1. シーツに血が付いたらまずはとにかく水洗い
シーツに血が付いたときは、気づいた時点でできるだけ早く水洗いをすることだ。この「できるだけ早く」がポイントになる。
スピード感が重要な理由
汚れには水溶性、油溶性、不溶性、そしてタンパク質汚れといった種類があるが、血はその中のタンパク質汚れに分類される。時間の経過とともにタンパク質が酸化し、繊維に固着することで落ちにくくなるのが特徴だ。シーツの血に気づいた時点でできるだけ早く水洗いをしたほうがよい理由はここにある。シーツに大量の血が付いたときは難しいかもしれないが、少量かつすぐに水洗いできれば落とせる確率が高くなる。
ただし洗濯表示は要チェック
シーツなので基本的には問題ないはずだが、水洗いできる素材かどうか洗濯表示で確かめておこう。シーツに限らず衣類にも言えることなので、応急処置の際の流れとして覚えておくと役立つはずだ。
2. 水洗いで落ちなかったシーツの血の落とし方
水洗いをしても薄く残ってしまった、あるいは時間が経って落ちにくくなってしまったシーツの血は、洗剤を使って落としてみよう。いくつかあるので、やりやすい方法を選んでほしい。
「シミ抜き」の要領で落とす
シーツの血が付いた部分に液体洗剤を含ませてしばらく放置する、あるいはつまみ洗いをする。血が落ちたら洗濯機で洗おう。ほかの洗濯物と一緒に洗ってもOKだ。
食器用中性洗剤を使って落とす
まずはコップに半分ほど水を入れて、食器用中性洗剤を1〜2滴ほど混ぜておく。次にタオルを敷き、血が付いた部分が下にくるように裏返したシーツをのせる。タオルは血の部分にくるように調節しよう。水で薄めておいた洗剤を使い古しの歯ブラシなどに付け、血を裏側からトントン叩く。タオルに血を移すイメージだ。落ちたら洗濯機で洗おう。
酸素系漂白剤を使って落とす
時間が経ってしまったシーツの血は、酸素系漂白剤を使って落とせることがある。まずは普通にもみ洗いや浸け置き洗いをし、できる限り血を落としておこう。次に、酸素系漂白剤を血に含ませてしばらく放置し、流水でよくすすぐ。最後は洗濯機で普通に洗えば落ちるだろう。
3. シーツの血を落とすときの注意点
シーツに付いた血を落とす際の注意点もある。失敗を防ぐためにも落とし方とあわせて覚えておこう。
シーツの血を落とすときの注意点
血は時間の経過とともに固まって落ちにくくなるため、シーツに血を発見したらできる限り迅速に落とすことが大切だとお伝えした。もうひとつ注意点として「お湯は使わない」と覚えておこう。これはシーツに限ったことではない。油汚れなどはお湯のほうが落としやすいが、血はお湯を使うと固まってしまうためだ。せっかくスピーディーに対処できても、お湯を使ってしまうと落ちにくくなるので気をつけよう。
4. それでもシーツの血が落ちないときは
いずれの方法を試しても落ちないシーツの血は、どうすべきだろうか?
どうしても落ちないシーツの血は?
紹介した方法で落ちないシーツの血や、大量に付いており落とすのが難しい血は、クリーニング店やシミ抜き専門店などに相談してみよう。ご家庭で何度も繰り返し処理をするとシーツの生地を傷めてしまうかもしれない。それに時間が経てば経つほど、シーツの血は落ちにくくなる。無理はせず、プロの手を借りて落としてもらうのもひとつの方法だ。ただし血のシミ抜きに対応しているかどうか、また血のシミ抜きが可能なシーツの素材かなどは事前に確認してから持ち込むことをおすすめする。
結論
シーツに血が付いたときは、可能な限り迅速に水洗いを試みよう。おおかた落とせれば、あとは普通に洗濯すればキレイになるはずだ。血が残ってしまったときは洗剤や漂白剤を使った落とし方も試してみてほしい。ただし時間が経ち過ぎた血や、どうしても落ちない血は無理をせず、クリーニング店などに相談しよう。