1. スニーカーの保管に気を配るべき理由

スニーカーを購入したが使用頻度が高くなかったり、そもそもコレクション用に購入したりとスニーカーを保管しておくケースもあるだろう。「腐るものではないから」とそのまま保管をする方もいるが、これはとても危険である。スニーカーを放置することで起こる劣化について見てみよう。
黄ばみやカビ
一度履いたスニーカーに起こりやすいのが黄ばみやカビなどの劣化だ。スニーカーにしみこんだ汗などが生地を変色させたり、カビの原因になったりする。もちろん未使用のスニーカーであっても湿気が多い場所であれば黄ばみやカビによる劣化の可能性がある。
加水分解
スニーカー愛用者にとって、保管時の一番の脅威といえるのが加水分解ではないだろうか。加水分解とは、化学物質と水が反応して起こる現象である。スニーカーに使用されているポリウレタンといった物質は水分に弱い性質を持つ。こういった物質が空気中の水分と反応することで加水分解が起こり、靴底が剥がれたり、ボロボロになったりという劣化の原因になる。
2. スニーカーの保管で気をつけるべきこと

大切なスニーカーを保管する際に気をつけるべきことを紹介する。
湿気や湿度に注意する
湿気はスニーカーにとって最大の敵である。湿度が高いと空気中の水分量が多くなっているため、加水分解が起こりやすい。また、湿気が溜まるとカビなどの原因にもなる。安全に保管するには湿気対策や湿度調整を行うことが重要だ。
できるだけ日光に当てない
スニーカーを日光に当ててしまうと、紫外線による日焼けなどの変色の原因になる。スニーカーを保管する際には直射日光が当たる場所を避けて、暗所で保管しよう。
3. スニーカーの正しい保管方法

大切なスニーカーをキレイな状態で保管するためには、スニーカーの劣化の原因となる湿気や日光を避ける必要がある。次は、スニーカーの正しい保管の流れを紹介しよう。
長期保管時はシューキーパーを使う
シューキーパーとは、スニーカーの中に入れて使うケアアイテムだ。シューキーパーを使わずに保管するとスニーカーに変な癖がついたり、型が崩れたりしてしまうことがある。1週間以上履かないスニーカーにはシューキーパーを入れて保管しよう。なかでも湿気取りもできる木製シューキーパーがおすすめだ。
乾燥剤で湿気対策をする
先ほど説明した通り、湿気はスニーカーの大敵である。スニーカーと一緒に乾燥剤を入れて保管すれば、加水分解の可能性を抑えられるだろう。
ジップロックを使って真空保存する
袋タイプのジップロップにスニーカーを入れ、真空保存する方法がある。この方法は湿気対策と同時に変色対策もできるためとても効果的だ。クリアなので中も確認しやすくコレクションにも適している。ジップロックの中に乾燥剤を入れると、より湿気対策の効果が高くなる。
購入時に入っていた箱で保管する
1週間以上履いていないスニーカーを靴箱に入れていないだろうか?基本的に靴箱は風通しが良くない。そのため、一時的な置き場所としては便利だが長期保管には不向きだ。長期間スニーカーを保管する時は、上記で紹介した方法でパッキングを行い、購入時に入っていた箱に入れておくことをおすすめする。また、カビや湿気を避けるためにも、箱に入れたスニーカーはできるだけ風通しの良い場所で保管しよう。
4. スニーカーは何年くらい保管できるの?

スニーカーはどれほど丁寧に扱っても寿命がある。スニーカーの素材や使用頻度によっても異なるが、一般的な寿命は3~5年といわれている。しかし、扱い方や保管方法が悪ければもっと短期間でボロボロになり履けなくなってしまうだろう。お気に入りのスニーカーをより長く履くためには、先ほど紹介した正しい方法で保管をすること、スニーカーを使ったあとはすぐに靴箱に入れずしっかり湿気を取ってから保管すること、靴底を擦るような歩き方をしないことが重要だ。
結論
今回はスニーカーの正しい保管方法について紹介した。スニーカーは素材の性質上、湿気などの水分にとても弱い。汚れは洗濯でキレイになるが、加水分解が進んでしまうと修理は難しい。大切なスニーカーをより長く履くためにも、今回の記事を参考にして正しい方法でスニーカーを保管してもらいたい。