1. アイロンプリントシートの種類
アイロンプリントシートとは、アイロンの熱を利用して布地に図案を印刷するシートのことで、転写シートとラバーシートの2種類がある。
転写シート
転写プリントシートは、専用用紙にプリンターを使って図案を印刷したものをアイロンで接着するタイプのプリントシートである。文字やイラスト、写真などをプリントできるので、ゼッケンや名前シール、プリントTシャツ、プリントトートバッグなど、幅広く活用することができる。
ラバーシート
ラバーシートは、正方形のシートをハサミやカッターなどで好きな形にくり抜いて生地の上に乗せ、アイロンで接着するタイプのシートである。形をくり抜くのにある程度の技術が必要にはなるが、転写シートに比べるとくっきりと発色のよいプリントができるのが特徴だ。
シートのサイズ
シートのサイズは、家庭用プリンターで印刷できるA4サイズからハガキサイズまでさまざまだ。子どもの帽子やバッグにつける名前シールなどは、はがきサイズのもの、Tシャツの胸に大きくプリントを入れたいときなどにはA4サイズを選ぶとよい。
質感の種類
アイロンプリントシートにはつるっとした光沢のある質感のもの、マットな質感のもの、フェルト風の質感のものなど、いろいろな種類があるので好みによってセレクトしよう。メタリックタイプや夜光タイプなども販売されている。
洗濯可能かどうか
プリントシートには洗濯に強いタイプとそうでないタイプがある。洋服などの汚れやすいものにプリントする場合には、洗濯可能なプリントシートかどうかも確認しよう。
2. アイロンプリントシートの選び方

アイロンプリントシートは、プリントしたい生地の素材や色に合わせた選び方をする必要がある。転写タイプの場合は手持ちのプリンターに対応しているものをセレクトすることも重要だ。
プリントしたい生地の素材による選び方
アイロンプリントシートは、綿などの熱に強い素材向けに作られているものが一般的だが、ユニフォームなどの熱に弱いポリエステル素材にプリントしたい場合も多いだろう。その際は、「化学繊維用」と書かれた低温でも接着できるタイプのアイロンシートをセレクトしよう。
プリントしたい生地の色による選び方
アイロンプリントシートには淡色用と濃色用の2種類がある。淡色用のシートは余白の部分が半透明で下の生地が透けるため、濃い色の素材にプリントすると図案が目立たなくなってしまう。そのため淡色用は、白やベージュなどの素材に使おう。黒や赤、青などのはっきりとした色には、余白の部分が白く色が透けない濃色用シートがおすすめだ。
手持ちのプリンターに対応しているかどうかで選ぶ
家庭用のプリンターにもいろいろな種類があるので、自宅のプリンターに対応しているものをセレクトしよう。インクタイプが「顔料インク用」か「染料インク用」か、印刷タイプが「インクジェットプリンター用」か「レーザープリンター用」か、という点が選ぶときのポイントになる。
3. アイロンプリントシートの使い方

最後にアイロンプリントシートの使い方をご紹介しよう。アイロン台が柔らかすぎるとしっかり接着できないことがあるので、テーブルの上に数枚新聞紙などを敷いて、その上でアイロンをあてるのが確実だ。プリントがずれることがないように、上からぎゅっと押し付けるように圧力をかけることが失敗しないポイントである。
転写シートの使い方
- パソコンやスマートフォンで図案を作成する
- 図案を左右反転させて印刷する
- プリント面を下にして生地の上に乗せる
- 中温(140〜150℃)に熱したアイロンをシートの上に乗せ、体重をかけて5秒間押し付ける
- 再度5秒間押し付けたら冷ます
- シートをゆっくりと剥がす
- 仕上げにプリントの上にクッキングシートなどをのせてアイロンをあてる
ラバーシートの使い方
- ラバーシートを文字や形に合わせてハサミでカットする
- プリントしたい箇所に配置する
- アイロンは中温(150〜160℃)に設定し、上からクッキングシートなどを乗せ、5秒間体重をかけて押し付ける
- 再度5秒間押し付けたら冷ます
- シートをゆっくりと剥がす
- 仕上げにプリントの上にクッキングシートなどをのせてアイロンをあてる
基本のアイロンプリントシートの使い方を紹介したが、失敗しないためにも商品の説明書等をよく確認しながら作業しよう。
結論
今回はアイロンプリントシートの種類や選び方について解説した。名前シールやゼッケンなどの細かい文字をプリントするなら転写タイプのシート、ユニフォームの背番号など多きな図案をプリントするならラバーシートを使うのがよさそうだ。また購入する際は、素材や色、自宅のプリンターに対応しているかどうか確認してから、アイロンシートをセレクトしよう。