し寿命も延びてはいるものの、短いものでは1年半程度で買い替えなければならないこともある。平均すると3年程度、長くて5年程度が目安になるだろう。
2. 掃除機の寿命が近いときのサインと買い替え目安

掃除機は頻繁に買い替えるものではないため、どのタイミングで新しくするべきか迷う方もいるだろう。明らかな故障であれば分かりやすいが、少々吸引力が低下した程度では気づかないこともある。だが完全に壊れてしまうと掃除ができず困るため、できればその前に買い替えたいところだ。
吸引力が弱くなった
以前のような吸引力が見られなくなった、細かなごみを吸い残すようになったという掃除機は寿命が近いかもしれない。ただしダストカップや紙パックにごみが溜まっているという、ごく単純なことが原因で吸引力が弱くなることもある。ごみを捨ててもなお吸引力が弱いときは買い替えサインと受け止めよう。
途中で止まるようになった
スイッチを入れて数分は快調だが、途中で止まるようになったり、急に動かなくなったりする場合、掃除機内部のモーターが劣化していることが考えられる。完全に寿命を迎えてしまう前に買い替えを検討しよう。
電源が入らなくなった
こちらは分かりやすい。電源プラグはコンセントに正しく差してある(あるいは充電が完了している)という状態でスイッチを入れても動かない場合、すでに寿命を迎えていると考えてよいだろう。ただしモーターの異常発熱を防ぐ安全機能によって一時的に停止している場合もあるため、30分などしばらく待ってみて電源が入るかどうか、一度試してみよう。
本体やコードが熱を持つようになった
ある程度熱を持つのはごく普通のことだが、本体が異様に熱い場合は注意したほうがよいだろう。モーターが過熱して内部に熱がこもっている状態であれば、使い続けるうちに発火するおそれがある。フィルターの目詰まりが原因かもしれないので、まずはフィルターを掃除して様子を見よう。
それでも熱いようなら買い替えをおすすめする。同様に、電源コードやプラグ付近が熱いといった場合も注意しておこう。内部で断線しているといったことが考えられる。
焦げたようなにおいがするようになった
掃除機から焦げたような異臭がする場合も、モーターが過熱していると考えられるため要注意だ。発火のおそれもあるので使用を中止し、速やかに買い替えるようにしよう。
コードの巻き取りが悪くなった
掃除機としての機能に問題はなくても、コードがスムーズに巻き取れなくなったら寿命が近いと思っておこう。直ちに買い替えとはならなくても、そろそろ探し始めたほうがよい時期だ。なおコードを動かすと掃除機が止まるという場合、コードが断線していることが考えられる。そのときは速やかに買い替えよう。
3. 掃除機の寿命を少しでも延ばす使い方

どんなに丁寧に使っている掃除機でも、やがては寿命を迎える。だが安い買い物ではないため、可能であれば少しでも長く使いたいという方も多いだろう。たとえば次のような、ちょっとした心がけで寿命を延ばせることもある。
ごみを溜めたままにしない
掃除機の中にごみが溜まったまま使い続けると、フィルターが目詰まりを起こして吸引力が低下する。その分モーターに負担がかかることから、寿命を縮める要因となってしまう。ごみはこまめに捨てるように心がけよう。
使用後は必ず充電する
コードレス式やロボット掃除機はバッテリーが搭載されている。これらの掃除機の寿命を延ばすにはバッテリーをいかに長く使うかが肝心だ。掃除機を使用したあとは、使用時間にかかわらず必ず満充電しよう(本体が十分冷めてから充電する)。充電を怠ると過放電し、バッテリーの寿命が短くなるおそれがある。
コードは黄色いマーク部分まで引き出す
掃除機のコードを長く引き出すと、奥のほうに黄色いマークが見える。コードをあまり引き出さないまま使うと、収納されいるコードがモーターの熱で劣化することがある。そのため黄色いマークが見えるまで引き出そう。なお黄色いマークは「これ以上引き出すと負担がかかって危険」と警告する印だ。黄色いマーク以上にコードを出し続けることは避けよう。
メンテナンスをきちんとおこなう
ノズルやホースのお手入れ、フィルターのお手入れなど、取扱説明書に記載されているメンテナンスを定期的に実施することも、掃除機の寿命を少しでも延ばすためのポイントだ。
4. 寿命を迎えた掃除機の処分方法も知っておこう

残念ながら寿命がきてしまった掃除機は、なんらかの方法で処分することになる。どういった方法があるのか、注意点などとあわせて解説するのでいざというときに役立ててほしい。
自治体の分別収集に出す
原則として、掃除機は小型家電リサイクル法の対象品目だ。適当に処分することはやめておこう。不燃ごみや粗大ごみ、資源ごみなど自治体のルールにのっとり適切に処分しよう。
店頭回収や宅配による回収を利用する
店頭に小型家電回収ボックスが設置してある民間事業者もある。投入口から入らないものは回収できないため掃除機は難しいかもしれないが、可能であればこうした方法があることも覚えておこう。もしくは、自宅まで回収にきてくれる民間業者を利用するといった方法もある。
新しい掃除機を買うときに引き取ってもらう
掃除機を買い替える場合、それを購入したお店もしくは、新しく購入するお店で回収してくれることがある。有料・無料などは店舗によるため、事前に確認しておこう。
家電量販店の回収サービスを利用する
家電量販店では、家電リサイクル法の対象4品目のほか、小型家電リサイクル法の対象品目を回収してくれることもある。有料にはなるが、自治体とあわせて安心できる処分方法だ。
不用品回収業者に引き取ってもらう
民間の不用品回収業者に頼む方法もある。ただし一般家庭から排出されるごみはすべて一般廃棄物となるため、回収するには「一般廃棄物処理業許可」や「自治体の委託」が必要だ。「産業廃棄物収集運搬業」「産業廃棄物処理業」「古物商」などでは回収できないので覚えておこう。
環境省が注意喚起しているように、街なかを大音量のスピーカーを流しながら巡回するような業者は無許可(違法)の可能性が高い(※2)。くれぐれも依頼しないように注意してほしい。
5. 掃除機の寿命は平均6〜8年!壊れる前に買い替えを検討しよう

メーカーや機種、タイプなどにもよるが掃除機の平均的な寿命は6〜8年程度である。完全に壊れてしまうと掃除ができないなど、なにかと不便になってしまう。吸引力が低下したり、バッテリーの劣化が見られるようになったりなど、なにかしらの前兆を感じたら買い替えを検討し始めよう。
結論
掃除機の寿命は、使用年数以外にも「吸引力が低下した」「熱を持つようになった」など、さまざまなサインで判断できる。一般的に寿命が短いとされるコードレス式やロボット掃除機も、充電のコツなどを知っていれば少しは長く使える可能性がある。
(参考文献)
※1:統計表一覧:消費動向調査 - 内閣府
※2:環境省_廃棄物の処分に「無許可」の回収業者を利用しないでください!