1. ステンレス掃除の前に汚れの正体を知っておこう

同じ「ステンレス」といっても、用途が違えば汚れの種類も違ってくる。まず、掃除をする前にステンレスの汚れを観察してみよう。
水垢
特に水回りで使われているステンレス。たとえばシンクや浴槽などに付いた汚れで多いのが水垢だ。水垢でステンレスが汚れると、うろこ状の白い模様が現れる。水垢はミネラル成分が蓄積したもので、水道水に含まれている。そのままにしておくと固まってしまうので、掃除をするのもひと苦労となる。
油汚れ
特にステンレスシンクに多く見られる汚れだ。油を直接シンクに流さなくても食器を洗ったり、料理中に気化した油がステンレス全体を覆ったりして汚れとなる。油汚れは、掃除をせずに放置しておくと酸化して取れにくくなる。
黒カビ
ステンレスシンクやステンレス浴槽などに多く発生するのが黒カビだ。黒カビは、「適度な湿度」「適度な温度」「栄養」があるところなら、どこでも発生する。特に排水口の周りは、黒カビにとって絶好の環境だ。ヌルヌルした汚れを見つけたら、カビを疑おう。
2. ステンレス掃除に必要なもの

ステンレスの掃除では、汚れの種類によって必要なものが異なってくる。対応を間違えると、落とせる汚れも落とせなくなるので注意しよう。
水垢汚れには酢・クエン酸
水垢汚れは、アルカリ性だ。そこで掃除に必要になるのが酸性。アルカリ性を中和して汚れを緩める働きがある。多くのご家庭のキッチンにあるもので酸性のものといえば酢だ。「酢の刺激臭が苦手」という場合は、同じ酸性のクエン酸を使うといいだろう。
油汚れには重曹
油汚れは、酸性だ。そこで掃除に必要になるのがアルカリ性。アルカリ性の洗剤ならステンレスにこびりついた油汚れを中和して落としやすくしてくれる。重曹はアルカリ性で、いわゆる「エコ洗剤」として環境にも優しい。
黒カビ汚れには重曹+クエン酸
カビの掃除には、塩素系漂白剤を使うと簡単に取り除くことができる。しかし、刺激が強いことや「食べ物を扱うステンレスシンクでは使いたくない」という方もいるだろう。そのような場合には、重曹とクエン酸を使うといい。
3. ステンレスシンクの掃除の仕方

毎日頻繁に使うのがステンレスシンクだろう。そのため汚れやすく、掃除も大変だ。
油汚れのステンレスシンクの掃除の仕方
そのままステンレスの油汚れに重曹粉を振りかけてもいいが、重曹を水に溶かしてスプレーにしたり、ペーストにしたりすると使いやすい。
重曹スプレーにする場合は水100mlに小さじ1杯の重曹を入れてよく混ぜる。ペーストにするには、大さじ2杯の重曹に水大さじ1杯を混ぜてよく練る。
通常の油汚れには重曹スプレーを使い、ガンコな油汚れには重曹ペーストを使うと掃除がしやすいだろう。
重曹スプレーにする場合は水100mlに小さじ1杯の重曹を入れてよく混ぜる。ペーストにするには、大さじ2杯の重曹に水大さじ1杯を混ぜてよく練る。
通常の油汚れには重曹スプレーを使い、ガンコな油汚れには重曹ペーストを使うと掃除がしやすいだろう。
水垢汚れのステンレスシンクの掃除の仕方
酢と水を1:2で混ぜ、ステンレスに付いた水垢にスプレーしておくだけで掃除がしやすくなる。ガンコな水垢にはいわゆる「湿布法」で、キッチンペーパーに酢水を浸み込ませてしばらく放置しておく。
同じ酸の働きのあるクエン酸も水垢汚れに効果がある。水100mlに対してクエン酸小さじ1/2杯を溶かして使う。
同じ酸の働きのあるクエン酸も水垢汚れに効果がある。水100mlに対してクエン酸小さじ1/2杯を溶かして使う。
ヌメリやカビ汚れのステンレスシンクの掃除の仕方
黒カビが繁殖しやすい排水口の掃除などには、重曹粉をまんべんなく振りかける。多めに振りかけた方がいい。次に同量のクエン酸粉も振りかける。そして、ぬるま湯をゆっくりと加えていく。
すると、重曹とクエン酸が化学反応を起こして発泡を始めるので、そのまま30分ほど放置してこすり洗いする。
すると、重曹とクエン酸が化学反応を起こして発泡を始めるので、そのまま30分ほど放置してこすり洗いする。
4. シンク以外のステンレスの掃除方法

ステンレスはシンクだけでなく、いろいろな場所に幅広く使われている。シンク以外のステンレスの掃除方法も紹介しよう。
浴槽
ステンレス浴槽も水垢汚れが気になる場所だ。ステンレスシンクと同じように、酸性のクエン酸や酢を使って掃除をすると簡単に落とせる。
ステンレス浴槽によくある汚れに「もらいサビ」がある。本来ステンレスはサビないものだが、ヘアピン・カミソリなど、サビやすいものをステンレスの上に置き忘れてしまうことでもらいサビになってしまう。もらいサビは、浴室洗剤では落とすことができない。
この場合、重曹ペーストでサビをこすり取るか、重曹にクエン酸を混ぜて発泡させることでサビを取り除ける場合がある。
ステンレス浴槽によくある汚れに「もらいサビ」がある。本来ステンレスはサビないものだが、ヘアピン・カミソリなど、サビやすいものをステンレスの上に置き忘れてしまうことでもらいサビになってしまう。もらいサビは、浴室洗剤では落とすことができない。
この場合、重曹ペーストでサビをこすり取るか、重曹にクエン酸を混ぜて発泡させることでサビを取り除ける場合がある。
食器・鍋などのキッチン用品
スプーンやフォークといった食器から鍋や包丁などの調理器具まで、キッチン用品の多くにステンレスが用いられている。これらのキッチン用品は使っていくうちに水垢で曇ったり、焦げが付いたりして汚れてしまう。
その場合の掃除には、重曹ペーストが便利だ。重曹ペーストを乗せて丸めたラップをブラシ代わりにしてこすれば、ピカピカのステンレスに生まれ変わるだろう。
その場合の掃除には、重曹ペーストが便利だ。重曹ペーストを乗せて丸めたラップをブラシ代わりにしてこすれば、ピカピカのステンレスに生まれ変わるだろう。
結論
ステンレスは丈夫でサビにくく、シンクや浴槽、キッチン用品には欠かせない。ステンレスの掃除をするときは、汚れの原因別に適切な方法を選ぶ必要がある。重曹とクエン酸があれば、ステンレスの汚れ全般に対応できるので、揃えておくと便利だ。ピカピカのステンレスを見ると、それだけで気分も上がるだろう。