レンジフードの掃除。汚れの性質別に実践したい賢いお手入れ術

調理の際に発生する蒸気や油を吸い込むため、レンジフードのなかには油汚れだけでなくホコリや塵も蓄積しているのが普通だ。お手入れをさぼりがちになり掃除の頻度が少なくなるほど、汚れはますます頑固になってしまう。

こまめにお手入れしているレンジフードであれば油汚れも軽いため、キッチン用の中性洗剤と雑巾があれば事足りるだろう。ところが長期間にわたって放っておいた場合は中性洗剤だけでは歯が立たない。おすすめはアルカリ性洗剤（スプレータイプ）との併用。油汚れは酸性を帯びているため、アルカリ性の洗剤が汚れを中和して分解し、除去しやすくするというわけだ。

そのほか、ブラシ、スポンジ、雑巾、手荒れを防ぐためのゴム手袋、シロッコファン（円柱型のパーツ）を取り外すためのドライバー、容器（シロッコファンをつけおきできるくらいの大きさ・深さがあるもの）を用意しておくとよいだろう。

レンジフードの内部には、さまざまなパーツがあるがエアコンなどと同様、どこまで触れても大丈夫なのか判断に迷っている人も多いはずだ。今回は、表面やフィルターだけでなく、シロッコファンまでキレイにする方法をご紹介する。お手入れする手順は以下の通りだ。

1. レンジフードのお手入れは、パーツの分解から。ゴム手袋をはめ、電源がOFFになっていることを確認する。

2. 整流板が付いているタイプなら、まずは取り外そう。

3. 現れたフィルターを取り外すと、シロッコファンが見えるはずだ。ネジで固定されていることが多いので、ドライバーを使って取り外す。

1. 頑固な油汚れが付着しているシロッコファンは、まず容器にためた熱湯に入れておくのがおすすめだ。汚れが浮いてきたところで、アルカリ性洗剤をまんべんなくスプレーして、そのままつけおきする。

2. 15分ほど経過したらブラシでこすり洗い、ぬるま湯ですすげば、油汚れがキレイに落とせるはず。

3. フィルターについている汚れは、油汚れとホコリ、塵が混じったものだ。アルカリ性洗剤を使いたいところだが、フィルターの表面は塗装してあることが多く、洗剤の成分によっては塗装が剥げてしまうことがある。まずは、フィルター全体にお湯をかけ、キッチン用の中性洗剤を含ませたスポンジで表面をこすり洗いしてみて欲しい。キッチンシンクで洗う際は、雑巾を下に敷いておくと傷防止になる。整流板がある場合は、塗装が施されているので、フィルター同様にキッチン用の中性洗剤で洗うとよいだろう。

4. ブラシを使ってフィルターの目に詰まった汚れをかき出す。ただし塗装が剥げないようやさしく洗うのがポイントだ。

5. いったんお湯ですすぎ、汚れが残っている箇所を確認し、またスポンジでこすり洗いするという工程をキレイになるまで何度か繰り返す。

6. 乾拭きして仕上げたら、フィルターとシロッコファンの掃除は完了。シロッコファン、フィルター、整流板の順にパーツを戻しておこう。

レンジフードの内部は塗装がないのでアルカリ性洗剤を使う。手順は以下の通り。

1. スポンジにアルカリ性洗剤を吹きかけ、シロッコファン内部をこすり洗いする。

2. あとは雑巾で水拭きして洗剤と汚れを拭き取ればOKだ。

3. レンジフードの表面は、キッチン用の中性洗剤を含ませたスポンジで表面をやさしくこすり洗いする。

4. 雑巾で水拭きして汚れと洗剤を取り除き、乾拭きしたら完了だ。