レーヨンの洗濯はどうすべき？洗濯機と手洗いのコツや注意点を解説！

主にパルプ（植物繊維）を原料に作られているのがレーヨン。絹に似たやさしい肌触りや質感が特徴的な素材だ。レーヨンそのものが人肌に近い弱酸性なので、肌にもやさしいと言えるだろう。そんなレーヨンは洗濯が難しいと言われている。

レーヨンの洗濯が難しいのは、水に弱いことが理由とされている。濡れることで縮みや強度の低下などを招くためだ。輪染みができたり型崩れしたりするものもある。レーヨンは縮むと元には戻らないため、洗濯をはじめ取り扱いには注意が必要だ。

加工技術の進歩などにともない、今では洗濯OKのレーヨンも数多く登場している。ただし、洗濯表示は事前にチェックしておくことを忘れないようにしよう。「水洗い」および「手洗い」が不可の場合は、無理をせずクリーニングにお任せすることをおすすめしたい。

洗濯表示を確認し、水洗いOKだったレーヨンは自宅で洗える。その際のコツや手順を覚えておこう。

・オシャレ着用の中性洗剤を使う
・色柄物は色落ちチェックをする
・30℃以下の水道水を使用する
・汚れが外側にくるようにたたんでネットに入れる
・やさしく洗濯できるコースを選ぶ
・脱水する際は10秒程度に留める
・洗濯が終わったらすぐに取り出して干す

色柄物のレーヨンは、先に目立たない場所に洗剤をつけて数分待ち、白い布をあてて色が移らないかを確認してほしい。移ったときはクリーニングに出すか、ほかの衣類とは別で洗濯したほうがいいだろう。

また、レーヨンを干すときはハンガーにかけ、風通しのいい場所で陰干しするのが基本になる。すぐに取り出さないとシワの原因になるため注意しよう。

次に、レーヨンを手洗いで洗濯する場合のコツと手順を見ていこう。用意するものはオシャレ着用の洗剤と洗濯桶、バスタオルだ。

・桶に30℃以下の水道水をためて洗剤を適量溶かす
・レーヨンの衣類を浸して「30秒以内」で押し洗いをする
・水を替えながら泡立たなくなるまですすぐ
・レーヨンをバスタオルで包んで脱水（タオルドライ）をする

水に濡れている時間が長くなるほどダメージがかかる。洗濯〜タオルドライまでを2分程度で済ませるくらいのつもりで、スピーディーに行うのがコツだ。洗剤を入れすぎるとすすぎに時間がかかってしまうため、通常の洗濯の場合より少なめに入れてもいいだろう。

タオルドライが済んだらハンガーにかけるか、伸びる可能性がある場合は平干しネットを使って干そう。風通しのいい場所で陰干し、または風通しをよくして室内干しする方法がおすすめだ。また、干す前に形を整えておくとキレイに仕上がる。

最後に、洗濯したレーヨンのシワを伸ばしたり保管したりする際の、注意点をお伝えする。

洗濯したレーヨンのシワを伸ばすのは、一度しっかり乾いてから。アイロンを「中温」に設定し、当て布をしながら素早くかけるのがコツだ。ただし、事前に必ず洗濯表示でアイロンの使用がOKかどうか確認しておいてほしい。また、スチームはテカリなどの原因になるため、使用は控えよう。

レーヨンは湿気を含むと縮むおそれがある。除湿剤や乾燥剤と一緒に衣装ケースに入れるなどして保管しよう。あわせて、虫食いを防ぐため防虫剤を入れておくと安心だ。

洗濯OKのレーヨンだった場合、今回紹介した手順で洗ってみよう。とくに手洗いはスピーディーに済ませるのがコツになる。ただ、くれぐれも無理はしないでほしい。大切な衣類を長く着るためにも、不安が残る方はクリーニングに出すことをおすすめしたい。