1. 洗濯機の水抜きとは?
まずは、洗濯機の水抜きとはどのような作業なのか、なぜ必要なのかといった疑問を解消していこう。
給水・排水ホースや洗濯機内部の水を抜く作業
洗濯機の中に残っている水を抜く作業が「水抜き」である。洗濯槽に水がないからOKというわけではない。洗濯機の見えない部分やホースなどには、ある程度の水が残っているからだ。引っ越しの際はとくに、水抜きをしておくことが大切になると覚えておこう。
引っ越しの際に水抜きをしていないとどうなる?
水抜きには「ほかの家具・家電が濡れるのを防ぐ」「引っ越しトラックの荷台が濡れるのを防ぐ」「新居が水浸しになるのを防ぐ」「搬入・搬出時の引っ越し屋さんの労力を少しでも減らす」などの意味がある。
洗濯機の水抜きをせずにほかの荷物を濡らしてしまった場合、追加料金が発生するおそれもあるので気をつけよう。
洗濯機の水抜きをせずにほかの荷物を濡らしてしまった場合、追加料金が発生するおそれもあるので気をつけよう。
水抜きにかかる所要時間は?自分でできる?
水抜きは自分でも簡単に行える。所要時間も30分から1時間くらいで済むので、それほど時間はかからないといえるだろう。
2. 洗濯機の水抜きをするのは引っ越し前のどのタイミング?
水抜きは引っ越し前に行うべきものとわかったが、水抜きをするのにベストなタイミングはいつなのだろうか。
引っ越し前日がおすすめ
水抜きをしたあとは基本的に洗濯機が使えない。引っ越しを控えている方は、前日に洗濯機の水抜きを済ませるようにするといいだろう。
当日まで水抜きするのを忘れていた場合は?
洗濯機の水抜きは前日に行うのがベストだが、忘れていた場合でも、当日30分ほどの時間があればできる。慌てずに作業し、手順通りしっかりと水を抜いておこう。
3. 洗濯機の水抜き方法|縦型洗濯機の場合
まずは、縦型洗濯機の場合の水抜き方法を解説する。なお、詳しいやり方についてはメーカーや機種で異なる場合がある。事前に必ず取扱説明書を確認し、ここで紹介する手順と異なる場合は説明書を優先させてほしい。
用意するもの
・不要なタオル
・洗面桶やバケツ
・ドライバー(給水ホースを外す際に必要なことがある)
引っ越しの荷物の中に入れてしまわないようにだけ、気をつけておこう。
・洗面桶やバケツ
・ドライバー(給水ホースを外す際に必要なことがある)
引っ越しの荷物の中に入れてしまわないようにだけ、気をつけておこう。
給水ホースの水抜き方法
1.蛇口を閉める
2.ふたを閉めて電源を入れる
3.「水量」「スタート」の順にボタンを押す
4.10秒ほど経ったら本体の電源を切る
5.蛇口から給水ホースを外してホース内の水を出す
ホース内には水が残っているので、蛇口から外す際は洗面桶などを用意しておこう。
2.ふたを閉めて電源を入れる
3.「水量」「スタート」の順にボタンを押す
4.10秒ほど経ったら本体の電源を切る
5.蛇口から給水ホースを外してホース内の水を出す
ホース内には水が残っているので、蛇口から外す際は洗面桶などを用意しておこう。
洗濯機内部と排水ホースの水抜き方法
1.ふたを閉めて電源を入れる
2.「脱水」「スタート」の順にボタンを押す
3.脱水が終わったらふたを開け、洗濯槽内の水気をタオルで拭き取る
4.排水口側の排水ホースを抜き、洗濯機本体やホース内の水を出す
5.排水ホースを洗濯機本体(横など)のホースかけに取り付けをする
縦型の排水ホースの水抜き方法は以上だ。必ず給水ホースから先に行おう。
2.「脱水」「スタート」の順にボタンを押す
3.脱水が終わったらふたを開け、洗濯槽内の水気をタオルで拭き取る
4.排水口側の排水ホースを抜き、洗濯機本体やホース内の水を出す
5.排水ホースを洗濯機本体(横など)のホースかけに取り付けをする
縦型の排水ホースの水抜き方法は以上だ。必ず給水ホースから先に行おう。
4. 洗濯機の水抜き方法|ドラム式の場合
次に、ドラム式洗濯機の水抜き方法も解説しよう。この場合も同様に、必ず作業前に取扱説明書を確認しておきたい。
用意するもの
ドラム式洗濯機の水抜きで用意するものは、縦型洗濯機の場合と同様だ。
給水ホースの水抜き方法
1.蛇口を閉める
2.ふたを閉めて電源を入れる
3.「槽洗浄」「スタート」の順にボタンを押す
4.15秒ほど経ったら本体の電源を切る
5.蛇口から給水ホースを外してホース内の水を出す
基本的には縦型の水抜きと同じ手順だ。洗面桶などの用意を忘れずにしておこう。
2.ふたを閉めて電源を入れる
3.「槽洗浄」「スタート」の順にボタンを押す
4.15秒ほど経ったら本体の電源を切る
5.蛇口から給水ホースを外してホース内の水を出す
基本的には縦型の水抜きと同じ手順だ。洗面桶などの用意を忘れずにしておこう。
糸くずフィルターの水抜き方法
1.電源を入れる
2.「脱水1分」「スタート」の順にボタンを押す
3.脱水が終わったらふたを開け、ドラム内の水気をタオルで拭き取る
4.洗面桶を用意する
5.糸くずフィルターのカバーを開け、つまみを緩めるなどして少しずつ水を出す
6.水が出なくなったあと、糸くずフィルターを取り出し、タオルなどで水気を拭き取ってから元に戻す
以上が糸くずフィルターの水抜き手順だ。最後は、排水ホースの水抜きの方法を見ていこう。
2.「脱水1分」「スタート」の順にボタンを押す
3.脱水が終わったらふたを開け、ドラム内の水気をタオルで拭き取る
4.洗面桶を用意する
5.糸くずフィルターのカバーを開け、つまみを緩めるなどして少しずつ水を出す
6.水が出なくなったあと、糸くずフィルターを取り出し、タオルなどで水気を拭き取ってから元に戻す
以上が糸くずフィルターの水抜き手順だ。最後は、排水ホースの水抜きの方法を見ていこう。
洗濯機内部と排水ホースの水抜き方法
1.排水口側の排水ホースを抜き、洗濯機本体やホース内の水を出す
2.排水ホースを洗濯機本体(横など)のホースかけに取り付ける
これで水抜きは完了だ。ドラム式の場合は、給水ホース、糸くずフィルター、排水ホースの順番になるので覚えておこう。
2.排水ホースを洗濯機本体(横など)のホースかけに取り付ける
これで水抜きは完了だ。ドラム式の場合は、給水ホース、糸くずフィルター、排水ホースの順番になるので覚えておこう。
5. 洗濯機の水抜きをする際の注意点
洗濯機の水抜きの手順は難しくないが、失敗すると周りが水浸しになるなどのトラブルにもつながる。ここでは、水抜きをするにあたっての注意点を解説しよう。
主な注意点は6つ
・取扱説明書の手順に従う
・洗濯機の周りにモノを置かないようにする
・ホース内の水が思わぬ方向に飛び出す可能性があるため、ゆっくり作業を進める
・水抜きをする前に、蛇口はしっかり閉める
・洗濯機を傾ける必要があるときは、近所迷惑にならないよう、昼間などに行い、1人での作業が難しいときは2人以上で作業に当たる
・ホースの凍結に気をつける
・洗濯機の周りにモノを置かないようにする
・ホース内の水が思わぬ方向に飛び出す可能性があるため、ゆっくり作業を進める
・水抜きをする前に、蛇口はしっかり閉める
・洗濯機を傾ける必要があるときは、近所迷惑にならないよう、昼間などに行い、1人での作業が難しいときは2人以上で作業に当たる
・ホースの凍結に気をつける
給水・排水ホースや洗濯機内の水の凍結にも注意しよう
洗濯機をベランダなどに出している方は、凍結に気をつけたい。水抜きをしようと思ったのに凍結していた、というときは次の方法で対処しよう。
・給水ホース:蛇口をしっかり閉めてからホースを外し、お湯につけて溶けるのを待つ
・排水ホース:ドライヤーの温風を当てて溶かす
引っ越し前日になって慌てずに済むように、ホースの位置や、凍っていないかどうかなどを確認しておこう。
・給水ホース:蛇口をしっかり閉めてからホースを外し、お湯につけて溶けるのを待つ
・排水ホース:ドライヤーの温風を当てて溶かす
引っ越し前日になって慌てずに済むように、ホースの位置や、凍っていないかどうかなどを確認しておこう。
6. 洗濯機の水抜きは引っ越し業者にお願いできる?
やり方は難しくないとはいえ、洗濯機の水抜きを行うのが面倒なので、できれば引っ越し業者にお願いしたいと思う方もいるかもしれない。洗濯機の水抜きは引っ越し業者に依頼できるのだろうか。
お願いできる場合もあるが有料になるケースも
引っ越し業者によっては、洗濯機の水抜きを無料でやってくれる場合もある。ただし、オプション料金がかかることもあるので、事前にしっかり確認しておくのが重要だ。
7. 洗濯機の引っ越しで水抜き以外に注意すべきポイント
水抜きを行う以外にも、引っ越しで洗濯機を持っていく場合にはいくつか注意したい点がある。以下でそれぞれを確認して引っ越し当日に備えておこう。
搬入経路と設置スペースを確認しておく
まずは、引っ越し先へ洗濯機を搬入する際の経路を確認することが大切だ。「容量の大きいドラム式洗濯機を購入したが、引っ越し先の階段を通れなかった」などのトラブルにならないよう、事前に搬入経路の幅などを調べておくといい。
また、洗濯機の設置スペースもしっかり見ておきたい。物件によっては大型の洗濯機が置けないこともあるためだ。
また、洗濯機の設置スペースもしっかり見ておきたい。物件によっては大型の洗濯機が置けないこともあるためだ。
外したパーツを紛失しないように気をつける
水抜きの際に外したホースや、運搬の際に外したホースと排水口をつなぐパーツなどは、なくさないように注意しよう。パーツがなくなると、設置時に水漏れが起こるなどのリスクもある。
給水栓の高さ、排水口の位置を確認しておく
併せて、給水栓の高さや排水口の位置も確認しておこう。給水栓の位置が合わずに洗濯機と接続できない場合や、排水口の位置が洗濯機の真下にきてしまった場合は、別売のパーツなどで対応する必要がある。
洗濯パンのサイズと高さを確認しておく
洗濯パンとは洗濯機の下に設置されるプラスチックの受け皿で、水漏れなどを防ぐためにある。新居に洗濯パンがある場合、洗濯機によってはサイズが合わずに設置できないといったケースが起こりうるので、事前に調べておきたい。
給水栓の形状を確認しておく
洗濯機の給水栓の形状はさまざまだ。場合によっては新居の給水栓が洗濯機の接続部分に入らず、別の接続パーツを用意しなくてはならないこともある。
洗濯機は必ず「水平」に設置する
洗濯機は床と水平になるように設置しよう。傾いた場所やガタガタと揺れる場所に置くのは必ず避けてほしい。設置後は洗濯機がグラついていないか必ず確認しよう。
8. 洗濯機を自分で取り外し・設置する方法
引っ越しを業者に依頼しない場合、洗濯機を自分で取り外したり設置したりすることになる。最後に、洗濯機の取り外し方や、新居での取り付け方を解説しよう。なお、給水・排水ホースやアース線の外し方などは、メーカーや機種、型番などによって異なる場合があるため、ここで紹介するのはあくまで一例と思ってほしい。
給水・排水ホースとアース線の外し方
1.まずは洗濯機の電源コードを抜く。ドライバーでアース線を外したら、電源コードなどと一緒にまとめておこう。
2.蛇口と給水ホースをつなぐパーツを取り外し、給水ホースも一緒に外す。
3.排水口と洗濯機をつなぐパーツを取り外し、排水ホースも一緒に外す。排水口と洗濯機をつないでいたパーツは最初から物件に備わっていたものの可能性があるので、わからない場合は管理会社に問い合わせよう。
4.外したパーツはなくさないよう、袋などに入れてまとめ、忘れずに新居へ持っていこう。
2.蛇口と給水ホースをつなぐパーツを取り外し、給水ホースも一緒に外す。
3.排水口と洗濯機をつなぐパーツを取り外し、排水ホースも一緒に外す。排水口と洗濯機をつないでいたパーツは最初から物件に備わっていたものの可能性があるので、わからない場合は管理会社に問い合わせよう。
4.外したパーツはなくさないよう、袋などに入れてまとめ、忘れずに新居へ持っていこう。
引っ越し先での給水・排水ホースとアース線の取り付け方
1.洗濯機と排水ホースをつなぎ、排水ホースを排水口のパーツに接続する。
2.コンセントにあるアース線の差し込み口に、アース線を取り付ける。
3.給水ホースを洗濯機用の蛇口とつなぎ、給水ホースの反対側を洗濯機に接続する。
2.コンセントにあるアース線の差し込み口に、アース線を取り付ける。
3.給水ホースを洗濯機用の蛇口とつなぎ、給水ホースの反対側を洗濯機に接続する。
洗濯機の取り外しや設置は引っ越し業者にお願いできる?
洗濯機の取り外しや設置を自分で行うのは少々面倒なので、できれば引っ越し業者にお願いするのがおすすめだ。無料で対応してくれる業者もいるが、中には有料のオプションサービスになる場合もあるので、事前に確認しよう。
9. 洗濯機の水抜きは引っ越し前日に!忘れたら正直に伝えよう
洗濯機の水抜きには30分から1時間ほどの時間がかかるため、引っ越し前日に行うのがいいだろう。もし洗濯機の水抜きを忘れてしまったら、当日の引っ越し直前に行うか、どうしても間に合わない場合は、洗濯機の水抜きが済んでいないことを引っ越し業者に正直に伝えよう。
結論
洗濯機の水抜きを行わないと、運搬時に水が漏れるなどのトラブルにもつながる。紹介した手順でしっかり水抜きを行い、引っ越し当日はスムーズに運べるようにしよう。洗濯機の取り外しや取り付けを行ってもらえるか、事前に業者に確認するのも忘れないようにしたい。