1. 麻とはどんな素材?洗濯における注意点は?

麻は通気性や吸湿性に優れた素材である。程よいヒンヤリ感や着心地のよさが人気で、夏物に使われることが多い。洗濯に苦労しているという方は、まずは麻の特徴や洗濯における注意点から覚えていこう。
麻の特徴
麻は高い通気性や吸湿性、それに丈夫さなどのメリットがある反面、縮みやすい、色落ちしやすい、しわになりやすいといったデメリットがある。とくに、しわは一度つくと戻りにくいため洗濯にはコツが要る。
麻の洗濯の注意点と時間をかけないほうがいい理由
麻は、長い時間水に濡れていると色落ちしやくなる。また、ほかの洗濯物と擦れて毛羽立ったり、脱水時の遠心力でシワがついたりすることもある。そのため、洗う時間や脱水時間をできるだけ短くし、手際よく洗濯を済ませるのが失敗しないためのコツだ。
2. 麻の洗濯方法2選!やり方を分かりやすく解説

麻の洗濯方法を手洗いと洗濯機の2パターン紹介する。「洗濯ネット」「中性洗剤(オシャレ着用洗剤)」は麻の洗濯における必須アイテムなので、事前に揃えておこう。
麻を手洗いで洗濯する方法
- ボタンやジッパーは留めて衣類を裏返しにする
- 桶に水をはり洗剤を1〜2滴溶かす
- 押したり持ち上げたりを30回ほど繰り返す
- 水を入れ替えながら泡立たなくなるまですすぐ
- タオルドライまたは洗濯機で20秒ほど脱水する
麻を手洗いする場合、基本は「押し洗い」になる。洗濯機で脱水する際は必ずネットに入れるのを忘れないようにしてほしい。目立つ汚れがあるときは、いちばん最初に色柄物にも使用OKの酸素系漂白剤を含ませ、軽く揉み込んでおこう。
洗濯機で麻を洗濯する方法
- ボタンなどは留めて衣類を裏返しにする
- 洗濯ネットに入れる(形が崩れないように注意する)
- 洗剤をセットし「手洗い」「オシャレ着」など優しく洗えるコースで回す
- 脱水は20秒ほどでストップする
以上が、洗濯機で麻を洗濯する流れだ。難しいことはないが、しわを防ぐためにも脱水時間にだけは注意してほしい。手洗いと同様に、目立つ汚れがあるときは酸素系漂白剤を揉み込んでおこう。
洗濯した麻の干し方
脱水をしない「濡れ干し」
しわができるのをどうしても防ぎたい方は「濡れ干し」がおすすめだ。麻を平らな場所に置き、上から手で押しながら水を切ったら肩の部分が厚めのハンガーにかけて風通しのいい場所で陰干ししよう。ある程度乾いたら、スチームアイロンのスチームのみをあてながら、形を整えていくとキレイに仕上がる。
脱水をする「平干し」「吊り干し」
平干しネットやピンチハンガーの上などに、寝かせ広げて乾かすのが「平干し」。一方、普通の洗濯物のようにハンガーにかけるのが「吊り干し」だ。吊り干しの際は、濡れ干しと同様に肩の部分に厚みがあるハンガーを使おう。いずれも、風通しのいい場所で陰干しをおすすめする。
3. 麻を洗濯した後にしわが残ったときの対処法

洗濯後の麻にしわが残ってしまったときはアイロンを使って取り除こう。乾ききる前にしわに気づいたときはそのままかけてもいいが、麻が完全に乾いたあとは霧吹きでたっぷり水分を含ませるのがコツになる。洗濯方法とあわせて覚えておこう。
アイロンのかけ方
- しわの部分をアイロン台に載せ、手である程度しわを伸ばしておく
- アイロンの温度を高温に設定して温めておく
- 乾いている・水分が不足しているときは霧吹きで水をかける
- 一方向にまっすぐアイロンをかけてしわを伸ばす
- 完全に乾くまで干す
麻は熱には比較的強い素材だが、念のため洗濯表示を見て温度を確認しておこう。心配な方は当て布を使ってもいいだろう。アイロンを動かす際は一方向にまっすぐ、がコツだ。行き来したり円を描いたりすると、しわが取れにくくなるので気をつけよう。
結論
麻の洗濯は手順を覚えてスピーディーに済ませよう。とくに脱水はしわの原因になりやすいので、可能なら濡れ干しがおすすめだ。オシャレな麻素材の衣類を長く楽しむためにも、洗濯方法や干し方、しわの取り方などを覚えて役立ててほしい。