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シンプリストという生き方。実現するための心得と部屋作りのアイデア

シンプリストという生き方。実現するための心得と部屋作りのアイデア

投稿者:ライター:渡辺恵司(わたなべけいじ)

鉛筆アイコン 2021年9月16日

近年、シンプリストを目指す方が増えている。あなたもその一人ではないだろうか?明確な定義のないシンプリストだが、本稿では理想の暮らしを実現するための部屋づくりのアイデアを「一人暮らし」と「家族暮らし」に分けて紹介する。シンプリストになるための心得も解説するので、あわせて参考にしていただきたい。

  

1. シンプリストとは?シンプリストとは?ミニマリストとの違いも解説

シンプリストとは、その名が示すように生活をはじめ考え方や持ち物、生活環境や人間関係など生き方全般をシンプルにしたいと考える方々のことだ。よく混同されるのがミニマリストだが、どのような違いがあるのだろう?

シンプリストとは

シンプルとは「質素」「簡素」という意味を持つ。転じてシンプリストとは、モノの多い少ないを問題とするのではなく、暮らしを単純化することで素のまま・ありのままの分かりやすい生活を目指す方々を指す。シンプリストは、モノに振り回され支配される生活から脱却し、自分が主役であることを最優先させるのが特徴だ。そのため流行にも左右されず、好きなモノ、気に入ったモノをシンプルに取り入れるなどして価値観の表現を統一することを目指している。

ミニマリストとは

ミニマリストはできるだけモノを持たないことを主義としている。生活に不必要、なくても生きていけるというモノを排除し身軽な生活を実践しようとする方々だ。シンプリストとの大きな違いはモノの数である。ミニマリストはどれだけモノを持たないかに重点を置く。一方シンプリストはモノを持たないのではなく、極端だが「白で揃える」など、価値観を統一したシンプルなインテリアやライフスタイルを求めている。

とはいえもちろん、シンプリストを目指した結果「モノが極端に減った」ということもある。となればミニマリストでありシンプリストでもあるという解釈になるだろう。明確な定義がないため線引きが難しいが、ここでは根本的な考え方は違うという点だけご理解いただきたい。

2. シンプリストになると何がどう変わる?

シンプリストになることで、それ以前の生活と何がどう変化するのだろうか?もちろん個人差があるが、これからシンプリストを目指そうという方が少しでもイメージできるよう、一例を紹介しよう。

キレイな状態をキープしたくなる

シンプリストの部屋はいわゆる「キレイ」である。統一感があり、持ち物もシンプルであるがゆえ家具なども整然としている。何かを購入した際、あるいは何かを取り出して使ったあと、適当に床の上に置いたりテーブルの上に置いたりしていないだろうか?シンプリストになると、きちんと収納したり片付けたりする意識が芽生えるといわれている。つまりキレイな状態をキープしたいと思うようになるのだ。

余計なモノを買わなくなる

自分にとって必要か、収納スペースとの兼ね合いはどうか、自分の部屋に合うかなどを考えながらモノを取捨選択するようになる。買う前に吟味することにより、余計なモノを買ってしまうことが少なくなる。

これまで目が届かなかった場所も見えるようになる

シンプリストの部屋はスッキリしている。これまでモノが邪魔で見えなかった部屋の隅、ベランダの床なども視界に入るようになる。これにより気づきが生まれることもあれば、より細かいところまで掃除が行き届くようになることもあるだろう。

生活習慣や時間の使い方に変化が現れる

1日1回片付けをするようになったり、空いた時間に読書をするようになったり、テレビを排除してプロジェクターを導入したり、気分転換にお香を炊いてみたりなど、生活習慣や時間の使い方が変化する。もちろん人によりけりだが、こうした何かしらの小さな変化をもたらしてくれるのもシンプリストの暮らしの特徴だ。

3. シンプリストになるための「心得」とは?

シンプリストを目指すにあたり、どういったことを心がけるべきなのだろうか?

自分に本当に大切なことをリストアップする

シンプリストを目指すにあたってもっとも基本となるのが、自分自身の頭の中、価値観や考え方だ。まずは思考を整理しよう。自分が大切だと思う物事、好きな物事などを思いつくまま書き出し、そこから「本当に」大切な物事・好きな物事を絞り込んでいこう。

生活リズムとスケジュールを把握し管理する

自分自身のライフスタイルはきちんと把握できているだろうか?生活リズムがバラバラで、スケジュール管理もしっかりできていないと暮らしが安定しない。雑念や不必要な行動なども増え、シンプリストから遠ざかってしまう。生活リズムやスケジュールをきっちり把握し、管理するとともにルーティン化できるものはしておこう。そうすることで雑念や不必要な行動などが減らせるはずだ。

長く使える「大切なモノ」だけを手元に置く

先述したように、シンプリストにとってモノの数は問題ではない。いかに自分にとって大切なモノだけを手元に置いておくか、そしてそれをいかに長く使い続けるかのほうが大切だ。モノを「簡素化」して「統一感」を持たせるというルールに則っていれば、モノの数は関係ない。

自分が好きなモノだけに囲まれて生活をする

長く使える大切なモノにも通ずるが、本当に気に入ったモノ、好きなモノだけに囲まれて暮らしていくのもシンプリストになるための大切な要素である。さらに、それらのデザインやカラーなどに統一性を持たせることができれば完璧だ。

流行ではなく自分が身につけたいかどうかを重視する

服装やバッグなどの持ち物、靴などは流行が目まぐるしく変わるが、シンプリストはそれを追いかけようとしない。本当に自分が着たいと思う服、持ちたいと思うバッグ、履きたいと思う靴を選ぶ。故スティーブ・ジョブズは毎日同じ服を着ていた。どちらかというとミニマリストに近い価値観かもしれないが、気に入った服を毎日着続けるという点ではシンプリストに近いものもある(毎日服を選ぶ時間がもったいないという理由もあったようだが)。

4. シンプリストの部屋はどんな感じ?

シンプリストの部屋の特徴は「モノが簡素であり統一感がある」ことだ。そこには一貫した価値観と単純で分かりやすいコンセプトがある。

部屋のカラーが統一されている

シンプリストの部屋はカラーが統一されている。たとえばモノトーンであったりアースカラーであったりなど、自分が好むイメージのカラーにとことんこだわっている。部屋に入った瞬間から「らしさ」で溢れているのが特徴だ。

高い収納スキルとこだわりがある

シンプリストは部屋がスッキリしていることにこだわる。モノはあるが「いかにシンプルにすることができるか」にこだわる。そのため収納術に長けており、さまざまな工夫をしている。もちろん、余計なモノがないということも重要だ。

長く使えるモノがそろっている

シンプリストがモノを買い求めるとき、まず「本当に自分に必要か」を熟考する。そして同じ目的のモノならば、多少高価であっても飽きずに長く使えるモノを選ぶ。むやみに買ったり捨てたりすること自体が少なくなる結果、シンプルな生活が実現できるというわけだ。

5. シンプリストの部屋を実現するコツ【一人暮らし編】

一人暮らしであればシンプリストの部屋を実現することはそれほど難しくはない。部屋がシンプルになればファッションや身近なモノまでシンプルになっていくから不思議だ。

テーマカラーを統一する

テーマカラーを統一することで、モノが置かれていてもシンプルに見える。たとえば一人暮らしの狭いキッチンでも、調理器具や食器、調理道具やマットなどに統一カラーを使えば同化し、雑多感を排除できる。

ラグを敷かない

フローリングにはラグを敷きたくなるかもしれないが、シンプリストを目指すなら敷かないほうがよいだろう。床の広い面積を占めるアイテムが減り部屋全体がスッキリ見える。掃除機をかけるのも楽になるし、キレイをキープしたくなるはずだ。

収納アイテムは小さなモノを選ぶ

「大は小を兼ねる」という考え方を捨て、収納アイテムはできるだけ小さなモノを選ぶことだ。収納スペースが余っていると「まだ入る」という思考回路になり余計なモノが増えてしまう。シンプリストにモノの数は関係ないとお伝えしたが、そうはいってもやはり、部屋作りの基本となるのは「余計なモノをできるだけ増やさない」ということである。

6. シンプリストの暮らしを実現するコツ【家族暮らし編】

自分がシンプリストを目指したいと思っていても、家族やパートナーがいると実現が難しいことがある。価値観を押しつけるなどしてお互いにストレスにならないことも大切だ。

共有スペースに自分のモノを置かない

家族の共有スペースのメインといえばリビングだろう。リビングのテーブルにはついモノを置いてしまいがちだが、これをやめるだけでスッキリした空間になる。「共有スペースに個人のモノを置かない。ただし自分の部屋は裁量に任せる」これならルールも守りやすいし、お互いにストレスになるのも回避できるはずだ。価値観を押しつけるのではなく「共感してもらうこと」に重きを置こう。

美しく見せる工夫をする

シンプリストの部屋はすべてを収納してスッキリ見せることではない。自分が大切にしているモノや好きなモノは見えるところに置いておき、生活を豊かにしたいというのもシンプリストの考え方だ。たとえば本が好きなら作家別・サイズ別・ジャンル別という具合にきちんと並べ、美しく見せる工夫をしよう。

7. シンプリストは「自分の人生」を見つめ直すきっかけになる

シンプリストは、それを目指そうと思った瞬間から自分の人生を見つめ直す作業が始まる。結果としてシンプリストになれなくても(ならなくても)、いったん立ち止まって自分自身を見つめ直すことは意義のあることかもしれない。なにかを変えたい、打破したい、地に足がついていないような気がするといった方がいれば、いったん深呼吸をして、シンプリストのように自分に本当に必要な物事はなにか考えてみてはいかがだろうか?

結論

シンプリストの部屋は、たとえモノが少なかったとしても自己主張は強い。そこに住む方の価値観が凝縮されているからであろう。部屋をシンプルにすることは、自分にとって必要か必要でないかを取捨選択することでもある。シンプルな部屋を心がければ、いつしか自分の生き方もシンプルになっていく。シンプリストを目指すなら、ぜひ今の自分と向き合うところから始めてみよう。
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  • 公開日:

    2020年3月19日

  • 更新日:

    2021年9月16日

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