1. ハンディアイロンと普通のアイロンの違い

ハンディアイロンは「ハンディースチームアイロン」「衣類スチーマー」など、メーカーごとに名称がさまざまだ。一般的なプレスタイプのアイロンとハンディアイロンの形状や重量、使用法の違いをご紹介する。
ハンディアイロンと普通のアイロンは使用法が違う
一般的なプレスタイプのアイロンはアイロン台上に衣服を置き、その上にアイロンを滑らせるようにして使う。熱とアイロン本体の重量を利用してシワをピンと伸ばすため、衣服はハンガーから外して台の上に置かなくてはならない。袖・襟・ズボンの折り目のような細かいところは、台の上で動かしながら使う。
ハンディアイロンは重量を利用せずにスチームの力だけでシワを伸ばすので、ハンガーにつるしたまま使うことができ、スピーディーにかけられるのが特徴だ。
ハンディアイロンは重量を利用せずにスチームの力だけでシワを伸ばすので、ハンガーにつるしたまま使うことができ、スピーディーにかけられるのが特徴だ。
重量が違う
手に持ったまま上下に動かすハンディアイロンはプレスタイプのアイロンよりもかなり軽い。逆にアイロン台を使う場合には、ハンディアイロンは軽すぎて使いにくく感じるだろう。プレスタイプのアイロンは1kg〜1.5kgほどだがハンディアイロンは600g〜800gほどなので、持ったときにかなりの違いを感じる。
スチームの量が違う
ハンディアイロンは重さを利用せずにスチームの力でシワを伸ばすので、プレスタイプのアイロンよりもスチームが大量に出るのが一般的だ。デリケートな衣服にも使えて便利である。
コードレスとコード付きの違い
電源コード付きの商品とコードレスの商品がある。コード付きなら連続して使用できるメリットがあり、コードレスはコンセントから離れた場所でも使えて軽いのがメリットだ。コードの長さや充電時間を比較して購入するとよい。
ハンディアイロンの価格帯は
ハンディアイロンの価格帯は5,000円前後から15,000円前後だ。メーカーや商品によって開きがあるが、10,000円以内で買えると考えてよい。アタッチメントやコードの有無、機能面によって価格が決まる。
ハンディアイロンと普通のアイロンのどちらを選ぶべきか
ハンディアイロンと一般的なプレスタイプのアイロンのどちらを選べばよいか悩む方も多いだろう。じっくりアイロン台で使うならプレスタイプのアイロンを選ぶとよいが、家にアイロン台がなく短時間で衣服のしわを取りたいときはハンディアイロンのほうがよい。ベストなのは「どちらも持っておく」ことではあるが、ハンディアイロンでもアイロン台で使えるものもあるので検討するとよいだろう。
ハンディアイロンを選ぶポイント
ハンディアイロンを選ぶときは前述の「コードの有無」「価格」「重量」「スチーム量」以外に、「立ち上がり速度」「メーカー」もチェックする。有名なメーカーのものは価格は高いが使用者が多いため信頼して使える。ネットの口コミには賛否両論があるが、どれも参考になる情報なのでチェックしてからの購入がベストだ。重量バランスの良さや形状、水を入れるタンクの容量も確認しておこう。値下がりしている型落ちの商品も狙い目だ。
スチームアイロンで代用できるか
残念ながらスチームアイロンはハンディアイロンのようには使えない。スチームアイロンは常に持ち上げて使うのは厳しい重さであるし、ハンディアイロンのほうが水滴が細かく、スチームの量も多い。スチームアイロンとハンディアイロンはまったく別物だと考えるのが賢明だ。
2. ハンディアイロンを使うメリット

忙しい人や日頃からスーツを着る人ほどハンディアイロンのメリットを享受できる。ハンディアイロンの持つ特徴を十分に活用するため、どのようなメリットがあるのかをご紹介する。
衣服をハンガーにつるして使える
ハンディアイロンは衣服をハンガーにつるしたまま短時間で手軽にシワを伸ばせるのがメリットだ。アイロン台の必要もなく家を出る直前やすきま時間を利用できる。電源を入れるとすぐに熱くなり、待ち時間のロスが少ないのも特徴だ。
いろいろな素材に使える
ハンディアイロンはウール・カシミア・着物のほか、繊細なベルベットやシルクにも使える。ただし衣服によって温度設定やスチームの有無などの指定があり、洗濯表示マークを確認するのが大切だ。
除菌・消臭効果がある
ハンディアイロンは除菌・消臭効果がある。汗・タバコ・焼き肉のような不快な臭いの元になる物質を高温の蒸気を当てて揮発させ、同時に除菌もできる。アレル物質である花粉やダニの除去ができる機種もある。とくにスーツは毎日着回して汗じみや臭いが気になるが、ハンディアイロンを使ってケアをすれば気持ちよく着られる。気になる加齢臭もケアできるので便利だ。
3. ハンディアイロンの使用法

衣服を傷めず安全に使うためのハンディアイロンの正しい使用法をご紹介する。
洗濯表示マークで温度とスチームを確認
初めに洗濯表示マークを必ず確認するとよい。高温(200度まで)・中温(150度まで)・低温(110度まで)の温度指定、スチームの可否、あて布の要不要を確認する。アイロン不可のマークがある衣服には使用できないので注意する。
スチームを出す使用法
ハンディアイロンは基本的にスチームを出して使用する。ただし素材によっては「スチームを出しながら本体を衣服に当てる」「スチームを出しながら衣服に直接当てずに使う」という使い分けが必要だ。繊細な素材であるシルク・カシミヤ・アクリル・ウール・ベルベットは離したままスチームを出して使うのが基本だ。レーヨンやポリエステルも同様にするといいだろう。
ドライタイプとしての使用法
ハンディアイロンはスチームを出さずにドライで使える商品が多い。たとえばパナソニックの「衣類スチーマー」の場合、ポリエステルとレーヨンはドライモードで本体を衣服に当てて使う。ズボンの折り目やスカートのプリーツなどを整えたいときもドライで行い、アイロン台を使う。
アイロン台なしで使う
ハンディアイロンはハンガーに衣服をつるした状態で使うのが基本だ。本体を衣服に当てるときも離してスチームだけを当てるときも、素材を伸ばすように引っ張りながら行うのがコツだ。ハンディアイロンは3秒ほどかけて10cm程度を動かすのが基本で、ポリエステルやレーヨンなどは1秒程度で動かすといいだろう。
アイロン台やミトンを使う
裾や襟など細かいところや端のほうは、アイロン台やアイロン用のミトンを使うと上手くかけられる。端を手で持ったままではやけどをする可能性があり、注意が必要だ。
結論
ハンディアイロンは衣服をハンガーにつるしたまま短時間で手軽に使えるのが大きなメリットだ。除菌・消臭効果もあり、スーツを着て外回りをする方などには非常に重宝するアイテムだろう。購入するときには価格はもちろん、メーカー・蒸気の量・重量・ネットでの口コミなども参考にすると購入しやすい。衣服のシワや臭いが気になる方は導入を検討してはいかがだろうか。