目次
- 1. サビ取りに「酢」が効果的である理由
- 2. 酢を使ったサビ取りの方法|コインや鍵など小さな物の場合
- 3. 酢を使ったサビ取りの方法|シンクや自転車など大きな物の場合
- 4. 重曹や歯磨き粉も!酢以外のアイテムを使ったサビ取り方法
- 5. 頑固なサビにおすすめの「サビ取り剤」3選
- 6. サビ取りをしたあとは「再発」を防ぐ工夫も忘れずに
- 酢(穀物酢や米酢など)
- 耐熱容器
- 深めのフライパン
- お湯
- 耐熱容器に酢とサビを取りたいものを入れる
- フライパンに耐熱容器を入れる
- 耐熱容器の半分程度までお湯や水を入れる
- 火をつけてフライパンの水を沸騰させる
- 酢を温めてサビ取りの状態を確認する
- 酢(穀物酢や米酢など)
- キッチンペーパー
- ラップ
- 水拭き用の雑巾
- サビ取りをしたい部分に酢をかける
- その部分をキッチンペーパーで覆う
- さらにラップを被せてパックする
- 1日ほど放置する
- キッチンペーパーを剥がし雑巾で水拭きをする
1. サビ取りに「酢」が効果的である理由

ちょっとしたサビ取りであれば、時間をかけずに落とせる「酢」を使う方法がおすすめだ。なぜ酢でサビ取りができるのか、その理由を解説する。
そもそもサビが発生するメカニズムとは?
たとえば鉄が水に触れて表面がイオン化すると、空気中の酸素と反応して酸化鉄になる。この酸化鉄こそがサビである。金属は本来自然の中で酸化もしくは硫化している。それを人為的にサビ取り加工し、使いやすいようにしている。つまり酸化や硫化している状態がいわば「自然」なのであり、金属は隙きあらば酸化しようとしているのだ。
サビ取りに酢が効果的な理由
酢やクエン酸など「酸性」を示す物質には、酸化した金属から酸素を切り離す還元作用を促す力がある。研磨剤を使う場合はサビを物理的に削り取ることになるため、そもそも両者は同じ「サビ取りの手段」でも根本が異なる。化学反応を利用するため、研磨剤よりも酢を使うほうが簡単にサビ取りができるというわけだ。
2. 酢を使ったサビ取りの方法|コインや鍵など小さな物の場合

実際に酢を使ってサビ取りをする方法を紹介していこう。まずはコインや鍵など、身の回りにある小物に発生したサビ取りから説明していく。
準備するもの
手順
温めて待つだけ、という方法だ。温め始めて5分ほどするとサビが酢に溶け始める。とはいえサビの程度で完了までにかかる時間は異なるので覚えておこう。酢を温めると酸っぱいニオイが漂うので換気しながら作業するとよいだろう。
3. 酢を使ったサビ取りの方法|シンクや自転車など大きな物の場合

コインや鍵は耐熱容器やフライパンに入るが、それよりも大きなものの場合はどうすればよいのだろうか?もちろん酢を使ってサビ取りはできるが、さすがに煮ることはできないためどういった方法がよいのだろうか。
準備するもの
手順
酢をかけただけではすぐに乾燥してしまう。キッチンペーパーを2〜3枚重ねてサビに酢を留まらせると同時に、蒸発を防ぐためラップでパックをしよう。
4. 重曹や歯磨き粉も!酢以外のアイテムを使ったサビ取り方法

酢にフォーカスしてサビ取りの方法をお伝えしてきたが、同じように身の回りにある、酢以外のアイテムでもサビ取りできる場合がある。せっかくなのでこちらも紹介しておこう。
重曹
ナチュラルクリーニングに欠かせない重曹は、酢と違い「弱アルカリ性」を示すアイテムである。したがって酸化鉄に対する還元作用は期待できないが、その代わり重曹には「研磨作用」がある。この力を利用して物理的にサビ取りしてしまうという方法だ。逆をいえば物理的に削ることになるため「表面が傷つきやすいもの」「傷がつくと困るもの」などにはおすすめしない方法であることも覚えておいていただきたい。
【重曹を使ったサビ取り手順】
小皿を用意し、重曹と水をそれぞれ3:1の割合で混ぜてペーストを作る。重曹ペーストをサビに塗ったらそのまま1時間ほど放置する。時間がきたらスポンジなどで軽くこすり洗いをして拭き取り、水拭きと乾拭きで仕上げれば完了だ。
歯みがき粉
重曹を常備していないというご家庭も多いだろう。そんなときは、より手軽な歯磨き粉を使ってみる方法がある。重曹と同じく研磨作用を利用したサビ取り方法なので、傷ついては困るものなどには用いないようにしたほうが賢明だ。
【歯磨き粉を使ったサビ取り手順】
歯磨き粉と、捨ててもよい歯ブラシを用意する。サビに歯磨き粉を塗り、歯ブラシで軽くこすっていけばサビ取りができる。歯磨き粉を拭き取り、水拭きと乾拭きで仕上げよう。
5. 頑固なサビにおすすめの「サビ取り剤」3選

ここまで酢を使ったサビ取りの方法を伝授してきたが、酢以外にも使えるサビ取りアイテムはあるのだろうか?用途に合わせていくつか紹介していく。
呉工業「CRC 5-56」
潤滑油であるが、サビ取りにも使用できる。防錆効果や防湿効果、洗浄効果など1本でさまざまな役割を果たしてくれるため、ぜひ持っておきたい。
日本磨料工業「ピカールサビキレー」
サビに塗り伸ばし、数十秒待ってからスポンジなどでこすり洗いをするだけでキレイに落とせるというアイテムだ。ツヤ出し効果もある。
ソフト99「サビ落としセット」
塗って拭き取るだけという手軽なサビ取り剤である。サビ止め油もセットになっているので、同時に防錆効果も期待できる。
6. サビ取りをしたあとは「再発」を防ぐ工夫も忘れずに

酢などのアイテムを使ってサビ取りをしたあとは、再発を防ぐための対策を講じることが大切だ。
水分や汚れは放置せずに拭き取る
サビを防ぐもっとも基本となるのが水分を拭き取ること、汚れを拭き取ることである。面倒でも放置せず、その都度拭き取るように心がけよう。
防錆剤を吹きかけたり塗ったりしておく
市販の防錆スプレーなどを吹きかける、あるいはサビ止め油を塗っておくといった方法も有効だ。
水濡れ、雨濡れ対策を講じる
雨ざらしにならない場所に移動する、など水濡れや雨濡れ対策も忘れないようにしよう。バイクや自転車などであればカバーをかけたり屋内で保管したりするとよいだろう。
結論
金属の軽いサビ取りであれば酢でも十分可能だ。物理的に削っても問題ないものであれば重曹やワイヤーブラシといった道具を使うのもよいだろう。酢では落とせないが、物理的に削りたくもないという場合は、市販のサビ取り剤の力を借りよう。