1. 洗剤で落とせる!フローリングにつく汚れの種類
フローリングは毎日汚れが蓄積していく。洗剤の種類や掃除の方法・頻度などを考えるには、汚れの種類を知っておくとよい。意外と気がつかないような原因や日頃から予防できる汚れもある。
ほこり
フローリングの汚れの一番大きな原因は部屋のほこりである。ほこりはカーペット・ラグ・クッション・カーテン・ベッドや布団といった布製品から出る繊維くずと、髪の毛・ダニの死骸・花粉や砂ぼこりが絡み合ったものだ。フローリングに落ちたほこりは歩くと巻き上がり、アレルギーの原因になることがある。部屋の隅の方や家具のすき間や裏側にたまり、黒ずみの原因になる。
食べこぼし
食べこぼしがフローリングの汚れになる。子どもの食べこぼしはもちろん、大人でもクッキーやポテトチップスなどを食べこぼすことは多い。油分を含む食べこぼしは落ちにくいため、洗剤を使わなければならないことがある。
油汚れ・皮脂
キッチンの床は油で汚れやすい。また、アイランドキッチンやカウンターキッチンはリビングの床も油で汚れている場合がある。直接油がこぼれるわけではないため油断しがちだが、煙に混ざった油やキッチンの床を踏んだスリッパなどがフローリングの油汚れの原因になる。スリッパを使わない場合は足の裏から分泌される皮脂がフローリングが汚れる原因になる。気がついたら黒ずんでいることがあるため、洗剤でしっかり落とさなければならない。
カビ
カビはホコリや食べこぼしをエサにし、湿度が高い場所に生える。換気をしない部屋や風通しの悪い場所が黒ずんでいたらカビが原因だと考えてよいだろう。
2. フローリング用洗剤を使うメリット
フローリングの床を掃除するときにはフローリング用洗剤を使用するのがベストだ。フローリング用洗剤の持つメリットをご紹介する。
フローリングを傷める心配がない
フローリング用洗剤はフローリングのために作られているため、フローリングを傷める心配がない。フローリング用ではない洗剤を使うと、ワックスがはがれることがあるので注意が必要だ。
油汚れに強い
フローリング用洗剤を使うと、油汚れや皮脂汚れを効率よく落とすことができる。フローリングを保護しながらも、油汚れを落とせる程度の十分な洗浄力がある。
つや出し効果がある
ワックスをかけ直すほどではなくても、フローリングがくすんで見えることはある。フローリング用洗剤はつや出し効果を持つものがあるため、汚れを落としつつ床のくすみを防ぐことができる。
除菌効果がある
床を掃除しつつ除菌効果が得られる洗剤もある。床は予想以上に雑菌が多く、歩いているうちに家中に菌が広がる場合がある。特にペットや小さい子どもがいる場合には除菌効果のあるフローリング用洗剤を使用することをおすすめする。
3. フローリングは汚れの種類別に洗剤を使い分ける
フローリング用洗剤は汚れの種類によって使い分けると効果的だ。複数の洗剤を持っておくとよい。
皮脂汚れと黒ずみはアルカリ性のフローリング用洗剤
足の裏の皮脂による黒ずみには、油を落とすアルカリ性のフローリング用洗剤が効果的だ。ただし強すぎるアルカリはフローリング表面のワックスまで落としてしまうため、弱アルカリ性のものがよいだろう。床だけでなく家中に使えるタイプが使いやすいのでおすすめだ。
油汚れは食器用洗剤も利用できる
ベタベタとしつこい油汚れは食器用洗剤を使う方法がある。洗浄力が強いため、直接フローリングにつけるのでなく雑巾に数滴垂らしてから使うとよい。汚れを落としたら絞った雑巾で二度拭きをしておけばフローリングを傷める心配もない。
とにかくキレイにしたい場合は洗浄力が強いタイプ
とにかく汚れをキレイにしたいという場合は洗浄力の強い床用洗剤を使うとよい。ただし頻繁に使うと表面のワックスや塗装がはげるおそれがあるので注意が必要だ。
カビにはアルコール除菌スプレー
カビはアルコール除菌スプレーでしっかりと除去しよう。アルコールはカビを根こそぎ除菌できるため、カビ除去の必須アイテムだ。揮発性が高いのでフローリングへのダメージも少ない。
定期的な掃除ならつや出し入りの中性洗剤
定期的な掃除の場合、中性洗剤を使うのがベストだ。中性洗剤はアルカリ性・酸性の洗剤よりも洗浄力が弱いものの、頻繁に拭き掃除をするのに最適だ。つや出し効果のあるものなら常にピカピカな状態を保つことができる。
4. 洗剤を使う?使わない?フローリング掃除の頻度と方法
フローリング掃除の頻度や洗剤を使った掃除方法をご紹介する。正しいやり方や頻度で行えば、黒ずみやカビを防ぎながらフローリングを保護できる。
フローリングの拭き掃除は毎日やらなくてもよい
フローリングを頻繁に洗剤や水を使って拭き掃除を行うと、ワックスや塗装がはがれたりフローリングが水分を含んで傷んだりするため、毎日行う必要はない。基本的には1ヶ月に1回の頻度で行えばよいが、より頻繁に行う場合でも2〜3週間に1回程度でよい。目立つ汚れを見つけたらその都度ピンポイントで行う。
ほこりは掃除機前にフロアワイパーを使う
洗剤を使って掃除をする前に掃除機でほこりを取る必要がある。掃除機の排気でほこりを巻き上げてしまうため、掃除機の前にフロアワイパーなどを使って大まかなほこりを取っておくとよい。その後フローリングの境目やすき間といったフロアワイパーで取り切れない場所のほこりを掃除機で吸い取る。フロアワイパーはドライタイプを使うとよい。
洗剤を使った拭き掃除は掃除機のあとで
掃除機が終わったら洗剤を使って拭き掃除を行う。フローリング用洗剤なら直接ふりかけてもよいが、食器用洗剤や洗浄力の強い洗剤は雑巾に含ませてから拭くのがおすすめだ。カビには除菌用アルコールスプレーを直接ふりかけるが、ひどいカビにはキッチンペーパーにアルコールを染み込ませてカビの箇所に貼り付け、乾燥するまでしばらくおくと効果的だ。
二度拭きや乾拭きをするのがポイント
フローリング用洗剤を使用するときは、二度拭きすることで更につやを出せる。また、食器用洗剤などを使って拭き掃除を行ったら、洗剤がフローリングに残らないように水を絞った雑巾で二度拭きを行う。水分が残らないように乾拭きをするのも効果的だ。
5. フローリングに使ってはいけない洗剤
フローリングには使用しない方がよい洗剤がある。フローリングが傷んだり変色したりするのを避けるため、以下の洗剤に気をつけておくとよい。
重曹やセスキ炭酸ソーダは避ける
自然に優しく汚れをよく落とすと重宝される重曹は、フローリングには不向きだ。重曹はアルカリ性で油汚れには強いが、ワックスをはがしてしまいフローリングの劣化を招く恐れがある。またカビに重曹を粉のままふりかける掃除法があるが、フローリングの溝やすき間に入ってしまうと取りにくいため避けておくとよい。セスキ炭酸ソーダは重曹よりも高い効果が得られるが、フローリングへの影響も大きい。
お酢やクエン酸も避ける
酸性のお酢やクエン酸を洗剤として使用するのも、フローリングには避けておいた方がよい。木材に染み込んでダメージを与えることがあり、特にワックスが薄くなっているときには注意が必要だ。
カビ取り剤も避ける
カビを落とすには風呂場用のカビ取り剤を使うことがある。強力なカビ取り剤は塩素系漂白剤を含んでおり、フローリングの色を落としシミや色むらができてしまうので、避けておいた方が無難だ。
結論
フローリングは日頃のフロアワイパーと掃除機で十分きれいな状態を維持できるが、掃除機では落とせない皮脂やカビなどの汚れは洗剤を使ってしっかり落とす必要がある。月に1回程度の拭き掃除で十分だが、夏などの汗をかく時期や湿度の高い時期は月に2回程度拭き掃除を行ってもよい。汚れに適した洗剤を選び、正しい方法で掃除をしてフローリングをピカピカにしてみてはどうだろうか。