1. 除湿シートの効果

除湿シートは、布団の湿気を取るだけではない。湿気がたまることで起こるさまざまなトラブルを予防することができる。
カビの繁殖を予防する
人の体温は36度前後。そして床からの冷気は夏であっても20℃、冬場で10℃とその差は大きい。この温度の差が湿度を生むのだ。布団が吸収した湿気は、毎日蓄積し続ける。
湿気が大好きなものといえばカビだ。そのうえ栄養となる皮脂などの汚れも十分にある。カビは、湿度の少ないところでは繁殖しにくい。除湿シートは、発生した湿気を吸い取り、カビが繁殖しにくい環境を作ってくれる。
湿気が大好きなものといえばカビだ。そのうえ栄養となる皮脂などの汚れも十分にある。カビは、湿度の少ないところでは繁殖しにくい。除湿シートは、発生した湿気を吸い取り、カビが繁殖しにくい環境を作ってくれる。
ダニの繁殖を予防
カビが好む環境というのは、ダニにとっても絶好の環境だといえる。特に布団につくダニはコナダニの仲間の「ヒョウダニ」で、刺すことはないがアレルギーの原因になる。ヒョウダニが繁殖すると、それをエサにツメダニが寄ってくる。ツメダニは人の血を吸うため、刺されてかゆい思いをしなければならない。
除湿シートを使って湿度を50%以下に維持すれば、ダニは活発に活動できなくなり、繁殖を抑えることができる。
除湿シートを使って湿度を50%以下に維持すれば、ダニは活発に活動できなくなり、繁殖を抑えることができる。
2. 除湿シートが必要なケース

あなたの寝室の生活環境はどうだろうか。それによって除湿シートが必要か必要でないのかがある程度把握できる。
床が畳の場合
布団を敷いている場所が畳の上の場合、除湿シートは絶対に必要というわけではない。なぜなら、畳で使われている「い草」が調湿機能を持っているからだ。夜間、布団にたまった湿気を吸い取って、日中にそれを吐き出してくれる。
ただし、畳が古くなっていたり、畳のキャパを超えるような多湿状態、万年床といった環境だと除湿シートが必要になる。
ただし、畳が古くなっていたり、畳のキャパを超えるような多湿状態、万年床といった環境だと除湿シートが必要になる。
床がフローリングの場合
布団を敷いている場所がフローリングの場合、除湿シートは絶対に必要だ。フローリングは、畳のような調湿機能がない。そのため、布団の湿気はたまり放題。布団だけでなく、フローリングにもカビが発生してしまう危険性がある。
3. 除湿シートの選び方

いろいろな除湿シートがあるが、どのようなポイントで選んだらいいのだろうか。ポイントは「除湿力」「速乾性」「洗濯可能」「便利機能付き」の4つだ。
除湿力
せっかくなら除湿力が高いものを選びたいもの。ただし、除湿効果の高いものはそれなりのお値段もする。比較的安価で、使いやすいのがシリカゲル素材の除湿シートだ。シリカゲルはそれほど除湿力は強くないが、布団を片付けるときに干しておけば除湿力はすぐに復活する。2~3日に一度くらいの上げ下ろしでも、十分湿度は吸収してくれる。
速乾性
除湿シートは、天日干しをして何度も使えるものの方が経済的だ。湿気をたっぷりと吸い込んだ除湿シートは、乾かすのに時間がかかることもある。とくに梅雨のジメジメした曇天に干しても、なかなかカラッと乾かすことができない。
その点を考えると、できるだけ速乾性のある除湿シートを選んだ方がストレスもないだろう。
その点を考えると、できるだけ速乾性のある除湿シートを選んだ方がストレスもないだろう。
洗濯可能
除湿シートは、天日干しをすることで除湿効果は回復する。しかし、寝ているときの汗の成分はそのまま残るため、臭いの原因になることも。除湿シートは洗えるもの、特に洗濯機で洗えるものを選ぶと便利で、衛生面でも安心できる。
便利機能付き
除湿シートの基本は湿気を取ることにある。それに加えて、さまざまな機能を持つものもあるので、自分が必要としている機能が備わったものを選ぶといい。たとえば、抗菌作用のあるものは、雑菌の抑制ができるため、嫌な臭い対策もできる。また、除湿シート自体に防ダニ、防カビ、防臭効果機能がついたものもある。
さらに、湿気センサーが付いた除湿シートもおすすめだ。目に見えない湿気だけに、色の変化で除湿シートの湿度状態を教えてくれる機能はありがたい。
さらに、湿気センサーが付いた除湿シートもおすすめだ。目に見えない湿気だけに、色の変化で除湿シートの湿度状態を教えてくれる機能はありがたい。
4. 除湿シートの使い方

せっかく除湿シートを使っているのに、使い方を間違えると効果が十分発揮できない。除湿シートの正しい使い方を紹介しよう。
ベッドでの除湿シートの使い方
除湿シートは、意外にも硬いものが多い。ベッドの場合には、マットレスの上やベッドパッドの下に敷くと寝心地が悪くなってしまうことがある。ベッドの床板やマットレスを湿度から守るためにも、マットレスと床板の間に除湿シートを敷くのが正解だ。
マットレスの湿気が気になる場合には、マットレスとベッドパットの間に敷く。その場合は、柔らかめの除湿シートか厚めのベッドパットを選ぼう。
マットレスの湿気が気になる場合には、マットレスとベッドパットの間に敷く。その場合は、柔らかめの除湿シートか厚めのベッドパットを選ぼう。
布団での除湿シートの使い方
布団で除湿シートを使う場合は、敷布団やマットレスの下に敷いて使う。押し入れに収納するときには、布団全体を除湿シートで包むようにする。こうすることで、収納している間も除湿をし、さらに外気の湿度から布団を守ることができる。
結論
布団をこまめに天日干しできれば、除湿シートは必要ない。しかし、日中仕事で留守の場合など、締め切りの部屋は湿度がこもりがちだ。そのようなときに除湿シートがあれば、天日干しと同じ効果が得られる。安眠や衛生の面からも一度布団の状態を把握して、ジメジメしていたら除湿シートを検討してみよう。