目次
1. クレヨンは「油性」の汚れ!落とし方のコツは?

クレヨンの汚れの性質を知れば、それに応じた効率のよい落とし方ができる。まずはその性質について解説しよう。
クレヨンの汚れの特徴とは
クレヨンの原料は「顔料」と「ロウソクのろうやワックス」というシンプルなものだ。顔料とは色のもとになる成分だ。以前は石炭が原料だったものの、現在では石油を原料とするものがほとんどである。その顔料を、ロウソクのろうやワックスで固めて折れにくくしたものがクレヨンだ。石油を原料とすることからも分かるように、クレヨンは油性である。
落とし方のコツは油を「浮かせる」「分解する」
油と混ざり合わない「水」でクレヨンを落とそうとするとかえって汚れを広げてしまうことになるため気をつけよう。クレヨンの汚れ、すなわち油汚れは「浮かせる」または「分解する」ことで落とすのが基本だ。
2. クレヨン汚れの基本的な落とし方!牛乳が効果的?

クレヨン汚れは油を「浮かせる」「分解する」といった落とし方が基本とお伝えした。具体的な方法として、次のようなものが挙げられる。
「クレンジングオイル」を使ったクレヨン汚れの落とし方
「油性の汚れには油で」という落とし方が有効である。そこで便利なのが、メイク落としに使うクレンジングオイルだ。クレヨン汚れが壁紙やフローリング、ガラスや金属などクレンジングオイルが染み込まない素材に付着した場合に有効な落とし方である。
やり方は非常に簡単だ。クレンジングオイルを布に含ませ、クレヨン汚れを拭き取るだけでよい。キレイに落ちたら、クレンジングオイルが残らないように拭き取ることも忘れないようにしよう。水に濡らして固く絞った雑巾に食器用中性洗剤を数滴垂らして拭き取ったのち、別のキレイな雑巾を水に濡らして固く絞り、水拭きをして仕上げよう(可能なら乾拭きもしておきたい)。
クレンジングオイルは普段メイクをしない男性には馴染みがないうえ、クレヨン落としのためだけに購入するのももったいないかもしれない。だが効果的な落とし方ということは知っておこう。
やり方は非常に簡単だ。クレンジングオイルを布に含ませ、クレヨン汚れを拭き取るだけでよい。キレイに落ちたら、クレンジングオイルが残らないように拭き取ることも忘れないようにしよう。水に濡らして固く絞った雑巾に食器用中性洗剤を数滴垂らして拭き取ったのち、別のキレイな雑巾を水に濡らして固く絞り、水拭きをして仕上げよう(可能なら乾拭きもしておきたい)。
クレンジングオイルは普段メイクをしない男性には馴染みがないうえ、クレヨン落としのためだけに購入するのももったいないかもしれない。だが効果的な落とし方ということは知っておこう。
「牛乳」を使ったクレヨン汚れの落とし方
クレンジングオイルがないという場合は、牛乳を使おう。牛乳でクレヨン汚れが落ちるのか不思議に思うかもしれないが、実は落とせる。牛乳にはたんぱく質や乳脂肪など「脂質」が多く含まる。この中のたんぱく質の一種「カゼイン」がクレヨンの油分に浸透して包み込み、汚れを浮かせる効果がある。牛乳なら手に入りやすいのでぜひ試してみてほしい。
落とし方のコツは、布に牛乳を含ませてクレヨン汚れを広げないように小刻みにこすることだ。汚れが落ちたら、水拭きと乾拭きで牛乳を落としておこう。なお牛乳を使う落とし方も、クレンジングオイルと同様に染み込まない素材であることが前提だ。
落とし方のコツは、布に牛乳を含ませてクレヨン汚れを広げないように小刻みにこすることだ。汚れが落ちたら、水拭きと乾拭きで牛乳を落としておこう。なお牛乳を使う落とし方も、クレンジングオイルと同様に染み込まない素材であることが前提だ。
3. クレヨン汚れの落とし方|場所・モノ別にテクニックを伝授

クレヨン汚れが付着した場所やモノの素材についても、その性質を知っておく必要がある。うっかり誤るとかえって悪化するおそれがあるためだ。続いてはより具体的な場所やモノ別に、クレヨン汚れの落とし方を説明していこう。
木製家具に付着したクレヨン汚れの落とし方
木製家具のような素材に付着したクレヨン汚れは、歯磨き粉を付けた歯ブラシを使った落とし方がおすすめだ。歯ブラシは細かな溝に入り込んだ汚れも取り除きやすい。汚れが浮き出てきたら、水で濡らした布で拭き取ることを繰り返そう。キレイに落ちたら、水拭きと乾拭きで仕上げれば完了だ。なお木製家具にベンジンなど揮発性溶剤を使うと、表面のニスや塗料が剥がれるおそれがあるため使わないようにしよう。
カーペットに付着したクレヨン汚れの落とし方
オシャレ着用中性洗剤を使った落とし方を試してみよう。このとき注意したいのが「洗濯表示」だ。手洗い可能なカーペットならOKだが、不可ならクリーニングに出すことになる。洗濯表示については新旧ありまだまだ入り混じっているため、この機会にチェックしておくことをおすすめする(※1・※2)。
手洗い可能なカーペットであれば、洗剤を溶かしたぬるま湯に浸け置きし、汚れが浮き上がってきたところでよく揉み洗いをしよう。色が残ったときは、酸素系漂白剤を溶かしたぬるま湯に所定の時間浸け置きし、よくすすいで完全に乾かせば完了だ。
なお酸素系漂白剤を使うときは、色落ちや変色がないかどうか目立たない部分で確認してからにしよう。
手洗い可能なカーペットであれば、洗剤を溶かしたぬるま湯に浸け置きし、汚れが浮き上がってきたところでよく揉み洗いをしよう。色が残ったときは、酸素系漂白剤を溶かしたぬるま湯に所定の時間浸け置きし、よくすすいで完全に乾かせば完了だ。
なお酸素系漂白剤を使うときは、色落ちや変色がないかどうか目立たない部分で確認してからにしよう。
衣類に付着したクレヨン汚れの落とし方
クレヨンが衣類に付着してしまったときの落とし方も、カーペットと同様にまずは「洗濯表示」を確認しよう。その生地に合った方法で洗えばOKだ。デリケートな素材はクリーニングをおすすめするが、木綿やデニムなど丈夫な生地であれば、浸け置き洗いをして歯ブラシなどでこすり洗いをするのもよい。
壁紙に付着したクレヨン汚れの落とし方
壁紙に付着したクレヨンは、先ほど紹介したクレンジングオイルあるいは牛乳を使った落とし方が有効だ。ただし壁紙の素材には注意しよう。塩ビやビニールでコーテイングされた壁紙なら浸透しないが、土や和紙など液体が浸透しやすい壁紙は要注意だ。液体とともに、クレヨン汚れが中まで浸透し広がるおそれがある。「こする」のではなく、トントン叩くように汚れを取って(布などに移して)いこう。
ガラスや金属に付着したクレヨン汚れの落とし方
これらの素材も、壁紙と同じようにクレンジングオイルや牛乳を使った落とし方が有効である。クレンジングオイルまたは牛乳を布に含ませ、クレヨン汚れを拭いていこう。落ちたあとは水拭きと乾拭きで仕上げることも忘れないようにしよう。
プラスチックに付着したクレヨン汚れの落とし方
プラスチック製品も同様だ。クレンジングオイルまたは牛乳を使った落とし方を試してほしい。
手や指など皮膚に付着したクレヨン汚れの落とし方
皮膚に付着したクレヨン汚れは、石鹸を使ってよく洗おう。一気に落ちなくても、入浴などで少しずつ落ちてくるはずだ。
4. 落とし方が簡単な「水で落とせるクレヨン」もおすすめ!

お伝えしてきたように、素材によって注意点はあるがクレヨン汚れの落とし方はそれほど難しくない。だが手間がかかるし、素材やモノによってはクリーニング費用がかかることもある。いっそ、落とし方が簡単なクレヨンを選ぶのもひとつの手だろう。
水で落とせるクレヨンとは?
文具メーカー大手ぺんてるや無印良品などでは、水だけで落とせるという、落とし方が簡単なクレヨンを販売している。またサクラクレパスの「水でおとせるクレヨン」は、ミツバチの巣から採取されたみつろうを原料の一部として使用している。濡れた布で拭くだけでクレヨン汚れを落せるという商品だ。
浴室の壁に描けるクレヨンを販売しているメーカーもある。そうした商品であれば落とし方はさらに簡単だ。思い切りタイルに描いたあと、スポンジなどで簡単に消せる。
浴室の壁に描けるクレヨンを販売しているメーカーもある。そうした商品であれば落とし方はさらに簡単だ。思い切りタイルに描いたあと、スポンジなどで簡単に消せる。
5. クレヨンの落とし方はコツが分かれば難しくない!

クレヨン汚れは油性であるため、油分を浮かせる、溶かすといった方法で簡単に落とすことができる。このコツさえ押さえておけば難しくはないので安心してほしい。まずは紹介した落とし方を試してみてみよう。ただし素材には注意が必要だ。液体が染み込みそうな場所やモノのクレヨン汚れを落とすときは気をつけよう。
なお、クレヨンメーカーのホームページなどでも、落とし方を確認できる場合がある。先にそちらをチェックしてみるのもおすすめだ。
なお、クレヨンメーカーのホームページなどでも、落とし方を確認できる場合がある。先にそちらをチェックしてみるのもおすすめだ。
結論
クレヨンは子どもの想像力を育てる大切なアイテムだ。できれば自由に描かせてやりたいというのが親心だろう。だがクレヨンは油性であるため、水で拭き取るなどした場合広げてしまうおそれがあるので気をつけよう。子どもの自由と大人の苦労の軽減を同時に考えるなら、水で落とせるクレヨンもおすすめだ。
(参考文献)
- 1:消費者庁「洗濯表示(平成28年11月30日まで)」
https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/household_goods/guide/wash.html - 2:消費者庁「洗濯表示(平成28年12月1日以降)」
https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/household_goods/guide/wash_01.html