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お風呂の床の黒ずみ|原因と効率的な掃除方法、予防方法まで徹底解説

お風呂の床の黒ずみ|原因と効率的な掃除方法、予防方法まで徹底解説

投稿者:ライター 渡辺恵司(わたなべけいじ)

鉛筆アイコン 2021年10月22日

お風呂の床に発生する黒ずみの原因と効率よく落とすための掃除方法、黒ずみが発生するのを少しでも防ぐ方法などを詳しく解説していく。お風呂の床や浴槽などに発生する黒ずみは放置すると頑固にこびりつき、落ちにくくなってしまう。見かけたら早めに掃除をすることが大切だ。

  

1. お風呂の床の黒ずみは何が原因?

やや黒ずんだお風呂の床のイメージ
お風呂の床にはさまざまな汚れが付着する。その何が黒ずみ汚れとなってしまうのか、原因を見ていこう。

お風呂の床の黒ずみ汚れの原因

体の皮脂や垢、石鹸やシャンプーなどの油脂

体や頭から落とした皮脂汚れや垢、あるいは体や頭を洗う際に使用したボディーソープやシャンプーなどに含まれる油脂などが十分流しきれていないと、お風呂の床に少しずつ溜まっていきやがて黒ずみ汚れとなってしまうことがある。

水垢とそこに結合したさまざまな汚れ(金属石鹸など)

水垢とは水道水に含まれるミネラル成分などが固まったものだ。本来白っぽい物質で、粉のように見えたりウロコのように鏡にこびりついたりするものだが、水垢にホコリやゴミ、皮脂や油脂といった汚れが結合することで黒ずみのようになってしまうことがある。なお水道水のミネラル成分と皮脂や油脂が結合した汚れを金属石鹸(または石鹸カスなど)と呼ぶので覚えておこう。

ピンクのぬめりとそこに結合したさまざまな汚れ

排水口のまわりなどによく見られるピンクのぬめりは、主に「ロドトルラ」と呼ばれる酵母菌の一種である。そのままならピンクあるいはややオレンジがかったような色だが、水垢と同じように皮脂や油脂、あるいはゴミなどが絡まることで黒ずみ汚れのように見えることがある。

黒カビ

お風呂はカビの生育と繁殖に必要な「湿度」「栄養分」「温度」などの条件がすべてそろっている空間だ。お手入れが行き届いていない場合など、あっという間にお風呂の床に根を張り繁殖してしまうことがある。

2. お風呂の床の黒ずみを落とすための洗剤は?

掃除に使うさまざまな洗剤やゴム手袋、スポンジなどの写真
お風呂の床にできた黒ずみを落とすには、どういった洗剤を使えばよいのだろうか?

汚れを効率よく「中和」させるのがポイント

汚れには液性がある。いわゆる「酸性」「中性」「アルカリ性」といったものだ。汚れを落とすためには、いかに効率よく中和させられるかがキーとなる。たとえば酸性の汚れに対してはアルカリ性の洗剤を、アルカリ性の汚れに対しては酸性の洗剤を使うと中和されやすい。すなわちお風呂の床の汚れを掃除する際は、汚れに種類(液性)に応じて洗剤を使い分けるのがポイントとなる。

軽度の黒ずみ汚れはお風呂用中性洗剤で落ちることもある

ごく軽いお風呂の床の黒ずみ汚れであれば「バスマジックリン」など市販のお風呂用中性洗剤だけでキレイに落とせることもある。そのためまずはここから試してみて、落ちなければより強力な洗剤に変えるといったやり方もある。

水垢や金属石鹸などには「クエン酸」「酸性洗剤」など

水垢あるいは水垢と皮脂や油脂が結合した金属石鹸はアルカリ性である。したがって酸性洗剤を使って掃除をすると効率がよい。ナチュラルクリーニングでも大活躍の「クエン酸」あるいはトイレ用洗剤「サンポール」なども効果的だ。ただし皮脂や油脂は酸性であるため、酸性洗剤のみではキレイに落とせないこともある。その場合はアルカリ性洗剤も併用するといったことで対処しよう。

皮脂汚れには「重曹」「酸素系漂白剤」など

一方、皮脂の汚れは酸性であるためアルカリ性洗剤を用いると落ちやすい。アルカリ性の洗剤には、同じくナチュラルクリーニングの必須アイテム「重曹」や「オキシクリーン」といった粉末の酸素系漂白剤などがある。

黒カビには「塩素系漂白剤」が効く

黒カビによる黒ずみ汚れは、酸性洗剤や重曹、あるいは酸素系漂白剤などではなかなか落ちてくれない。黒カビはとくに素材の深くまで根を張るため「カビキラー」や「カビハイター」といった、より強力な市販の塩素系漂白剤を使って掃除しよう。

酸性のアイテムと塩素系漂白剤を混ぜるのは絶対にNG

洗剤を使うにあたって1点、絶対に忘れてはいけない注意点がある。それは上述したクエン酸や酸性洗剤などと塩素系漂白剤を絶対に混ぜてはいけないということだ。両者が混ざると有害なガスが発生して大変危険である。「まぜるな危険」の文字があるものはもちろん、クエン酸などもNGなので覚えておこう。掃除をする際は念のため換気扇を回し、ドアを開放した状態でおこなうなどのひと工夫も必要だ。

3. お風呂の床の黒ずみの掃除方法

お風呂の床を掃除している写真
お風呂の床の黒ずみの、具体的な掃除方法を解説していこう。

お風呂用中性洗剤を使って掃除する方法

用意するもの

  • 「バスマジックリン」などのお風呂用中性洗剤
  • スポンジまたはブラシ
  • ゴム手袋

掃除方法

  • お風呂用中性洗剤を黒ずみ汚れにスプレーする
  • 所定の時間放置したのち、スポンジやブラシでこすり洗いをする
  • シャワーで十分すすぎ、可能であればバスタオルなどで水気を拭き取る
使い方はパッケージなどに書かれているはずなので、そちらを参考にしていただきたい。なおバスタオルで拭き取るのは、水気を残さないようにするため(新たな水垢や黒ずみ汚れを発生しにくくさせるため)だ。

酸素系漂白剤を使って掃除する方法

用意するもの

  • 「オキシクリーン」など粉末の酸素系漂白剤
  • ビニール袋
  • 洗面桶やバケツ
  • スポンジまたはブラシ
  • ゴム手袋

掃除方法

  • 排水口のふた(ゴミ受け)をビニール袋に入れ、元のように排水口へ戻す
  • オキシクリーンなどの酸素系漂白剤をぬるま湯で溶く
  • お風呂の床に、深さ1cm程度のお湯を溜める
  • オキシクリーンを溶かした洗浄液を加える
  • 2時間〜最長6時間ほど放置する
  • 時間がきたらスポンジやブラシでこすり洗いをする
  • 排水口のふた(ゴミ受け)を外し、洗浄液と汚れを流す
  • シャワーで十分すすぎ、可能であればバスタオルなどで水気を拭き取る
お風呂の床にお湯を溜めるため、まずは排水口をふさぐ。ビニール袋以外の方法でふさいでもOKだ。オキシクリーンを溶く際は40〜60℃ほどのお湯を使おう。分量についてはパッケージに記載があるのでそちらを参考にしてほしい。あとはお風呂の床を「オキシ漬け(つけおき)」する要領で掃除をしていけば完了だ。

重曹とクエン酸を使って掃除する方法

用意するもの

  • 重曹
  • クエン酸
  • キッチンペーパー
  • ラップ
  • スポンジまたはブラシ
  • ゴム手袋

掃除方法

  • 先にシャワーで軽くお風呂の床を濡らしておく
  • 重曹をまんべんなく(黒ずみが気になるところに)撒く
  • 重曹の半分の量のクエン酸を上からまんべんなく撒く
  • キッチンペーパーで覆い、上からラップでパックをする
  • 1時間ほど放置したのち、スポンジやブラシでこすり洗いをする
  • シャワーで十分すすぎ、可能であればバスタオルなどで水気を拭き取る
重曹とクエン酸を混ぜることで炭酸ガスが発生する(こちらは人体に無害なもの)。そのガスの作用で汚れを浮かせやすくするという掃除方法だ。とはいえ市販の洗剤ほど強力な効果は期待できないため、ごく軽度の黒ずみ汚れに試してみるとよいだろう。ただし黒ずみの範囲が広いと、重曹やクエン酸を大量に使わなければならない。それでいて効果がイマイチとなれば時間やお金の無駄になってしまうので、どうしても洗剤を使えないといった理由がない限りは、最初から市販の洗剤を使って掃除することをおすすめする。

塩素系漂白剤を使って掃除する方法

用意するもの

  • 「カビキラー」「カビハイター」などの塩素系漂白剤
  • ゴム手袋

掃除方法

  • 黒カビに向かって塩素系漂白剤を吹きつける
  • 所定の時間放置し、シャワーで十分すすぐ
  • 可能であればバスタオルなどで水気を拭き取っておく
塩素系漂白剤を吹きつけて流水ですすぐだけなので手軽だが、強力な洗剤であるため皮膚や粘膜に付着しないように気をつけよう。また上述のように酸性のアイテムとは絶対に混ざらないように注意してほしい。

4. お風呂の床の黒ずみ汚れ以外の掃除方法は?

黒ずみ以外に苔やサビのような汚れが付着したお風呂の床
お風呂の床には黒ずみ汚れのほかにも、ピンクのぬめりや白っぽい汚れが溜まる。ピンクのぬめりについては先ほど紹介したお風呂用中性洗剤や酸素系漂白剤などで落とせることが多いが、それでも落ちなければ塩素系漂白剤を使ってみよう。ここでは白っぽい汚れの落とし方を解説していく。

黒ずみ以外の汚れを落とす方法

用意するもの

  • 「バスマジックリン」などのお風呂用中性洗剤
  • クエン酸
  • 洗面桶またはバケツ
  • キッチンペーパー
  • ラップ
  • スポンジまたはブラシ
  • ゴム手袋

掃除方法

  • 洗面桶に、水200mlに対し小さじ1杯の割合でクエン酸を加えて溶かしておく
  • お風呂用中性洗剤とスポンジまたはブラシで、先に落とせる汚れを落とす
  • クエン酸水溶液をキッチンペーパーに含ませて白い汚れを覆い、ラップでパックをする
  • 2時間ほど放置したのち、スポンジやブラシでこすり洗いをする
  • シャワーで十分すすぎ、可能であればバスタオルなどで水気を拭き取る
白っぽい汚れの原因は多くが水垢である。水垢はアルカリ性のため酸性のクエン酸を使って落とそう。石鹸カスの場合、クエン酸のみではキレイに落とせないことがある。その場合、残っているのは酸性の汚れである可能性が高いため、重曹を使って落とすなどしよう。

5. お風呂の浴槽にできた黒ずみ汚れの掃除方法は?

浴槽の写真
お風呂の床ではなく浴槽に黒ずみができることもある。ついでに掃除してしまったほうが効率的だ。

お風呂の浴槽の黒ずみ汚れの掃除方法

  • 「バスマジックリン」などのお風呂用中性洗剤を使う
  • 「オキシクリーン」など粉末の酸素系漂白剤でつけおきをする
  • 「重曹」と「クエン酸」を使ってこすり洗いをする
  • 「カビキラー」「カビハイター」などの塩素系漂白剤を使って黒カビを落とす
この場合も基本的には床に使う洗剤と同じもので掃除できる。ただし大理石や檜などデリケートな素材で作られた浴槽の場合、使ってはいけない洗剤もあるため注意が必要だ。掃除の前に浴槽の材質を確認するとともに、洗剤のパッケージを見て使用しても問題ないか確認しておこう。

クレンザーをかけてこする方法もある

お風呂の浴槽についた黒ずみを取るには「ジフ」などのクレンザーも有効だ。黒ずみの上にクレンザーをかけ、柔らかいスポンジでこすり洗いをしよう。浴槽を傷つけないためにも必ずお風呂用のクレンザーを使ってほしい。ただしクレンザーは研磨剤であるため、デリケートな素材の浴槽には使用しないほうが賢明だ。使用できる素材、できない素材を前もって必ず確認しておいてほしい。

6. お風呂の床や浴槽の黒ずみ汚れを予防する方法

お湯が出ているシャワー
お風呂の床の黒ずみをキレイに掃除したら、それ以降は再発を防ぐことが大切だ。完全に防ぐことはできないかもしれないが、少しでも発生を遅らせる、減らせる可能性はある。たとえば次のような対策があるのでできるとこから実践してみよう。

お風呂から上がる際にお湯で洗い流す

黒ずみの原因となる皮脂や油脂、金属石鹸などをできる限りキレイに流しておくことが大切だ。入浴後、上がる前に45〜50℃前後の熱いお湯でお風呂の床や浴槽などを流しておこう。

お風呂から上がるタイミングで浴槽を洗う

浴槽を掃除するタイミングで多いのは「お湯をはる前」だろう。だがその場合、前日の汚れが当日まで残っていることになる。そのあいだに雑菌が繁殖したり乾燥して頑固にこびりついたりすることがあるため、お風呂から上がるタイミングで当日の汚れを落としておくのがよい。少々面倒ではあるが、どうしても黒ずみが気になる方はこうした掃除方法も試してみてほしい。

お風呂から上がる際に水分を拭き取る

水垢も黒ずみの原因となるため、お風呂から上がるタイミングでバスタオルやマイクロファイバークロスなどを使って床や浴槽の水分を拭き取っておこう。面倒であれば水切りワイパーで水気を切るだけでも違うはずだ。

換気扇を回してできる限り速やかに湿気を飛ばす

浴室にいつまでも湿気が残っているとカビが生えやすくなる。お風呂を上がった直後はドアをしっかり閉めた状態で(ガラリの開閉が可能であれば、そこは開けておく)換気扇を回し、できるだけ速やかに浴室内を乾燥させるように心がけよう。

7. お風呂の床の黒ずみを掃除してキレイに保とう

綺麗なお風呂の床と浴槽
お風呂の床の黒ずみ汚れは皮脂や垢、油脂などのほか水垢と皮脂などの結合(金属石鹸、石鹸カス)、ピンクのぬめりと皮脂などの結合、それに黒カビなど原因がさまざまだ。それぞれの汚れに適した洗剤を使うことが効率よく落とすためのポイントになるので覚えておこう。黒ずみは放置しても改善されないうえ、黒カビならさらなる繁殖を招くおそれがある。発見し次第、速やかに掃除をしてお風呂を清潔に保とう。

結論

シャンプー類や掃除道具など、お風呂まわりで使用するアイテムを床に直置きにしている場合も汚れが溜まって黒ずみや黒カビが発生してしまう。心当たりがある方は、これを機に「吊るす収納」「浮かす収納」などを考えてみてはいかがだろうか?
インフォメーションマークアイコンオリひとを楽しむための注意事項はこちら
  • 公開日:

    2020年4月 3日

  • 更新日:

    2021年10月22日

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