1. 消臭ビーズの仕組み

消臭ビーズは、芳香剤や脱臭剤とはまったく違う仕組みで作られている。その仕組みによって、より強力な消臭効果を発揮する。
不快なニオイを吸着して中和・分解
芳香剤は、強い香りでニオイをマスキングする仕組みだから、根本のニオイはなくならない。脱臭剤は、ニオイをほかの物質、たとえば炭のようなものに吸着させる仕組みだ。
消臭ビーズはニオイの元となる成分を吸着して中和・分解することで無臭化する仕組みである。つまり、ニオイそのものを消すイメージだ。
消臭ビーズはニオイの元となる成分を吸着して中和・分解することで無臭化する仕組みである。つまり、ニオイそのものを消すイメージだ。
ビーズの中身は?
消臭ビーズの中身はおもに「植物性抽出エキス」と「吸水性樹脂」である。植物性抽出エキスの入った消臭液剤を吸水性樹脂(ポリマー)に浸透させると丸く膨らむ。その表面から消臭成分を蒸発させてニオイ成分を消臭する。
消臭ビーズが時間の経過とともに小さくなっていくのは、ビーズの中の消臭液剤が蒸発していくから。つまり消臭効果が表れていることを示している。
消臭ビーズが時間の経過とともに小さくなっていくのは、ビーズの中の消臭液剤が蒸発していくから。つまり消臭効果が表れていることを示している。
2. 消臭ビーズの効果的な使い方

消臭ビーズの効果を実感、あるいは維持するためには効果的な使い方がある。思ったより消臭効果が感じられなかったときには、現在の使い方を見直してみよう。
空気に触れさせる
消臭ビーズは、空気中のニオイと接触することで消臭する。そのため、商品を購入したら内蓋やフィルムを取り外さなければ肝心の効果は出ない。使う前に必ずパッケージの説明を読んでおこう。
消臭キャパシティは大切
消臭ビーズにもキャパシティというものがある。部屋の広さと消臭ビーズのサイズは合っているだろうか。消臭ビーズには「〇〇畳用」などと、だいたいの目安が表記されている。それを参考にして適切な消臭ビーズの容量を選ぶようにしよう。
3. 消臭ビーズの置き場所

消臭ビーズは、効果的な場所に設置することが大切だ。そうすることによって、ニオイを効率的に吸着させて広げないようにできる。
消臭ビーズは低い場所に
気になるニオイと接触することで効果を発揮する消臭ビーズは、できるだけ低い場所に置くことが重要だ。なぜなら、悪臭成分は空気よりも重い性質を持つからだ。
ニオイの発生源近くに
気になるニオイがどこから発生するのかを確認しよう。生ゴミなのか、下駄箱なのか、ニオイの出所をはっきりさせてから、できるだけ発生源の近くに置くことが重要だ。部屋全体にニオイが広がる前に吸着させてしまおう。
空気の流れが悪い場所
空気の流れが悪い場所はそこにニオイも溜まりがちだ。風通しの悪い場所に消臭ビーズを置いておけば、ニオイは一網打尽というわけだ。
具体的な置き場所とは
玄関に消臭ビーズを置く場合には、靴箱の下のほうに置くことで靴から出る嫌なニオイを吸収してくれる。ベッドを使っている場合には、汗のニオイや体臭が気になることがある。ベッドの下に消臭ビーズを置いておくと、より効果が実感できるだろう。トイレであれば棚など高いところではなく、便座の奥の床に置いておくのが効率的だ。
4. 消臭ビーズが小さくなったときの対処法

消臭ビーズは、前述のようにビーズ内部の消臭成分が空気中に広がることで、嫌なニオイを吸着して消臭する仕組みだ。そのため消臭ビーズは小さくなる。では、小さくなったときはどのように対処するのがよいだろうか。
補充する
消臭ビーズが徐々に小さくなって、1割程度になったら、中身を替える時期だ。詰め替えるときには、古いビーズは捨てしまおう。なぜなら、古いビーズと新しいビーズが混ざることで消臭成分の蒸散スピードが遅くなり、消臭効果が薄れるおそれがあるからだ。なお、捨てる際はつまりの原因となるのでシンクなどには流さないようにしよう。
水を入れても復活はしない
小さくなった消臭ビーズに水を入れれば再利用できるという噂がある。しかし、実際には復活することはない。小さくなったビーズは水を含んで大きくなっただけで、消臭効果は戻ってこない。
結論
消臭ビーズの仕組みが分かれば、正しい使い方や置き場所もハッキリしてくるのではないだろうか。最近では消臭効果だけでなく、芳香成分を含んだ消臭ビーズも多く店頭に並んでいる。置く場所や使い方のポイントを押さえて快適な生活を送ろう。