1. エアコンでカビ掃除が必要な場所は?
エアコンの中でカビが発生しやすい場所は「ドレンパン(水滴の受け皿)」「送風ファン」「フィン(熱交換器)」の3箇所だ。ドレンパンで発生したカビが送風ファンに広がり、フィンを介して吹き出し口から放たれる。
カビはその行く先々で胞子をばら撒くのだが、吹き出し口に黒いカビが見える頃には内部はすでにカビだらけという可能性が高い。上記の3箇所はいずれもエアコン内部の部品であるため、掃除が行き届かない場所なのが難点だ。
カビはその行く先々で胞子をばら撒くのだが、吹き出し口に黒いカビが見える頃には内部はすでにカビだらけという可能性が高い。上記の3箇所はいずれもエアコン内部の部品であるため、掃除が行き届かない場所なのが難点だ。
カビの生成に好都合
夏にエアコンを使うとフィンで結露が起こる。その水滴の受け皿がドレンパンだ。ドレンパンには水分やホコリがたまるのでカビが発生しやすい。また、カビは20〜30℃くらいを好むとされているが、人間にとって快適な室温もちょうど25℃前後。エアコンはカビの生成に最適な場所であるため、掃除が欠かせない。
自分でできるのは表面のみ
自分で掃除できる範囲は、吹き出し口、本体表面、フィルター、フィン程度だろう。それよりも奥にある送風ファンやドレンパンまで掃除するには、エアコンを分解しなければならない。そのうえ、カビを根こそぎ断つには高圧洗浄などを使った徹底した掃除が必要になる。
2. エアコンのカビ掃除のやり方
エアコンの場所別にカビ掃除の流れを説明する。なお、機種によって掃除方法が異なる場合がある。ここでは一般的な例を紹介するが、念のため事前に説明書を確認しておこう。
事前準備
リモコンによる電源オフではなく、エアコンのコンセントを抜いておこう。
フィン
エアコンフィン専用の洗浄スプレーを1本用意する。カバーを開けてフィルターを外したとき、目に入ってくる金属部品がフィンだ。洗浄スプレーに書かれた通りに隙間なく均一に吹き付けていこう。エアコンは頭よりも高い位置にあると思うので、目に入らないように気をつけてほしい。
フィルター
掃除機でホコリを吸い取る。取り切れなければ浴室などで水洗いし、風通しのいい日陰で完全に乾かす。ゴシゴシ擦ると裂けてしまうおそれがあるため、やさしく洗おう。
吹き出し口
- アルコール除菌スプレー
- 布(複数枚)
- 割り箸
- 輪ゴム
アルコール除菌スプレーを布に含ませ、手で拭ける場所を拭き掃除していく。ただし、フィンや電装部品には触れないようにしてほしい。
細かな場所は割り箸に布を巻き、輪ゴムで留めるなどして掃除しよう。吹き出し口にカビが生えているときは、吸い込まないようにマスクの着用をおすすめする。
細かな場所は割り箸に布を巻き、輪ゴムで留めるなどして掃除しよう。吹き出し口にカビが生えているときは、吸い込まないようにマスクの着用をおすすめする。
パーツを戻して送風モード
自分でできるカビ掃除はここまで。フィルターが完全に乾いたらエアコン本体にセットし、カバーを閉じる。コンセントを入れて、しばらく送風運転するとフィンや吹き出し口などもしっかり乾燥できるだろう。
3. エアコン内部のカビ掃除はプロに
吹き出し口にカビが見られれば、ほぼ間違いなく内部にもカビが発生していると考えていい。しかし、今回紹介したエアコンの掃除方法では、エアコン内部に潜むカビを取り除けない。内部を掃除するにはエアコンを分解しなければならないが、故障といったトラブルを防ぐために、エアコン内部の掃除はプロの手に委ねたほうがいいだろう。
日々のカビ対策
そもそもエアコン自体がカビにとって好環境なので、完全に予防するのは難しい。せめて「フィルターのこまめな掃除」「冷房を使ったあと1時間の送風運転」などで、カビが好むホコリ、湿気をできるだけ減らそう。あわせて、手が届く範囲をアルコール除菌スプレーで消毒しておくことも有効だ。
内部クリーン機能付きでも注意
自動で内部を掃除するエアコンも増えてきた。だが、送風ファンやドレンパン、フィンといったカビが発生しやすいパーツを完全にキレイにすることは難しい。油断しているとカビが発生してしまうため、定期的なお手入れは欠かさないようにしよう。
結論
エアコンはカビが生育しやすい条件が整っている。掃除をせずにいると内部からカビが発生してしまうので注意したい。今回は自分で掃除する方法を紹介したが、もちろん最初からエアコン掃除のプロにお任せしてしまってもいいだろう。