1. カーペットにダニが発生する原因
カーペットに限らず、ダニはある一定の条件下で爆発的に発生して私たちの健康を阻害する。ダニが繁殖する原因を突き止め排除することで、ダニの繁殖を抑えることができる。
家の中で繁殖するダニの種類
どこの家にもかならずダニは生息しているといって過言ではない。家ダニと呼ばれるダニの種類は、おもに「チリダニ」「コナダニ」「ツメダニ」の3種類だ。
チリダニやコナダニは人間の髪の毛、フケ、はがれ落ちた角質などをエサにして生息しているため、カーペットにも集まりやすい。チリダニやコナダニは、直接人間を刺すことはない。しかし、死骸やフンを人間が吸い込むことで喘息などのアレルギー症状を誘発する。
ツメダニは、人間を刺す。チリダニやコナダニはツメダニのエサとなるため、当然チリダニやコナダニが好むカーペットにも吸い寄せられるように集まってくるのだ。
チリダニやコナダニは人間の髪の毛、フケ、はがれ落ちた角質などをエサにして生息しているため、カーペットにも集まりやすい。チリダニやコナダニは、直接人間を刺すことはない。しかし、死骸やフンを人間が吸い込むことで喘息などのアレルギー症状を誘発する。
ツメダニは、人間を刺す。チリダニやコナダニはツメダニのエサとなるため、当然チリダニやコナダニが好むカーペットにも吸い寄せられるように集まってくるのだ。
適温
ダニの好む温度は20℃~30℃だ。そのため、気温が下がる秋から冬にかけては成虫もじっとしており、卵も孵化しないためダニの被害は比較的少ない。しかし、温かくなると一気に活動が活発化してしまう。温度が低いのが苦手なダニだが、暖房設備の整った現代の家屋では常に20℃以上を保つ環境にある。冬のカーペットにも十分ダニが生息する可能性がある。
湿度
ダニは寒さに弱く、乾燥にも弱い。乾燥状態が続くとたちまち死んでしまう。ダニが好む湿度は60~80%といわれているのだが、ちょうど梅雨の時期がこのくらいの湿度になる。
たとえ室内の湿度がエアコンで抑えられていたとしても、カーペットの中に潜り込んでしまうことで乾燥から身を守ることができるのは知っておきたい注意点だ。
たとえ室内の湿度がエアコンで抑えられていたとしても、カーペットの中に潜り込んでしまうことで乾燥から身を守ることができるのは知っておきたい注意点だ。
エサが豊富
ダニのエサは、子どもたちが落としたスナックなどの食べカスをはじめ、髪の毛、フケ、角質などだ。カーペットでお菓子を食べるときには、シートを敷くという方法もあるが、髪の毛やフケ、角質が落ちることは防ぐことはできない。こまめに掃除機をかけることが大切だ。
2. カーペットのダニの駆除方法
ダニは高温が苦手だ。カーペットのダニも60℃以上で高温処理することで一気に駆除することができる。ただし、カーペットの種類によっては高温に弱い素材もあるので注意しよう。
スチームクリーナーでカーペットのダニを駆除する手順
スチームクリーナーは100℃前後のスチームが出る。この高温のスチームをカーペットに吹きつけることでダニを駆除することができる。スチームクリーナーを使う前に、カーペットに落ちた食べカスや毛髪、ダニの死骸やフンなどを掃除機できれいにしておこう。
スチームアイロンでカーペットのダニを駆除する手順
スチームクリーナーを持っていない方でも、スチームアイロンは持っているのではないだろうか。スチームアイロンを使うときのコツは、カーペットにアイロンを直接押しつけるのではなく、少し浮かせた状態で蒸気をかけるようにすることだ。薄手の布をカーペットとスチームアイロンの間に敷くと、カーペットへのダメージを最小限にしてダニ駆除ができる。
布団乾燥機でカーペットのダニを駆除する手順
布団乾燥機を活用すれば、セットして放置するだけでダニの駆除ができる。50℃以上の熱風が出る一般的な布団乾燥機なら、30分以上かければダニを駆除することができる。効率よくダニを駆除するためには、カーペットよりひと回り大きめの布団で覆って布団乾燥機を稼働させよう。
3. カーペットのダニを薬剤で駆除するときの注意点
カーペットのダニを駆除するのに薬剤を使う方法がある。さまざまな種類があるので、目的に合ったものを使うといいだろう。
即効性と持続性があるダニ駆除薬剤
カーペットのダニ駆除剤としてよく使われるのが「ダニアース」などのピレスロイド系の殺虫剤。蚊取り線香の原料ともなる除虫菊から抽出された「ピレトリン」に似た成分が含まれている。即効性と持続性があり、さらに人に対しての毒性が低いことが知られている。
人にやさしいけれど魚には注意
ピレスロイド系のダニ駆除剤は人にやさしい成分なのでカーペットのダニ駆除に有効だが、魚にとっては毒性の強いものになる。そのため、金魚や熱帯魚などを飼っている場合には、ピレスロイド系の殺虫剤の使用に注意が必要だ。
水槽の場所を移動したり、移動が難しいようであれば、薬剤が水に溶け込まないように蓋をしたりなど気をつける必要がある。
水槽の場所を移動したり、移動が難しいようであれば、薬剤が水に溶け込まないように蓋をしたりなど気をつける必要がある。
4. カーペットにダニを寄せつけない予防策
ダニの発生の原因は「エサ」「温度」「湿度」だ。せっかくカーペットのダニ駆除をしても、その後にダニを寄せつけない予防策をとらないと、いたちごっこになってしまう。
こまめな掃除が大切
ダニをいくら駆除しても、エサとなるものがカーペットに付着していれば、ダニは再発生する。最低でも1週間に1度程度、丁寧に掃除機をかけるようにしよう。
換気で湿度を下げる
ダニが好むのは湿度が高い環境だ。できるだけ換気をして湿気が部屋にこもるのを避けたい。とくにカーペットのある場所で部屋干しするのは避けよう。また、冬場でも加湿器を使いすぎると部屋の湿度が高くなるので注意しなければならない。
結論
カーペットは、ダニにとって住みやすい環境だ。ダニの駆除は「生きているダニの駆除」と「ダニを駆除した後始末」がワンセットになっていると考えよう。そして、ダニが増えないための予防策を講じることだ。カーペットは、気軽に洗濯やクリーニングができないだけに、こまめな掃除がポイントになるだろう。