目次
1. Tシャツにもアイロンをかけるべき?

Tシャツは、基本的にはアイロンがけが必要ない衣類だ。洗濯して干したものをたたむ際、簡単にシワを伸ばすだけというご家庭も多いだろう。だがモノによってはアイロンがけをしたほうがよいケースもある。
ピシッと決まるとカッコいいし気分もいい
Tシャツも、ワイシャツなどと同じようにアイロンがけをするとピシッと決まる。着ていて気分がいいし見た目もカッコいい。とはいえすべてのTシャツを毎回アイロンがけするのは大変だろう。アイロンがけは、頑固なシワがついてしまったTシャツやお気に入りのTシャツなどに限定するとよい。
2. Tシャツにアイロンをかけるための基礎知識

Tシャツの素材は多くが綿だが、その綿は一度シワがつくとなかなか戻ってくれない。とくに薄手のTシャツでそういった経験をしたことがある方も多いのではないだろうか?気に入ったTシャツがシワクチャだとテンションも下がってしまう。ぜひアイロンがけをしてピシっと決めよう。その前に、まずは押さえておくべきポイントを解説する。
ドライとスチームの使い分け
綿100%のTシャツで、シワなどがそれほどひどくないようであればスチームアイロンを当てよう。頑固なシワがある場合は、霧吹きなどでたっぷり湿らせてからドライアイロンを当てるとよい。
アイロンの温度は洗濯表示でチェックする
- 旧洗濯表示
└「低」80〜120℃まで
└「中」140〜160℃まで
└「高」180〜210℃まで - 新洗濯表示
└「・」底面温度110℃を上限(スチームなし)
└「・・」底面温度150℃を上限
└「・・・」底面温度200℃を上限
Tシャツに適したアイロンの温度についても確認しておこう。洗濯表示には新旧あり、上記のようにそれぞれ若干表記や意味合いが異なる。アイロンの絵柄にバツが描かれているときは、アイロン処理ができないという意味になるので気をつけよう。消費者庁のホームページを紹介しておくので、ぜひ目を通しておいてほしい(※1・※2)。
アイロンをキレイにかけるコツ
- アイロンは直線的に動かす
- アイロンは狭い部分→広い部分の順でかける
- アイロンは、左右ではなく上下に向かってかける
- アイロンを持たないほうの手で縫い目を引っ張りながらかける
- ガンコなシワは霧吹きなどで水を含ませてからアイロンをかける
Tシャツをアイロンがけする際は、こうしたポイントを押さえておこう。また上から下にかけていくのもポイントになる。たとえば袖なら肩から袖口へ、身ごろなら首から裾へ、といった具合だ。
3. Tシャツにアイロンをかける際の注意点

Tシャツをアイロンがけする前に、覚えておきたい注意点をお伝えする。
プリント部分には「あて布」をする
Tシャツのプリント部分をアイロンがけする際はあて布を使おう。塗料などが溶けてしまうのを防ぐためだ。また縫いしろ部分はどうしてもテカリが出やすい。アイロンをやや浮かせてスチームを当てるといった方法でテカリを防ごう。
アタリにも注意する
濃い色のTシャツはとくにアタリに注意が必要だ。繊維が潰れてテカッて見えてしまう現象をアタリという。これを防ぐには、アイロンを少し浮かせてスチームを当てるか、100均でも手に入るメッシュ素材のあて布を使うといった方法がある。
4. Tシャツのアイロンがけの手順

Tシャツのアイロンがけ自体は意外と簡単だ。ここまでお伝えしたポイントや注意点を理解しておけば、Tシャツのアイロンがけで大きく失敗することはほとんどないだろう。
用意するモノ
- スチームアイロン
- アイロン台
- あて布
- Tシャツ
あて布はハンカチなどでもOKだが、色移りするリスクがあるため色柄物ではなく白物をおすすめする。
Tシャツのアイロンがけの手順
- 左右の袖からアイロンをかける
- 後ろ身ごろを首から裾に向かってかける
- 前身ごろを首から裾に向かってかける
- 首元にたるみが見られたらプレスする
- ハンガーにかけて熱が冷めるのを待つ
アイロンは、グッと押しつけるのではなく軽く当てるくらいがよい。縫いしろやプリントにはあて布を使う、アイロンは直線的に動かすなどのポイントを押さえたうえで行おう。身ごろがアイロン台に収まらないときは、左右に分けての作業でOKだ。
5. Tシャツの頑固なシワをアイロンで伸ばすには?

お伝えしたように、Tシャツに多く使われている綿は一度シワだらけになるとなかなか戻らないことがある。上記の手順でアイロンがけをしても残ってしまうような頑固なシワには、霧吹きを使おう。
Tシャツの気になるシワにたっぷりと霧吹きで水を含ませたら、ドライアイロンをかけて丁寧に伸ばしていけばキレイになるはずだ。アイロンの設定温度は高めがベストだが、Tシャツの洗濯表示にしたがってほしい。
Tシャツの気になるシワにたっぷりと霧吹きで水を含ませたら、ドライアイロンをかけて丁寧に伸ばしていけばキレイになるはずだ。アイロンの設定温度は高めがベストだが、Tシャツの洗濯表示にしたがってほしい。
6. アイロンがけの頻度を減らすTシャツの扱い方

Tシャツのアイロンがけはワイシャツなどと比べると簡単だが、それでも枚数が多い方などは時間がかかるだろう。少しでもアイロンがけの頻度を減らすには、Tシャツを洗濯したり干したりする際にちょっとした工夫を取り入れよう。
柔軟剤を使う
シワを防ぐ効果のある柔軟剤も多く販売されている。香りなどにこだわりがなければ、そうした柔軟剤を使って洗濯するのがおすすめだ。
脱水時間を短めにする
あわせて脱水時間を1分(洗濯物の量によっては2〜3分)程度にすると、洗濯ジワがつきにくくなる。
脱水が終わったら速やかに干す
脱水が終わったら、できるかぎり速やかに取り出そう。いつまでの洗濯槽に入れっぱなしにすると雑菌が繁殖して生乾きのイヤなにおいが発生したり、頑固なシワがついたりしてしまう。
Tシャツの干し方にもコツがある
洗濯したTシャツを干す前に、手で軽く引っ張りながら、あるいはパンパン叩きながら大きなシワを伸ばしておこう。
ちょっとしたことだが、このひと手間だけでアイロンがけをする頻度が減らせるはずだ。ぜひ試してみてほしい。
ちょっとしたことだが、このひと手間だけでアイロンがけをする頻度が減らせるはずだ。ぜひ試してみてほしい。
結論
すべてのTシャツをアイロンがけするのは大変かもしれないが「お気に入り」「高価だ」「シワが目立つ」といったTシャツはぜひ、アイロンをかけてピシッと決めよう。それほど難しくないので、アイロン初心者の方にもできるはずだ。お伝えしたポイントや注意点を覚えて、ぜひTシャツのアイロンがけをマスターしてほしい。
(参考文献)
- 1:消費者庁「洗濯表示(平成28年11月30日まで)」
https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/household_goods/guide/wash.html - 2:消費者庁「洗濯表示(平成28年12月1日以降)」
https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/household_goods/guide/wash_01.html