1. そもそも皮脂ってどんなもの?皮脂の臭いの原因は?

そもそも皮脂とは、人の皮膚にある「皮脂腺」から分泌される物質のことを指す。血液から糖分などを取り込んで作られる皮脂は、分泌されると皮脂膜となって皮膚の表面を保護し、皮膚に潤いを与える役目がある。
皮脂腺は手や足、背中、顔、頭などいたるところにあるため、皮脂は体じゅうから分泌されるといえる。
皮脂腺は手や足、背中、顔、頭などいたるところにあるため、皮脂は体じゅうから分泌されるといえる。
皮脂の臭い、その原因は?
皮脂の臭いは「脂っぽい」「汗臭い」などといわれることが多い。しかし、実は分泌されたばかりの皮脂はほぼ無臭である。
分泌直後はほとんど臭いのない皮脂だが、時間がたつにつれ、皮膚のさまざまな雑菌が付着し繁殖する。この「皮膚常在菌」が皮脂を分解し、臭いのするガスを発生させる。つまり皮脂の嫌な臭いは、皮脂に付いた雑菌由来の臭いなのだ。
分泌直後はほとんど臭いのない皮脂だが、時間がたつにつれ、皮膚のさまざまな雑菌が付着し繁殖する。この「皮膚常在菌」が皮脂を分解し、臭いのするガスを発生させる。つまり皮脂の嫌な臭いは、皮脂に付いた雑菌由来の臭いなのだ。
30~40代からは皮脂の臭いに加齢臭も加わり始める
さらに30代から40代にかけては、皮膚常在菌が「ジアセチル」という成分を排出し始める。ジアセチルは脂っぽい臭いが特徴で、皮脂と混ざることにより臭いがいっそう強烈になる。これは「加齢臭」と呼ばれるもののひとつだ。
この臭いは30代から50代でもっとも強くなる。衣服のこまめな洗濯はもちろん、シャワーをこまめに浴びる、シャンプーやボディーソープを見直すなど、臭いを抑えるために工夫したいものだ。
この臭いは30代から50代でもっとも強くなる。衣服のこまめな洗濯はもちろん、シャワーをこまめに浴びる、シャンプーやボディーソープを見直すなど、臭いを抑えるために工夫したいものだ。
2. 皮脂の臭いが付きやすいものはどんなもの?

雑菌が作用して不快な臭いを放つ皮脂は、布などの生地に付着しやすい。無数の繊維が合わさってできている生地には、臭いがからみつきやすいためだ。
以下の3つはとくに皮脂の臭いが付きやすいため、注意してほしい。
以下の3つはとくに皮脂の臭いが付きやすいため、注意してほしい。
衣服
皮膚に直接触れている衣服は、皮脂がとりわけ付きやすい。とくに速乾性の機能が付与されたポリエステル素材の生地は吸収性が高いため、より臭いが付く傾向にある。
バスタオル
シャワーを浴びても、人の体の汚れをすべて落としきるのは難しい。そのためバスタオルにも、残った皮脂の臭いが付着しやすい。
濡れたバスタオルをすぐに干さずに放置していると、雑菌がいっそう繁殖して臭いが悪化することもある。
濡れたバスタオルをすぐに干さずに放置していると、雑菌がいっそう繁殖して臭いが悪化することもある。
ベッドシーツや枕などの寝具
睡眠中、人はコップ約1杯もの量の汗をかくといわれている。汗で流れた皮脂は布団やベッドシーツ、枕などにも付着して臭いを放つ。
3. 皮脂の臭いを落とす効果的な洗濯方法は?

とくに皮脂の臭いが付きやすい衣服、バスタオル、寝具類は、洗濯することで臭いを落とせる。
ただし臭いが強固な場合もあるので、「ふだん通りの洗濯では臭いがとれなかった」という方は、以下のいずれかの方法を試してみてほしい。
ただし臭いが強固な場合もあるので、「ふだん通りの洗濯では臭いがとれなかった」という方は、以下のいずれかの方法を試してみてほしい。
方法1・弱アルカリ性の洗剤を使用する
弱アルカリ性の洗剤は、一般的に中性の洗剤より洗浄力が高い。皮脂汚れや臭いも落としやすいので、皮脂の臭いが気になるときは弱アルカリ性の洗剤を選ぶのがおすすめだ。
洗剤が弱アルカリ性かどうかを判断するには、パッケージの表示を見るのが手っ取り早い。粉末の洗剤は弱アルカリ性のことが多いので、そちらのタイプを使ってみるのもいいだろう。
洗剤が弱アルカリ性かどうかを判断するには、パッケージの表示を見るのが手っ取り早い。粉末の洗剤は弱アルカリ性のことが多いので、そちらのタイプを使ってみるのもいいだろう。
方法2・漂白剤で浸けおきする
皮脂の頑固な臭いを取るには、漂白剤で浸けおきするのも1つの手だ。漂白剤には除菌・殺菌力があり、臭いを落とすのにも向いている。
漂白剤をお湯に混ぜ、洗濯物を30分から1時間ほど浸けおきすることで、繊維にからみついた臭いのもとを溶かしてくれるはずだ。
もっとも漂白力が高いのは塩素系漂白剤だが、色落ちしやすいため色物には使えない。塩素系漂白剤は無地の白い衣服や寝具類を洗うときに活用しよう。
色の付いたものを洗うときは、酸素系漂白剤を使うといい。
漂白剤をお湯に混ぜ、洗濯物を30分から1時間ほど浸けおきすることで、繊維にからみついた臭いのもとを溶かしてくれるはずだ。
もっとも漂白力が高いのは塩素系漂白剤だが、色落ちしやすいため色物には使えない。塩素系漂白剤は無地の白い衣服や寝具類を洗うときに活用しよう。
色の付いたものを洗うときは、酸素系漂白剤を使うといい。
方法3・重曹で浸けおきする
ほかにも、重曹で浸けおきするのが効果的だ。重曹はアルカリ性のため皮脂の臭いを落としやすく、100均などでも手に入り使いやすい。
お湯に重曹をしっかり溶かし、30分ほど浸けおきしてみよう。
お湯に重曹をしっかり溶かし、30分ほど浸けおきしてみよう。
4. それでも落ちない皮脂の臭いの対策は?

上で紹介した方法でも皮脂の臭いが落ちない場合は、臭いがよほど頑固なのだろう。熱湯には油汚れを落としやすい性質があるため、洗濯表示を確認したうえで試しに熱いお湯で洗ってみてほしい。
それでも臭いが落ちないようであれば、クリーニングに出してプロの業者に任せたほうがいいかもしれない。
衣服などから皮脂の臭いを発生させないためには、こまめに洗濯することが予防になる。上で紹介したように浸けおきなども取り入れつつ、できればお湯で洗い、清潔な状態を保ってほしい。
また、皮脂は汗と混じることで汗臭くなりがちだ。朝にシャワーを浴びる、汗をかく前に制汗スプレーなどを使う、汗をかいたら1時間以内にボディーシートなどで拭き取るなどの対策で、臭いを最小限に抑えられるだろう。
それでも臭いが落ちないようであれば、クリーニングに出してプロの業者に任せたほうがいいかもしれない。
衣服などから皮脂の臭いを発生させないためには、こまめに洗濯することが予防になる。上で紹介したように浸けおきなども取り入れつつ、できればお湯で洗い、清潔な状態を保ってほしい。
また、皮脂は汗と混じることで汗臭くなりがちだ。朝にシャワーを浴びる、汗をかく前に制汗スプレーなどを使う、汗をかいたら1時間以内にボディーシートなどで拭き取るなどの対策で、臭いを最小限に抑えられるだろう。
結論
近年は「スメルハラスメント」という言葉も聞かれるように、体臭が問題となりがちだ。しかし、いつもの洗濯に少しの工夫を加えることで、皮脂の臭いはスッキリ落とすことができる。紹介した方法を活用し、衣服や寝具、タオル類は常に清潔な状態に保とう。