1. トイレのタイルは汚れの集合体だった!

トイレのタイルに付いた汚れは、さまざまな汚れの集合体だ。汚れを放置しておくと衛生的に問題があり、臭いの原因にもなる。 まずはどんな汚れがあるのかを解説していこう。
ホコリや髪の毛・陰毛など
トイレは臭いがこもってしまうため、窓を開けている家庭が多い。すると外から砂ボコリなどが入り込みやすい。また、トイレは家族全員が使ううえに、衣類の着脱によってホコリが落ちやすく、髪の毛・陰毛の落下も多い。
黒ずみ
トイレのタイルがなんとなくくすんでいると思ったら、それは黒カビかもしれない。黒カビは水回りに多く発生しやすい。トイレでは手を洗ったときに水しぶきがタイルに落ちて発生する。とくにタイルの目地には黒ずみが発生しやすい。
黄ばみ
トイレのタイルに付いた汚れで特徴的なのが黄ばみだろう。黄ばみの正体は「尿ハネ」だ。尿がハネてトイレのタイルに付着すると、水分が蒸発して尿の成分だけが残り、それが固まって「尿石」になる。
尿石は、取れにくい上にトイレ独特の臭いの元にもなるので、こまめに掃除することが大切だ。
尿石は、取れにくい上にトイレ独特の臭いの元にもなるので、こまめに掃除することが大切だ。
2. トイレのタイル掃除のコツ

トイレのタイルにはさまざまな汚れが付いている。汚れは大きく「酸性」と「アルカリ性」に分かれ、それぞれに適した洗剤があるが、トイレのタイル掃除でも汚れによって洗剤を使い分ける必要がある。
トイレタイルの黒ずみにはアルカリ性洗剤を
トイレのタイル全体が黒ずんでいる場合、原因としては黒カビを疑おう。トイレは、カビが繁殖する絶好の環境にあるため、タイルの掃除を怠るとすぐにカビが生えてしまう。
水垢・尿が付着しているなら酸性洗剤を
トイレのタイルは、見えない尿の飛び散りなどにさらされている。とくに男性が立って排尿する場合には、広範囲のタイルに尿が飛び散っていると考えていいだろう。
尿は固まると尿石になる。尿石はアルカリ性なので酸性の洗剤を使うと効率的に汚れを落とすことができる。
尿は固まると尿石になる。尿石はアルカリ性なので酸性の洗剤を使うと効率的に汚れを落とすことができる。
3. トイレのタイルをきれいにする方法と注意点

トイレのタイルをトイレ本体の延長と考える方もいるが、タイルには目地というコンクリート部分もあり、使う洗剤によっては劣化させてしまう可能性がある。トイレのタイルをきれいにするときの注意点を覚えておこう。
トイレのタイル掃除は「表面」と「目地」で分けること
タイルにはタイルとタイルを結びつける「目地」と呼ばれるところがある。そもそもタイルと目地は材質が違うのだ。
タイルは陶器でできているので酸性には強い素材だ。一方、目地はコンクリートでできており、酸性には弱い性質がある。そのことを知らずに酸性洗剤でトイレの掃除をすると、目地の劣化に結び付いて、タイルがはがれてしまうこともあるので注意が必要だ。
タイルは陶器でできているので酸性には強い素材だ。一方、目地はコンクリートでできており、酸性には弱い性質がある。そのことを知らずに酸性洗剤でトイレの掃除をすると、目地の劣化に結び付いて、タイルがはがれてしまうこともあるので注意が必要だ。
トイレ用洗剤を使わないこと
トイレ用洗剤をトイレタイルに使うことは基本的にNGだ。トイレ用洗剤は酸性の強い洗剤のため、トイレのタイル目地が劣化してひび割れるなどのトラブルになる。酸性洗剤を使うなら、薄めたり短時間の使用にとどめたりなどしておこう。
研磨剤が含まれた洗剤はNG
トイレのタイルは、摩擦に弱い。そのため研磨剤が含まれたクレンザーでゴシゴシ擦ってしまうと傷がついてしまう。クレンザーを使う場合にもやさしく擦ることが大切だ。
塩素系漂白剤と酸性洗剤は混ぜない
カビには塩素系漂白剤、水垢や尿石には酸性洗剤が有効だ。トイレのタイルの汚れには、この種の汚れが混在している。そのためカビ取りに塩素系漂白剤を使って、ふと目に付いた黄ばみに酸性洗剤を使いたくなることがあるかもしれないが、それは絶対にやめよう。
塩素系漂白剤と酸性洗剤が混ざってしまうと有毒ガスが発生する危険性がある。トイレのタイルを掃除するときは、必ず換気をしながら、2種類の洗剤を混ぜないように十分注意しなければならない。
塩素系漂白剤と酸性洗剤が混ざってしまうと有毒ガスが発生する危険性がある。トイレのタイルを掃除するときは、必ず換気をしながら、2種類の洗剤を混ぜないように十分注意しなければならない。
4. トイレのタイルをきれいに保つには

トイレのタイルに汚れがたまってしまうと大掛かりな掃除になってしまう。日ごろからちょっとしたことに気を付ければ、トイレのタイルはきれいに保つことができる。
男性も座って用を足す
洋式トイレの場合、とくに年配の男性は便座を上げて立って排尿する方も多い。男性が立って排尿すると、便器の手前には1日におよそ200滴もの尿が飛び散っているという。
このような尿の飛び散りを防ぐためには、男性にも座って用を足すことを促す必要がある。
このような尿の飛び散りを防ぐためには、男性にも座って用を足すことを促す必要がある。
トイレの床にマットを敷く
便器のまわりだけでもマットを敷いておくと、かなり掃除の手間が省ける。汚れがタイルにこびりつかず、マットを交換するだけでいいので、トイレのタイル掃除の頻度も減り、1回の掃除も簡単に済ませることができる。
結論
トイレ本体を掃除する頻度は高くても、なかなかトイレのタイルまで手が回らないのが現実かもしれない。しかし、トイレのタイルには、さまざまな汚れが付着しており、臭いの原因にもなっている。トイレ本体の掃除だけでは、片手落ちということにもなりかねない。トイレ掃除をしているのにトイレ臭が改善されない場合は、トイレのタイルに着目して掃除をしてみよう。