1. マットレスはカビの生育に適した環境だった

カビが生育する条件は、適度な温度と湿度、そしてエサだ。実はマットレスにはこれらの条件がすべて揃っている。一年ぶりにマットレスをめくったらカビだらけだった、ということのないよう、まずは基礎知識を身につけていこう。
マットレスにカビが生える理由
一般的に温度20〜30℃、湿度65%以上になるとカビが活発になると言われている。ヒトが寝ている間のマットレスは適度に温かく、汗などが染み込めば湿度も上昇する。加えて、抜け毛やフケ、ホコリといったように、マットレスにはカビのエサが多くある。まさにカビにとって生育に適した環境と言えるだろう。
マットレスのカビをそのままにするリスク
カビの胞子を吸い込むことで、喘息やアレルギー、肺炎、ひどくなると呼吸困難など、健康に害が及ぶことがある。マットレスにカビが生えているとしたら、その胞子を睡眠中に吸い込んでいるかもしれない。
2. マットレスに潜むカビの取り方

マットレスをしばらくお手入れしていない場合は、カビが生えている可能性が高い。すでに発生してしまったカビの取り方を紹介する。胞子を吸い込むのを防ぐため、作業時はマスクを着用しよう。
アルコールを使った方法
マットレスは容易に丸洗いできないので、地道にカビを除去するしかない。キレイな布にアルコール(消毒用エタノールなど)を染み込ませ、カビを軽くポンポンと叩くように拭き取ろう。擦るとカビがマットレス内に入ってしまうため気をつけてほしい。また、布の面はこまめに変えるのがポイントだ。
次に、マットレスに直接アルコールを吹き付け、風通しのいい場所に立てて完全に乾かす。アルコールなので揮発性は高いが、より早く乾かしたいときはドライヤーを当ててもいいだろう。
次に、マットレスに直接アルコールを吹き付け、風通しのいい場所に立てて完全に乾かす。アルコールなので揮発性は高いが、より早く乾かしたいときはドライヤーを当ててもいいだろう。
カビ取りスプレーを使った方法
先にキレイな布を湿らせて、カビをつまみ取れるだけ取っておく。次に、市販のカビ取りスプレーをカビに直接吹き付け、しばらく放置する。放置の時間は商品のパッケージに従おう。カビが取れたら薬剤を拭き取り、風通しのいい場所に立てて十分に乾燥させる。
ただし根絶は難しい
上記の方法で目に見えるカビは取り除けても、安心はできない。マットレスの奥に潜むカビや飛散した胞子などから、またすぐにカビが生えてしまうことがあるからだ。後述するカビ対策を実践して防いでほしい。
3. マットレスにシミのように広がったカビは?

マットレスに黒いシミのように広がっているカビが気になるときは、マットレスの買い替えを検討しよう。
アルコールで除菌したとはいえ、やはり気持ちがいいものではない。それに、完全に死滅させられたかどうかは分からない。もしかすると生き残りがいて、カビが繁殖する可能性もある。
塩素系漂白剤を使ったマットレスのカビ取り術も紹介されているが、こちらはあまりおすすめできない。色落ちするリスクや、肌荒れなどを招くリスクがゼロではないからだ。確かに洗浄力は強力だが、そこまでしなければならないマットレスは買い替えを検討したほうがいいだろう。
お気に入りのマットレスで、どうしても買い替えたくないというときは、ハウスクリーニング業者に相談してみるのもひとつの方法だ。
アルコールで除菌したとはいえ、やはり気持ちがいいものではない。それに、完全に死滅させられたかどうかは分からない。もしかすると生き残りがいて、カビが繁殖する可能性もある。
塩素系漂白剤を使ったマットレスのカビ取り術も紹介されているが、こちらはあまりおすすめできない。色落ちするリスクや、肌荒れなどを招くリスクがゼロではないからだ。確かに洗浄力は強力だが、そこまでしなければならないマットレスは買い替えを検討したほうがいいだろう。
お気に入りのマットレスで、どうしても買い替えたくないというときは、ハウスクリーニング業者に相談してみるのもひとつの方法だ。
4. マットレスのカビを防ぐちょっとした工夫

カビをうまく取り除けたマットレスや、新しく買い替えたマットレスは、ちょっとしたひと工夫を取り入れてカビが発生するのを防ごう。
丸洗いできるパッドを使う
マットレスの上に直接寝ている方は、睡眠中にかいた汗などがマットレスに直接染み込んでしまう。丸洗いOKのパッドを敷いて、マットレスに染み込む汗をできる限り減らそう。
フロアに直接敷かない
マットレスをフロアに直接敷くと湿気の逃げ場がなくなり、結果カビが生えやすくなってしまう。ベッドの上に敷くなどして通気性を確保しよう。
寝室の湿度に気をつける
寝室をこまめに換気する、寝室で部屋干しをしないなど、マットレスに湿気が溜まりにくい環境を意識して作り出そう。
起床後はマットレスを立てておく
起きてから帰宅するまでマットレスを立てておき、乾燥させよう。日が当たる窓際などもおすすめだ。
掃除機がけをする
乾燥とあわせて大切なのが、カビのエサとなる汚れを取り除くことだ。定期的に掃除機がけをして、ホコリや抜け毛などを除去しよう。
市販のアイテムを使う
防湿シートを敷いたり除菌スプレーを吹き付けたりすることも、カビ対策に有効だ。市販のアイテムはたくさんあるので、ぜひ取り入れよう。
結論
より健康的な睡眠をとるためにも、マットレスのカビ対策は欠かせない。すでに生えてしまったカビは今回紹介したやり方で取り除き、それ以降、カビが発生しにくい環境を作っていこう。シミのようなカビが生えたは、残念だが買い替えをおすすめしたい。