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クローゼットのカビ対策を徹底解説!衣類に生えたカビを落とすには?

クローゼットのカビ対策を徹底解説!衣類に生えたカビを落とすには?

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

鉛筆アイコン 2021年2月24日

クローゼットのカビ対策は十分だろうか?どうもカビ臭がするといった場合、すでに隅や衣類などにカビが生えているかもしれない。本稿ではクローゼットのカビの退治方法を紹介するとともに、衣類に移ってしまったカビの撃退方法も解説する。再発を防ぐ対策とあわせて、ぜひ参考にしてほしい。

  

1. クローゼットにカビが生える原因

湿度とエサ、そして適度な温度があればカビは生育し繁殖する。とりわけ温度20~35℃程度、湿度80%程度になると活発になるとされている。これをクローゼットに当てはめて考えてみよう。

通気性が悪く湿気がこもりやすい

クローゼットは扉を閉めていることが多いため、そもそも空気の流れが悪い。そのうえ衣類や小物が詰め込まれた状態ではさらに通気性が悪くなる。非常に湿気がこもりやすい空間なのだ。

ホコリや皮脂などエサが豊富にある

カビは衣類に付着したホコリや皮脂、汗などをエサとする。具体的にはたんぱく質や炭水化物、アミノ酸や脂肪などだ。加えてクローゼットそのものに溜まったホコリや髪の毛といった養分もエサになるおそれがある。

適度な温度に保たれやすい

カビは0〜40℃など生育可能な温度範囲が広い(氷点下や40℃以上で生育することもある)。クローゼットの中はマイナスになったり40℃以上になったりすることはほとんどないため、カビの生育に適した温度に保たれやすいといえるだろう。いかがだろうか?こうして見るとクローゼットは湿度・エサ・温度という、カビの生育に最適な条件がそろいやすいことがお分かりいただけるだろう。

2. クローゼットのカビは2種類ある

クローゼットに限ったことではないが、カビには大きく2種類ある。一見するとホコリと見間違えてしまうようなものもあるので、ここで整理しておこう。

白カビ

ホコリのようにフワフワした物体がうっすらと白く付いていれば、それは白カビである確率が高い。素材の表面に繁殖していることが多く、比較的簡単に落とすることができる。

黒カビ

一方、黒い斑点やシミのようなものであれば黒カビと考えてよいだろう。素材の奥深くまで根を張るため、白カビに比べると根絶が難しい厄介な存在である。

3. クローゼットにカビが生えたときの対処方法

クローゼットにカビを発見したら、それ以上の繁殖や衣類などに移るのを防ぐため、速やかかつ徹底的に掃除することが重要だ。まずすべきことから見ていこう。

用意するもの

  • アルコール除菌スプレー(パストリーゼなど)
  • ティッシュ
  • ゴミ袋
  • 捨ててもよい雑巾(複数枚)
  • マスク
  • メガネ(ゴーグル)
  • ゴム手袋
これらを用意しよう。普段使わない方はメガネやゴーグルを用意するのが難しいかもしれないが、ホコリや胞子、アルコール除菌スプレーなどが目に入らないように保護するためのものだ。可能であれば準備しよう。マスクやゴム手袋などとともに装着したらいよいよカビ退治だ。

1.クローゼットの中のものを全部出す

まずはクローゼットの中のものを全部取り出し、それぞれカビに汚染されていないかチェックする。カビが付いている衣類を見つけたら、胞子が飛び散らないようゴミ袋などに入れて隔離しておこう。カビが移っていない衣類で天日干しできるものは、掃除の間干しておくとカビ対策になる。

2.雑巾またはティッシュにアルコールを含ませる

次に用意した雑巾またはティッシュなどに、アルコール除菌スプレーを吹きつけて染み込ませよう。アルコールは揮発しやすいため、吹きつけたら速やかに作業に当たるのがポイントだ。

3.カビを拭き取る

続いてカビを拭き掃除するのだが、雑巾は同じ面ばかりを使ってしまうとカビを広げかねないため、こまめに面を変えるとよい。同様にティッシュも、一箇所を拭くごとにゴミ袋へ捨てて新しいものに交換しよう。拭き取るときは、カビの範囲を広げてしまわないよう外側から内側に向かうとよい。なお使った雑巾やティッシュはその場でゴミ袋へ入れて廃棄しよう。

4.扉を開放したままにして乾燥させる

キレイになったら、扉をしばらく開放したままにして乾燥させよう。カビ以外のホコリなどが気になるときは、このタイミングで掃除をしてしまうとよい。カビを取る前に掃除機などをかけると胞子が舞うおそれがあるため、必ずカビから先に退治することだ。

5.中に入っていたものを元へ戻す

クローゼットの中が完全に乾いたら、最初に出したものを元へ戻そう。ただしカビが移っていた衣類はまだ収納しない。それらのカビの落とし方は後述する。

4. クローゼットに黒カビが生えたときの対処方法

クローゼットに生えたのが黒カビだった場合の対処方法を見ていこう。黒カビは素材に深く根を張る厄介な存在だ。根絶は難しいが、被害を広げないためにも適切な対処が求められる。

用意するもの

  • 塩素系漂白剤(キッチンハイターなど)
  • アルコール除菌スプレー(パストリーゼなど)
  • ティッシュ
  • ゴミ袋
  • 捨ててもよい雑巾(複数枚)
  • マスク
  • メガネ(ゴーグル)
  • ゴム手袋
今度はより強力な塩素系漂白剤を用いる。ただし塩素系漂白剤は強力なため、素材によっては脱色やシミなどになってしまうことがある。まずは目立たない部分につけ、別のキレイな雑巾で拭き取って異変がないか確認しよう。不安なときは使用を避けてほしい。

クローゼットの黒カビの退治方法

  • アルコール除菌スプレーを使って表面を拭き掃除する
  • 塩素系漂白剤を水で希釈し、雑巾に含ませる
  • クローゼットの目立たない部分につけて試す
  • 問題なければ黒カビを拭き取る
  • 水拭きと乾拭きをして乾燥させる
まずは先ほど紹介した手順で黒カビの表面を拭き取ろう。塩素系漂白剤の適量はパッケージで確認できるが、おおよそ漂白剤10mlに対し水100mlが目安となる。これを、まずは雑巾の角など一部に少量含ませよう。目立たない部分で試し拭きしてみて、問題なければ黒カビを拭き掃除する。ある程度落ちたら別の新しい雑巾を水に濡らして固く絞り、漂白剤が残らないよう入念に水拭きをする。終わったら、また別の新しい雑巾で乾拭きをしよう。最後は扉を開放したまましっかり乾燥させれば完了だ。

5. クローゼットの衣類にカビが生えたときの対処方法

クローゼットに収納してあった衣類にもカビが生えていた(移っていた)という場合は、次の方法で退治しよう。

用意するもの

  • アルコール除菌スプレー(パストリーゼなど)
  • 衣類用のブラシ
  • 酸素系漂白剤(ワイドハイターなど)
  • 洗濯洗剤(普段お使いのものでOK)
  • マスク
  • メガネ(ゴーグル)
  • ゴム手袋
  • 洗濯桶
これらを用意しよう。酸素系漂白剤には液体と粉末がある。どちらでもよいが、使いやすいのは溶かす必要がない液体タイプだろう。なおゴム手袋と洗濯桶は、後述する黒カビを撃退する際の、手洗い(浸け置き洗い)で用いる。

事前に洗濯表示をチェックする

クローゼットの衣類をすべて丸洗いしたくなるかもしれないが、水洗いできない衣類もある。それに酸素系漂白剤が禁止されている衣類もある。まずは洗濯表示の「水洗い」や「漂白処理」を確認しよう。バツがついている衣類は、ご家庭でのカビ退治は諦めてクリーニング店に依頼してほしい。なお洗濯表示には新旧あるため、詳しくわからないという方は消費者庁のホームページを見ておこう(※1・※2)。

衣類のカビを落とす方法

  • ベランダなどの屋外へ持ち出し、全体をブラッシングする
  • アルコール除菌スプレーをたっぷり染み込ませ、干して乾かす
  • 洗濯洗剤と酸素系漂白剤を使って洗濯する
軽度のカビであれば、この手順で退治できる。屋外に持ち出す際は胞子が舞ってしまわないようにそっと移動させることだ。また力強く叩いたりこすったりすると生地が傷むおそれがあるため、優しく払うように落とそう。

衣類に生えたのが黒カビだったときは?

黒カビは繊維の奥まで入り込むため、除菌と漂白が必要だ。ブラシでこすると繊維の奥深くに潜り込んでしまうので気をつけよう。まずは綿棒に酸素系漂白剤をつけ、黒カビに直接塗り込む。次に洗濯桶に40℃程度のぬるま湯をはり、酸素系漂白剤を適量とかして洗浄液を作る。そこで衣類を浸け置きしよう。水ではなくぬるま湯を使うのは洗浄力を高めるためだ。30分~2時間ほど浸け置きをしたらすすいで様子を確認し、落ちていたらいつも通り洗濯をして仕上げよう。

6. クローゼット全体にカビが生えていたときの対処方法は?

クローゼット全体にびっしり黒カビが生えていたという場合も、やることは同じだ。目を覆いたくなるような光景かもしれないが、まずはマスクやゴーグルなどを着用してクローゼットの中のものを外へ出そう。次にアルコール除菌スプレーで表面のカビを拭き取ったのち、塩素系漂白剤などを使って拭き掃除をする。

ハウスクリーニングを依頼することも検討しよう

あまりにひどいときは、ハウスクリーニングにお願いしよう。とくに黒カビは素材、つまりクローゼットの床や壁など建材にまで及んでいるおそれがある。表面だけをキレイにしても再発するリスクが高いため、費用はかかるがハウスクリーニングで一掃してもらうのが賢明だ。

7. クローゼットのカビを退治する際の注意点!漂白剤はNG?

クローゼットのカビを退治するにあたって、いくつか注意点がある。

胞子が舞うのを防ぐ

掃除機をかけたり激しく動いたり、窓を全開にして空気の流れを作ったりしてしまうと、胞子が舞ってしまうおそれがある。新たな場所に根付けばさらなるカビ被害を生みかねないため、そっと作業に当たることを心がけよう。

保護具を着用する

胞子を吸い込んでしまうのを防ぐため、マスクの着用は必須だ。目にも入らないように気をつけよう。

ゴシゴシこすらない

こすってしまうと素材の奥へ入り込んでしまうおそれがある。表面のカビは軽く振り払う、拭き取るように除去していこう。

塩素系漂白剤の使用は慎重に

先ほども注意喚起させていただいたが、クローゼットの壁や床などに強力な塩素系漂白剤を使う場合、色落ち・変色・変質といったリスクが生じる。必ず目立たない場所で試してから行うことと、水で希釈してから使うことを忘れないようにしよう。少しでも異変を感じたら使用を控え、木材に使用できるカビ取り剤を使うなどしよう。

8. クローゼットのカビを防ぐための9の対策

せっかくクローゼットのカビを撃退できても、油断すれば再発のおそれがある。次のような対策を講じてカビを予防しよう。すべては難しいかもしれないが、いくつかを組み合わせればより高いカビ対策効果が期待できる。

1.衣類や小物の量を調整する

詰め込みすぎると通気性が悪くなる。ぎっしり収納している方はこの機会に不要なものを減らすなどし、ゆとりを持たせた収納を心がけよう。衣類同士の間隔をあけるといった工夫も大切だ。

2.衣類は干してから収納する

汗などが染み込んだ衣類をそのままクローゼットに収納するのは、カビの再発を招く大きな要因となる。風通しのよい日陰などにしばらく干してから収納するようにしよう。

3.定期的に扉を開放する

万年締め切った状態では湿気がこもってしまう。週1回など定期的に扉を開放し、湿気を飛ばしておこう。そのついでに掃除ができればベターだ。

4.風を送って湿気を飛ばす

扉を開けている間、サーキュレーターや扇風機などで風を送って湿気を飛ばしておくのもよい。ただしカビやホコリが溜まっているクローゼットは、それらが舞ってしまうためNGだ。先に掃除をしよう。

5.除湿剤を使う

こまめに換気できないこともあるだろう。そんなときは、市販の除湿剤がおすすめだ。後ほどおすすめを紹介するのでぜひチェックしてみてほしい。

6.重曹を置いておく

重曹には消臭・吸湿作用があるのをご存知だろうか?粉末のまま瓶などに入れて、ふたをせずにクローゼットに入れておこう。こぼすのが心配な方は、ガーゼなど通気性のある薄い布で覆い、輪ゴムで固定するなどしよう。重曹が固まったら交換時期だ。

7.こまめに掃除をする

ホコリなどはカビのエサになってしまう。これを機に、こまめに掃除する習慣を身につけよう。

8.除菌・消臭スプレーを吹きつける

衣類に、除菌作用のある布用の消臭スプレーを吹きつけるのもカビ対策になる。着用したあとしばらく干してから、スプレーしてクローゼットに収納するとよいだろう。

9.クリーニングから返ってきた衣類は袋を外す

クリーニングから返ってきた衣類にはビニール袋が掛けられていることがほとんどだ。そのままクローゼットに収納したくなるかもしれないが、通気性が悪く湿気が溜まるおそれがある。外して収納するか、カバーが必要なら不織布など通気性がよいものに交換しよう。

9. クローゼットのカビ対策におすすめのアイテム

クローゼットのカビ対策におすすめのアイテムをまとめたので参考にしてほしい。

ビーワンショップ「カビホワイト カビソフト除去スプレー」

木材にも使用できるカビ取り剤だ。塩素臭も強くなく、カビ予防効果も期待できるなどクローゼットには最適だろう。

花王「ワイドハイターEXパワー 衣料用漂白剤」

液体タイプの衣類用・酸素系漂白剤で、色柄物にも使える。洗剤だけでは落ちない「蓄積臭」も分解してくれる。

花王「キッチンハイター」

こちらは液体タイプの塩素系漂白剤だ。木・竹製品にも使用可能ではあるが、必ず目立たないところで確認してからにしよう。

オカモト「水とりぞうさんクローゼット用」

吸湿量300gのシートが2枚入っている。湿気はゼリー状に固まるので交換時期が分かりやすいのも特徴だ。

エステー「ドライペット クローゼット用」

同じく湿気をゼリー状に固めてくれるクローゼット用の除湿剤。240gと吸湿量はやや劣るがコンパクトで場所を取らない。

コジット「パワーバイオ 押入れのカビきれい」

珪藻土などを使った除湿剤だ。押入れ用だが吊り下げられるフックが付いているのでクローゼットにも使える。

10. 冬も油断禁物!クローゼットのカビ対策は一年を通して

冬はたしかに湿気が少ないが、暖房や加湿器などを使うため室内が適度な温度・湿度に保たれやすい。それに、寒い部屋のクローゼットは内外との温度差で結露が生じるおそれがある。気密性の高い近代住宅ならなおさらだ。ホコリに加えてこうした環境にあればカビが生育し繁殖するおそれがあるため、冬でも油断せずカビ対策を講じよう。

結論

クローゼットのカビはアルコール除菌スプレーや塩素系漂白剤などを使って退治し、以後、再発しないように換気や除湿といった対策を講じよう。クローゼットはカビの発生に気づきにくい場所である。少しでもカビ臭がしたら、大切な衣類に移ってしまう前に徹底的に掃除をしよう。

(参考文献)

インフォメーションマークアイコンオリひとを楽しむための注意事項はこちら
  • 公開日:

    2020年3月26日

  • 更新日:

    2021年2月24日

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