1. そもそもベンジンとは?

ベンジンとはどのような液体なのか、詳しい特徴について解説しよう。アルコールとの違いについても紹介するので、ぜひ確認してほしい。
ベンジンとは?
ベンジンとは石油から作られる液体だ。ガソリンと成分は近く、使用すると石油特有のにおいが漂う。シミ抜きに活用すれば、頑固なシミや汚れがスッキリ落ちる。
無色透明だが可燃性が強く、シミ抜き以外ではオイル式のカイロにも使用されている。シミ抜き用とカイロ用の2種類があるので、確認してから購入しよう。
無色透明だが可燃性が強く、シミ抜き以外ではオイル式のカイロにも使用されている。シミ抜き用とカイロ用の2種類があるので、確認してから購入しよう。
アルコールとの違い
アルコールは穀物が酵母を代謝する家庭で生じるものなので、ベンジンとは原料が異なる。(※1)アルコールの一種であるエタノールは、ベンジンと同じくシミ抜きに使うことが可能だ。
ベンジンとエタノールは油性汚れやシミに高い効果を発揮する。ベンジンが手に入らないなら、エタノールなどのアルコールで代用してもよいだろう。
ベンジンとエタノールは油性汚れやシミに高い効果を発揮する。ベンジンが手に入らないなら、エタノールなどのアルコールで代用してもよいだろう。
2. ベンジンを使った衣類のシミ抜き方法

ベンジンはシミ抜きにおすすめだ。ベンジンを活用するメリットや詳しい方法とはどのようなものなのか、詳しく解説していこう。
ベンジンでシミ抜きをするメリット
ベンジンには油分を溶かす性質がある。機械油やファンデーション、ドレッシングなど、水だけではなかなか落ちない汚れに効果的だ。
揮発性が高く水で流す必要がないため、水洗いができない衣服にも使用できる。一般的な洗剤とは違い、シルクやウールなどデリケートな天然素材のシミ抜きにも有効だ。
揮発性が高く水で流す必要がないため、水洗いができない衣服にも使用できる。一般的な洗剤とは違い、シルクやウールなどデリケートな天然素材のシミ抜きにも有効だ。
シミ抜きをする手順
ベンジンを活用したシミ抜きの手順について解説する。シミを移す白い布と、使い古した歯ブラシを用意しておこう。
1.衣服に付着したシミの下に白い布を敷く
2.ベンジンを塗布したあとは歯ブラシで軽く叩く
3.シミが落ちたのを確認したら乾燥させる
一部だけを叩くと色ムラになるので、広めに叩いてシミ抜きをするのがポイントだ。ただし、油性の汚れとは違い、水溶性のシミは落ちないので注意しよう。飲料や調味料などの水溶性のシミには、中性洗剤を活用してほしい。
1.衣服に付着したシミの下に白い布を敷く
2.ベンジンを塗布したあとは歯ブラシで軽く叩く
3.シミが落ちたのを確認したら乾燥させる
一部だけを叩くと色ムラになるので、広めに叩いてシミ抜きをするのがポイントだ。ただし、油性の汚れとは違い、水溶性のシミは落ちないので注意しよう。飲料や調味料などの水溶性のシミには、中性洗剤を活用してほしい。
3. シミ抜き以外のベンジンの使い道

シミ落とし以外だと、シール跡や油性フェルトペンの除去に使用できる。ベンジンが持つ意外な効果とはどういったものなのか、使い方と一緒に確認しよう。
シール剥がし
こすっても落ちないシール跡にはベンジンを使用する。カット綿や雑巾に含ませたら、シールの周囲に染み込ませよう。染み込んだのを確認したあとは、端から少しずつ剥がしていく。
ガラスに使用する場合、あとから雑巾を使って水拭きすると剥がした部分が目立たない。木製の素材に貼ったシールを剥がすときは、木目に沿って拭くのがポイントだ。
ガラスに使用する場合、あとから雑巾を使って水拭きすると剥がした部分が目立たない。木製の素材に貼ったシールを剥がすときは、木目に沿って拭くのがポイントだ。
油性フェルトペン落とし
油性フェルトペンやクレヨンなどのらくがきにもベンジンは有効だ。カット綿や布を使い、ベンジンを塗布してから拭き取ろう。乾燥したのを確認して濡らした雑巾を使って水拭きしたあとは、乾拭きすれば終わりだ。
デコボコとした部分に入り込んだらくがきには、歯ブラシを活用するとよい。らくがきを落としたあとはくもりが残ることがあるので、ガラス用の洗剤を塗布してからこすろう。
デコボコとした部分に入り込んだらくがきには、歯ブラシを活用するとよい。らくがきを落としたあとはくもりが残ることがあるので、ガラス用の洗剤を塗布してからこすろう。
4. ベンジンを使う際の注意点

石油が原料のベンジンは、使い方を間違えると危険があるので注意が必要だ。注意点とはどういった内容なのか、詳しく解説する。
火気厳禁
石油から作られているベンジンは燃えやすい。火の気がある場所で使用すると、火事のリスクがあるので注意しよう。静電気が起こりやすい電気機器の近くで使ったり、使用中にタバコを吸ったりするのも危険だ。
換気をする
ベンジンは揮発性が高いため、使用したあとは空気中を漂う。気体やにおいを吸い込まないように、窓を全開にして換気を行おう。もしも吸い込んでしまった場合は、すぐに別の場所に移動することが重要だ。
ゴム手袋をする
ベンジンを直接手で触らないように、ゴム手袋をはめてから作業をしよう。端を折り返しておけば、液垂れによる付着を防げる。シミ抜きやシール剥がしが終わったあとは、必ず丁寧に手を洗おう。
色落ちを確認
シミ抜きをする衣服や、シールやフェルトペンを落とす素材は、色落ちする可能性がある。タオルにベンジンを塗布したあとは、目立たない場所を軽く叩こう。色が移らないようなら、安心して使用できる。
結論
ベンジンとはシミ落ちしやシール剥がしに使用できる液体だ。ひどい油汚れやこびりついたシール跡までスッキリ落とせるので、ぜひ活用してほしい。ただし、火の近くで使ったり、換気をせずに使ったりすると危険だ。注意点をよく確認して、正しい使い方をしっかり守ろう。
参考文献
※1:厚生労働省