1. 粉末洗剤の特徴とは
洗濯洗剤は日々進化しており、新商品が続々と店頭に並ぶ。そのなかで昔から定番の粉末洗剤は、なんだか古臭く感じて「汚れが落ちにくいのでは」と偏見を持つ方も少なくない。
粉末洗剤の洗浄力は最強!
粉末洗剤の液性は、弱アルカリ性で酸性の汚れに強い。酸性の汚れは「油汚れ」「泥汚れ」「汗ジミ」などが代表的だ。液体洗剤よりも洗浄力が強いため、ガンコな汚れにパワーを発揮する。
子どもが部活でドロドロになって帰ってくる、Yシャツの襟や袖のシミが気になる、食べこぼしが多いなど、洗浄力を求めるなら粉末洗剤が優れている。
子どもが部活でドロドロになって帰ってくる、Yシャツの襟や袖のシミが気になる、食べこぼしが多いなど、洗浄力を求めるなら粉末洗剤が優れている。
粉末洗剤はコスパがいい
昔の粉末洗剤に比べると1回に使う量も少なく、だいぶコンパクトになっている粉末洗剤。コストも液体洗剤に比べると安いのが特徴だ。
家族が多くて、いつも大量の洗濯物が出るという家庭には、お財布にやさしいといえる。
家族が多くて、いつも大量の洗濯物が出るという家庭には、お財布にやさしいといえる。
デメリットは粉残り
いいところがたくさんある粉末洗剤だが、使い勝手が悪いというデメリットもある。水温が低いと洗剤の粉が溶け切らず、洗い上がった洗濯物に洗剤が残ってしまうことがある。衣類に洗剤の粉が残ってしまうと、肌が弱い方やアレルギー体質の方に影響が出てしまうこともある。
また、全自動洗濯機の洗剤投入口に粉がこびりついてしまって掃除が大変だ。粉末洗剤を軽量・投入するときに粉がこぼれてしまうのが困るという方もいる。
また、全自動洗濯機の洗剤投入口に粉がこびりついてしまって掃除が大変だ。粉末洗剤を軽量・投入するときに粉がこぼれてしまうのが困るという方もいる。
2. 粉末洗剤の上手な選び方
強い洗浄力が特徴の粉末洗剤だが、その他にも「プラスα」の機能を持つものも多い。目的に合わせて上手に選ぼう。
部屋干し用粉末洗剤
雨の日が続く季節や日中外に洗濯物が干せない環境の場合、どうしても部屋干しになってしまう。部屋干しは生乾きになりやすく、雑菌が繁殖しやすいため嫌な臭いの原因になってしまう。
部屋干し用の粉末洗剤は、殺菌力を強化して雑菌の繁殖を抑えるため、生乾き臭がしない。
部屋干し用の粉末洗剤は、殺菌力を強化して雑菌の繁殖を抑えるため、生乾き臭がしない。
酵素・漂白剤配合の粉末洗剤
酵素が配合されることでタンパク質汚れを落とすパワーがプラスされ、皮脂汚れや食べこぼし汚れに威力を発揮する。漂白剤が配合されているため衣類の黄ばみを抑えると同時に、洗濯槽のカビや臭いも取ってくれる。
柔軟剤配合の粉末洗剤
粉末洗剤は洗浄力が強い分、洗濯物の素材によっては仕上がりがゴワゴワしてしまうことがある。柔軟剤を使えばこうした問題はクリアできるが、いちいち柔軟剤を入れるのは面倒だという方には、柔軟剤配合の粉末洗剤がおすすめだ。
洗剤と一緒になっていても、洗剤が先に溶けて、時間差で柔軟剤が溶ける仕組みになっている。
洗剤と一緒になっていても、洗剤が先に溶けて、時間差で柔軟剤が溶ける仕組みになっている。
蛍光増白剤配合の粉末洗剤
蛍光増白剤は、白く見せる成分だ。シーツや下着などもともと蛍光剤で白く見せているものに使うと洗い上りがきれいに見える。ただし、「生成り」や「淡い色合い」の衣類に使ってしまうと、もともとの色が損なわれてしまう可能性があるので注意が必要だ。
3. 粉末洗剤の正しい使い方
粉末洗剤を敬遠する多くの理由は「扱いにくさ」ではないだろうか。しかし正しい使い方をすれば、これほど頼もしい洗剤もないのだ。
規定量を守る
洗剤は、ついつい目分量で入れてしまうことも多い。「ちょっと多めに入れとけばいいだろう」と安易に考えると、粉末洗剤の場合には水に溶け切れず粉残りの原因になる。
洗濯機の「ドラム式」と「縦型」など機種によっても投入する量が違ってくるから、適切な粉末洗剤の量を守ることが大切だ。
洗濯機の「ドラム式」と「縦型」など機種によっても投入する量が違ってくるから、適切な粉末洗剤の量を守ることが大切だ。
ぬるま湯を使って洗濯する
粉末洗剤の最大の弱点である「粉残り」を解決するためには、お風呂上りの残り湯などを利用してぬるま湯で洗濯することだ。40℃くらいのお湯であれば、粉末洗剤は確実に溶けて粉残りはしない。
あるいは、あらかじめ決められた量の粉末洗剤をお湯で溶かしておいて、液体洗剤のような感覚で使うことも可能だ。
あるいは、あらかじめ決められた量の粉末洗剤をお湯で溶かしておいて、液体洗剤のような感覚で使うことも可能だ。
すすぎは2回
液体洗剤の中には、節水のためすすぎが1回でOKという商品も販売されている。しかし、粉末洗剤の場合は基本的に2回だ。粉残りを防ぐためにも2回すすぎに設定しよう。
結論
粉末洗剤のパワーを知ったら、今まで敬遠していた方も使ってみたいと思うだろう。粉末洗剤だけ、液体洗剤だけという使い方ではなく、それぞれの効果を知ったうえで使い分けることが大切だ。また、洗浄力の強い粉末洗剤は、汗ジミが多くなる夏場を中心に使うと効果を実感しやすいだろう。