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重曹をイメージした瓶詰めされた粉末とスポンジなどの掃除道具の写真

カビ取りは重曹でできる?お風呂などの掃除方法と予防方法を徹底解説

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

鉛筆アイコン 2022年5月 6日

重曹にはカビ取り効果が期待できるのだろうか?そんな疑問を解消するとともに、重曹を使ったお風呂や窓、衣類や革靴などのお手入れ方法も紹介する。重曹が持つ「静菌作用」を生かしたカビの予防策も伝授するので、あわせて参考にしてほしい。

  

1. カビ取りは重曹でできるのか?

瓶に入った重曹とスポンジの写真
重曹にはカビ取り効果があるのだろうか?まずは根本的なところから解説しよう。

重曹でカビ取りするのは難しい

重曹は「炭酸水素ナトリウム」とも呼ばれる弱アルカリ性の物質だ。皮脂汚れや油汚れ、手垢などを落とす効果がある。また消臭効果もあり、生ごみが入ったごみ箱やトイレの消臭剤としても使える。酸性の汚れに対して効果的な重曹だが、残念ながら「カビ取り効果」はほとんど期待できない。洗浄力が弱いため赤カビ(ピンクヌメリ、ロドトルラ)程度であれば除去できるかもしれないが、素材の深くまで根を張る黒カビには到底太刀打ちできないだろう。

【クエン酸と重曹を混ぜてもカビ取りは難しい】

レモンなどの柑橘類に含まれる「酸っぱい成分」がクエン酸だ。酸性の物質で、水垢や石鹸カス、トイレの尿石などを落とすのに効果的だ。このクエン酸と重曹を混ぜることにより、炭酸ガスが発生し発泡する。泡の力で汚れやカビを浮かせやすくするという使い方ができる可能性はある。とはいえ泡は微細であり、両者を混ぜたからといって急激に洗浄力がアップするわけでもない。したがって、重曹とクエン酸を混ぜても黒カビなどの除去は難しいだろう。

ただし重曹にはカビの予防効果が期待できる

カビ取り効果は期待できない重曹だが、実は「静菌作用」を持っている。すなわち、雑菌の増殖を抑える効果が期待できるというわけだ。この性質を生かせば「カビ予防」に役立てることはできるだろう。

2. 重曹でお風呂のカビ取りをする方法

カビが生えているお風呂のタイルの写真
上述のように、黒カビに対しては重曹を使ってもほとんど意味がない。ここでは赤カビ、いわゆるピンクヌメリやロドトルラと呼ばれる汚れを除去する方法を紹介しよう。用意するものは「重曹」と「クエン酸」だ。

お風呂の床の掃除方法|粉末の重曹とクエン酸をそのままかける

同量の重曹とクエン酸を赤カビが気になる場所にまんべんなくかける。その上からスプレーボトルに入れたぬるま湯を吹きかける。これにより炭酸ガスが発生するので、30分ほど放置しよう。時間がきたらシャワーで十分洗い流し、雑巾などの布で乾拭きすれば完了だ。汚れが残るときは、歯ブラシやスポンジでこすってから流してもよい。

お風呂の壁や天井の掃除方法|重曹水やクエン酸水を吹きかける

壁や天井などに発生した赤カビに対しては、重曹とクエン酸をそれぞれ水に溶かしたスプレーを吹きかけるとよい(重曹スプレーの作り方は後述する)。30分ほど放置したらそのままシャワーで洗い流すか、こすり洗いしてから流すなどし、乾拭きで仕上げれば完了だ。

お風呂のゴムパッキンの掃除方法|重曹ペーストを塗る

ゴムパッキンに発生した赤カビには、重曹を少量の水で溶かしたペーストを塗るのがよい。割合は重曹3:水1を基本にしよう。塗ったあとはラップをして30分〜1時間ほど放置し、歯ブラシでこすり洗いをしてシャワーでよくすすぐ。最後に乾拭きで仕上げるのも忘れないようにしよう。

お風呂の頑固な黒カビには市販の「カビ取り剤」を使う

頑固な黒カビにお困りなら、即効性でもカビの除去効果でも優れている「カビキラー」「カビハイター」「カビホワイト」といったカビ取り専用アイテムのほうがよい。黒カビは素材に深く根を張る上、重曹程度の洗浄力では除去できない(よほど軽度であれば別だが)。この場合は最初から市販のカビ取り剤を使うのが賢明だ。黒カビに直接スプレーし、所定の時間放置したら十分の量のお湯ですすぐ。この場合も仕上げに乾拭きをしよう。

3. 重曹でお風呂以外の場所のカビ取りをする方法

フロア掃除をしているところの写真
重曹を使って、お風呂以外の窓(パッキン)や衣類、革靴などに生えたカビを取る方法を紹介する。ただしお風呂と同様に頑固な黒カビには効果が期待できないため、その際は市販のカビ取り剤を使っていただきたい。

窓に生えたカビの掃除方法

窓の桟(さん)の下部やゴムパッキンに発生したカビには、重曹とクエン酸を振りかけてぬるま湯をスプレーし、しばらく放置しよう。窓のガラス部分など粉末がのせられない部分にカビを発見したら、重曹とクエン酸をそれぞれ溶かしたスプレーを吹きかけて30分ほど放置し、雑巾で拭き取るなどしよう。

衣類に生えたカビの掃除方法

衣類のカビを取るには漂白剤と重曹を使うのが効果的だ。白い衣類なら塩素系漂白剤でもよいが、色柄物は色落ちするため酸素系漂白剤を使おう。40〜50℃前後のぬるま湯をはり、そこに漂白剤と重曹を1:1の割合で入れて衣類を浸け置きする。1時間ほど置いたらいつも通り洗濯機で洗おう。

革靴に生えたカビの掃除方法

革靴に生えたカビには重曹ペーストが効果的だ。重曹と水を3:1の割合で混ぜ、やわらかい布に付けてカビをやさしく拭く。水洗いできるなら、お湯に重曹を入れて浸け置きしてもよい。

重曹はフローリングに使わないほうがよい

重曹には研磨作用があるため、フローリングに使うとワックスが剥がれるおそれがある。こすって傷ついたり床が変色したりするリスクもあるため、使用を控えたほうがよいだろう。

4. カビ取りしたあとは「重曹水スプレー」でカビ予防を

瓶に入った重曹(ベーキングパウダー)と液体が入ったスプレーボトルの写真
冒頭でもお伝えしたように、重曹には静菌作用がある。この性質を生かしてカビを予防することは可能だ。

カビ予防に効果的な「重曹水スプレー」の作り方

重曹水スプレーを作るには、500ml程度の水に大さじ1杯程度の重曹を入れ、溶かしてからスプレーボトルに詰めよう(スプレーボトルの中でシャッフルして溶かしてもOK)。カビが心配なお風呂の壁や床、トイレの便器やリビングの壁、キッチンのシンクなどさまざまな場所で使える。

ただし重曹の成分が白く残ることがある

重曹水スプレーを吹きかけたら、しばらく待って水拭き→乾拭きの順で仕上げよう。ただし重曹の成分が残っていると白い跡になる。そのためあまりに目立つような場所では景観を損ねるかもしれない。この点だけはどうしても防げないので我慢していただくか、湿気を飛ばす・水分を拭き取る・こまめに掃除をするといったカビ予防策を講じることをおすすめする。

お風呂のカビ予防には熱いシャワーをかけるのも効果的

お風呂のカビ予防が目的であれば、シャワーを使って50℃のお湯を90秒間かけるという方法もおすすめだ。これにより、ゴムパッキンなどに根を張った黒カビを退治できるという。退治したあとは週1回、50℃以上のシャワーを5秒間かけることで予防できる。

結論

重曹にカビ取り効果は期待できない。せいぜい、赤カビ(ピンクヌメリ、ロドトルラ)の除去といった程度に思っておこう。お風呂などの頑固な黒カビにお困りなら、最初から「カビキラー」「カビハイター」といった市販のカビ取り剤を使うのがおすすめだ。
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  • 公開日:

    2020年5月19日

  • 更新日:

    2022年5月 6日

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