1. ネクタイを洗濯する前の注意点

ネクタイにはシルクなどデリケートな素材が使われていることも多いため、洗濯をする前に確認すべき注意点がある。大切なネクタイを駄目にしないためにも、まず以下をチェックしよう。
必ず洗濯表示を確認する
一つ目の注意点は、洗う前にネクタイ裏の洗濯表示タグをチェックすることだ。タグの見方がわかれば、推奨の洗濯方法とNGの洗濯方法を確かめることができる。「桶に水が入ったマーク=洗濯機OK」、「桶に手が入ったマーク=手洗いOK」、「桶に×が付いたマーク=自宅での洗濯不可」を表す。シルク100%のネクタイ、柄や刺繍が入ったネクタイなどは洗濯NGなタイプが多いがその場合は無理して手洗わず、クリーニングに出すのが賢明だ。推奨以外の方法で洗うと型崩れや色落ちが出て修復できない状態になることもあるので、必ず確認しておこう。
色落ちしないかチェックするのがベスト
二つ目の注意点は、ネクタイの色落ちだ。シルク素材のネクタイなどは水洗いで色落ちする可能性があるため、心配なら洗濯の前にネクタイ裏の目立たない部分に洗剤を少量塗布してから白い布で拭いてみよう。色移りがあれば色落ちしやすいということなので、クリーニングに出すことをおすすめする。
2. ネクタイを自宅で洗濯するために用意するものは?

ネクタイを家庭で洗う際には、ダメージを最小限に抑えられる「手洗い」がおすすめだが、洗濯機洗いOKのネクタイならもちろん洗濯機で洗うこともできる。どちらの方法でも必須で用意するものは、衣類を傷めず洗える「オシャレ着用の中性洗剤」だ。さらに手洗いする場合に用意するものは「洗面器」「バスタオル」で、洗濯機で洗う場合に用意するものは「洗濯ネット」である。
3. ネクタイを自宅で洗濯する手順は?

続いては、手洗いと洗濯機洗いの手順をそれぞれ紹介していく。
ネクタイを手洗いする手順
- 洗面器にぬるま湯と洗剤を混ぜた洗濯液をつくる
- ネクタイを適度に畳んでお湯に浸し、5分ほど待つ
- やさしく揺すったり、軽く押し洗いをして汚れを落としていく
- 水を替えながら、泡が出なくなるまですすぐ
- 最後にバスタオルなどに挟んで水気を切る
力加減を調整しながらやさしく洗えるのが手洗いのメリットだ。シルクの入ったデリケートなネクタイでも、手洗いなら生地の劣化や型崩れを防ぎながら洗い上げることができる。ただし強い力で揉み洗いするのは厳禁だ。なるべく摩擦を加えず丁寧に扱うよう心がけよう。
ネクタイを洗濯機で洗う手順
- ネクタイを洗濯ネットに入れる
- 洗濯機の「オシャレ着洗い」「ドライ」などと表示されたコースを選ぶ
- あとは通常通り洗濯をすればOK
手軽さが魅力の洗濯機洗いだが、手洗いよりも強い力が加わるため型崩れや毛羽立ちのリスクもある。ダメージを防ぐため洗濯ネットに入れて、ドライコースなどのオシャレ着用のコースで洗うのがおすすめだ。洗濯機不可のネクタイを標準コースでガンガン洗ってしまえば使えなくなるほど劣化する危険もあるため、その点は気を付けたい。
干し方・アイロンがけについて
洗濯が終わったら、ハンガーにかけて直射日光の当たらない場所で陰干しをしよう。ネクタイが乾いたら、あらかじめ手でシワを伸ばした状態でアイロン台に置き、中温設定でスチームを当てるとシワを取りやすい。このとき必ず当て布を使おう。ネクタイは多少膨らみがあるほうが美しいとされるため、1㎝ほど浮かせてスチームを当てるとふわっと仕上がる。
結論
自宅でネクタイを洗濯する基本的な方法を紹介した。ネクタイを長持ちさせたいなら手洗いするのが最もおすすめだ。たとえば手洗い不可のネクタイでも、慎重に手洗いすることで、自宅で洗濯できるケースもある。洗濯表示や色落ち具合を確認したうえで挑戦してみる手もあるが、くれぐれも無理は禁物だ。自信がない場合はやはりクリーニングに出すのが安全策である。